招待状で香りを届ける

私が自分の結婚式でやりたかったことのうちの一つに文香ってのがありまして。

文香とは、手紙と一緒に香りを送るための小さな匂い袋です。和紙そのものにお香をたきしめていた平安時代の習慣を、形を変えて今によみがえらせたもので、お香を和紙で包んだタイプ、ちりめんや麻布の小袋タイプ、お香を忍ばせたシールタイプなどいろいろな文香があり、3個~5個入って500円程度で市販されています。

要するに手紙に香りをつけるんですね。

香りは思い出とセットになっている

これは私の感覚ですが、香りってすごい記憶に残る気がするんです。

Aさんの香水の香り、Bさんの香り。

特に意識してなくても何となくその人の香りを覚えてしまっていて、

例えば会議室に入った時に、あ。さっきまでCさんいたな。この部屋に。とか思ったことないですか。

変態ですかね。私。

ちょっと違いますが、夕方歩いているときに食事の準備をしている香りがしてきて、「あ、この家今日ブリの照り焼きだな」とか想像するだけで幸せになったりしません?

やっぱり変ですかね。私。

ふと金木犀の香りがしてくると、「あぁ秋が来たんだなぁ」とかね。

体育の授業あとの汗臭さや、そのあとの制汗剤が入り乱れた香り。青春時代を思い出しちゃいますよね。

そう。香りは自分の思い出や感情とセットになって記憶されている気がするんです。

どうせやるなら自分の結婚式も、みんなの思い出に残るものにしたいじゃないですか。(いい意味で)

まずは結婚式の始まりとなる招待状から記憶に残るものにしようじゃないかってことで、招待状にステキな香りをつけることにしたんです。(文香以外にもこだわりはいっぱいあってそれはまた別の機会に)

どんな香りにするのか

じつは文香やりたいね。っていうこと自体、奥様もすぐ賛成してくれました。

じゃあ次はどの香りにするか、です。私達の式のイメージをその香りに乗せてお届けしたいわけですから。二人がどんな式にしたいかの意識を合わせなきゃいけません。もちろん、好みもありますし。

鳩居堂から、デパートの香水売り場から、香水の専門店から。そりゃ色々まわりました。

で、数日かけて結局これにしました。

ペンハリガン マラバー

なんだか難しいこと言ってきましたが、結局これに決めた理由は、

招待状を開けたときにこれが香ってきたら素敵だと思ったから。

ただそれだけ。笑

このときに香水についても色々教えてもらったんですが、気をつけたポイントをあげるとするならば以下の2点。

・香りをつけてから招待状が届くまでは数日かかるので、香りの持続効果が長いパルファム~オードパルファムを選ぶ。

・トップとラストで香りが異なることが多いので、ラストノートの香りで決める。(トップの香りを気に入って使ったとしても届く頃には香りが変わっちゃいますからね)

いざやってみると、なんか招待状いい香りだったけどあれ何?とか結構聞かれたりして。でしょでしょ?って思いながらニヤニヤしていたのは内緒です。

で、この香りが、半年後の結婚式のどこかで香ってきたらステキじゃない?って奥さんと計画していたんです。

どこかで記憶のあるこの香りなんだっけ。。。

あぁあのときの招待状じゃない?

みたいな。

でも結果から言うとそれは実現できず。

会場をその香りで充満させると、その後の食事とかが台無しになっちゃうので諦めちゃいました。

でもでも、今から思えば、受付とかで工夫すればできた気がします。

これを読んでくれたどなたかが、共感して実際にやっていただけたら幸せです。

結婚式の準備で、香りって意外と意識しないと思いますがこだわってみると結構面白いですよ。

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