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児童発達支援での暮らしのあれこれとねらい

 以前、私が勤務していたソワサポートでは「児童発達支援事業」もやっています。
(「発達」だのいう言葉が入ってるのには違和感があるが、法律がそうなのだから仕方ないね・・・)
 幼児さんが来て、何時間か(30分単位のお子さんもいたなあ・・・)過ごすわけです。
 で、親御さんにいろいろ説明しないといけない機会があり、ならやってる活動の説明をしないといかんなあ、ということで、こんな文を「後付け」で作ってみました(笑)
「後付け」というのは既に活動はやっていて、その理由を私が説明しやすいように書いただけだからです。で、実は私は実践の理屈なんてものは、全て後付けでいいんじゃないか、と思ってます。「本を読んでやってみました」ではなくて、いろいろお子さんと「楽しいこと」をやってたら、結局こういうことだったんだよなあ・・・みたいな。

 ただし「しごと(自立課題学習)」は、環境を整えてまさに始めようというところだったので、最初から私が関わって、始めに用意されていた環境からどんどん変えていきました。どうしても本などを見て「こんなふうにするのか」と環境を整えると(それは最初はいいんだけど)その次の「お子さんに合わせて環境をどんどん変化させていく」(再構造化)がやりにくいもんなんですね。ついつい「環境に子どもを合わせよう(教えよう)」としてしまいがちになる。なので実際にやってみて、「こう変えたほうがいいよ」と提案し、実際にやり、それらを全て動画にし、「ねっ、こうでしょ」「もうちょっとここ変えたいよね」というふうにやっていきました。

 おかげで(自立課題学習なので当たり前ですが)子どもが「ひとりでできる」場面が増え、ってことはスタッフがあれこれ頑張って教えることも少なくてすみ、子どもも楽、スタッフも楽、そして両者ともに達成感が持てる、といういい循環ができてきているようです。

では、その説明の文をテキストとPDFで。
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                         2014年3月11日
  児童発達支援での暮らしのあれこれとねらい
                           kingstone
◯プレイルームでの自由遊び
  ・自由な遊びを通じてご本人の好きなことをいっぱい見つけます。
  ・要求の表現コミュニケーションを育てます。
  ・音声言語のやりとりもたくさんします。
  ・音声言語以外のやりとりも使います。
◯うんどう
  ・決められた課題の運動をすることで、様々な体の動きや、
   感覚を育てます。
  ・音声言語のやりとりもたくさんします。
  ・音声言語以外のやりとりも使います。
◯こべつ
  ・「わかること」「できること」を確認し、増やしていきます。
  ・少なめの音声言語のやりとりですが、
   確実なコミュニケーションを目指します。
  ・音声言語以外のやりとりも使います。
  ・達成感や自尊心の向上を目指します。
  ・「ひとりでできる」しごとにつなげていきます。
◯しごと
  ・「ひとりでできる」を目指します。
  ・やりとりは最低限にします。
  ・達成感や自尊心の向上を目指します。
◯全体を通じて
  ・楽しく充実して過ごせることを目指します。
  ・「わかる」「できる」を大切にし、「自分でできる」を目指します。
   (「言われたらできる」ではなく)
  ・時間の流れがご本人に理解できていくようにします。
  ・場面の切り替えができるようにしていきます。

親御さんへの説明では、
「音声言語以外のやりとりも使います」
「少なめの音声言語のやりとりですが、確実なコミュニケーションを目指します」
「やりとりは最低限にします」
のあたりは丁寧な説明が必要になることもあります。

しかしまあ、実は「音声言語のやりとりがいっぱいある世界」で??になって、だから児童発達支援事業をお使いになってるわけだから、そこんとこの説明が肝心かなめになりますね。
でも、だいたいは動画をお見せすると、納得して下さるようです。
そしてにこにこ笑顔になりはりますね。

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