我が家にロボットが来る日

イメージとして
年齢を重ねると羞恥心が薄れるって思っている人は、結構、多い。

お爺ちゃんも
御婆ちゃんも

いい年なんだからそこは、もう、いいでしょ?的に。

かく言うわたくしだって、そう思っていた。
「人間は枯れていく」的な文言によって。

そうじゃないって知ったのは、介護生活の中でのことだ。

そうさ。
幾つになったって、
恥ずかしいものは恥ずかしいよねえ。

父の介護の最中、結構なハードルだったのが
「入浴」だった。

介護サービスにお願いして、週に2度、ベッドの横に
浴槽を組み立てお湯を溜めて、スタッフの方、3人がかりでの入浴介助。

父は、恥ずかしがった。

母が父の着替えを助けている時でさえ、わたくしが部屋に入ると父は
「ここは、いいから」と、言った。

嫁入り前の娘が、例え父親とはいえ男性の裸を・・・って、
父は見事に昭和の男だったの。

そんな父だった。

嫁入り前っていったって、行って戻って、もう2回程行って来たよ~っていっても良いくらいの年齢の娘だのに。

そういう人がおむつ替えを、わたくしにされるようになるまでには
また、ハードルが、あった。

それでも流れゆく日々の中で、何とかそのハードルをクリアして。
だけどさ。
それも「家族」の中での事。

入浴介護ってなると、赤の他人の女性(中には男性もいらっしゃったけれど)
に、裸をさらす訳で。

「相手はプロだよ?」

「そもそも何の感情も持たないよ。年よりの裸になんて」

うん。
もっともです。

でもね。

介護を受ける当人にしてみれば
やっぱり「恥ずかしい」のよ。

もし、自分だったら・・・って思う。

わたくしが椎間板で手術、入院していた時のこと。
手術直後、全裸でベッドだったんだけど、直後からリハビリが、あってね。

全身は動かせないのだけれど、足の指に力を入れるという、
リハビリをやった訳。

リハビリの先生は40代の男性で。
うん。わたくしの事情、状況は把握なさっていらっしゃる
「プロ」の方なんだけれど。

さすがにさーーー
いつもは、ガサツなわたくしであっても。
恥ずかしかったよ~~。

しかも先生、足元に回って、リハビリ指導だからさ~~~

ひゃーーーーーー勘弁してくだしゃいって。
ほんとに、さすがのわたくし、も。

恥ずかしいものは
誰がなんと言おうと恥ずかしい。
幾つになっても。
誰が、何と言おうと。

せめて同性だったらなあって思うのは、我儘かしら?

男性は男性に
女性は女性に

入浴介護の時
おむつ替えの時

・・・
・・・そうね。
我儘だよね。

だって、介護サービスの現場では、圧倒的に人が不足しているのが
この国の現実なんだもの。

で、わたくしは夢を見る。

ロボット!!!

介護にロボットって「力」の部分や「コミュニケーション」の部分
そういうものの補助って所で、随分期待されている訳だけれど、
介護される側からすれば

「ロボットなら恥ずかしくない」

って部分でも、期待できるんじゃないだろうか?って。
ね?

・・・とはいえ介護ロボットは、すっごく、高額。
まだまだ、まだまだ遠い存在。

ああ、我が家にロボットが来る日は、いつかしら??

SF映画なんか観ていると、ロボットと人間の共存は
決して明るいもの「だけ」ではないけれど

「恥ずかしくない未来」

それがロボットで手に入れられるなら・・・って
わたくしは、夢見ていたりするんだ。


『人間が「老いる」のは、死ぬ寸前のことだよ。

それまでは生きてる。

生きてるってことは活きてると同じこと。

精神が活き活きしていればそれで充分だと思うぜ。

そりゃ物も忘れるし、坂道を歩けば時間もかかる。

そのことと「老い」は違うんだ。 ━━━━伊集院静』

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凛々往く道

7年間の自宅介護で父を看取った私の日々。
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