20180222木曜会レポート

本日も以下の内容で木曜会を行いました。
実技→類経の輪読

類経は脉色類の続きで第二十回を輪読しました。
第二十回ではそれぞれ搏堅と耎散の脉に関してそれぞれの病症について述べています。
心の脉が指を弾くような弦がかかった強い脉で長の時は肝の邪が心に乗じます。
そうすると心を失います
心が失われると五臓のバランスが崩れます。
そうすると病気になります
心が病気になる時は心に関係する所=少陰心経の支配部位の舌に影響がでて、舌を巻くことができません。

病気で脉がかたくなるときは弦脉が多いです
弦脉の時は肝の邪が盛んになります
肝=木でこの時、五臓が皆、これを畏れると言います
相生関係などで考えると肝の脉、弦脉だけが悪いのか?思いますが、決して弦脉が特別に悪い事はないです。
五臓と言うのは胃の気を受けていて、これが無くなるという事は「死」に繋がります
木が強い時は土が弱っていると考えれます
土が弱っているために木がそれに乗じてくるわけです
つまり、木が強くて一見、木だけに原因が起きてる気がしますが、その裏側では土が弱っている為の原因で起きているとも考えられます
その為に木と言うのはその裏側で他の五行にも影響を及ぼす事もあり嫌われています。

心の脉がやわらかくて散るような脉の時は一周して自然と自ら治ります。

肺の脉が強くて長の時は肺に肝の邪が乗じます
そうすると肺に関連する所=喉、よって唾血します。

肺の脉がやわらかくて散るような時は肺が虚します
そうすると収斂する力がない為に灌汗と汗が流れるようにでます。

肝の脉が強くて長の時は「肝」は自ら病みます
その時は外側から「青」の色がでてわかります
しかし、青の色がでてないときは「経」の病症が疑われます
その為、「経」の時は落ちたりぶったりと外傷的な事が原因だと思われます
その時、「血」が協下にとどまり、気が上手に流れない為に喘逆の症状が現れます。

肝の脉がやわらかくて散る時は木が弱い為に土が勝ちます
そうすると顔色はてかてかして、肌は浮腫み溢飲となります。

胃の脉が強くて長の時は木が土に乗じます
そうすると色は赤くなり、陽明の火が盛んになり胃経絡の所を傷めます
その為、髀折します。

胃の脉がやわらかくて散る時は胃の気が虚します
その為、陽明胃経が纏っている喉や欠盆などその辺りに影響がでて食痺となります
これは食べたものが下に下らずにそこで停滞した状態になります。

脾の脉が強くて長の時は身体の外に黄の色が現れます
そうすると血を生じる事ができなくなります
その為、脾の相生関係にあたる「子」=「肺」に影響がでてきます
肺に影響がでるため少気となります

脾の脉がやわらかくて散る時は脾が虚すため脾の経絡に関連する脛骨に影響がでてきます
脾は水を制しているのですが、それができなくなる為に水が停滞して腫れる症状がでます

腎の脉が強くて長の時は身体に黄色くて赤色が混じったような色が身体に現れます
腎が虚すと腎水が不足するため潤いがなくなり腰の症状がでます

腎の脉がやわらかくて散る時は腎の元が虚す為に津液を生成できなくなります
その為、血を生成できなくなります
そうすると治りがより悪くなります。

今回の内容はそれぞれの各蔵についての病気に色々と述べています
ただ、脉が強くて長の時とやわらかくて散るような脉の時の違いは、前者は「邪」が虚を起こした為になったものであり、後者は元々の「生気」が虚して起きたものです。
大元の蔵の虚が原因で起きてる訳ですが、その起きる原因は少し前者と後者で違いがそれぞれあります。
患者さんを治療するにあたっても何が原因でこの症状がでているか?を把握する事ができれば、治療へのアプローチもしやすくなると思います
脉に関する内容は古典だからこそ奥深く細かく書いている為、今回のように少しずつ違う視点での内容は面白いと思います。
脉に関して少し知識が深まった勉強会でした。
以上で本日のレポートを終了します。

https://youtu.be/wvin-52wN7c


毎週木曜日は以下の勉強会を行っています。
20:00〜22:00実技練習
22:00〜23:15類経輪読
USTREAMにて輪読会Live配信しております。
USTREAM http://www.ustream.tv/channel/chovix
にしずか Labo http://www.nzlabo.com
資料・講義情報をご希望の方はメーリングリストにご登録ください。
http://keiraku-toku.wix.com/home#!blank/j38if

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?