見出し画像

第3回PDCレポート

こんにちはkinghaloです。今回は、先日行われたPDCのデータのまとめが終了したので公開したいと思います。
PDCってなんぞや?という方に簡単に説明させていただくと、「デュエリストカップ前に数十人規模で勝敗付けながら無限にルームマッチをやってデータを合体させれば環境把握が完ぺきにできるんじゃね?」という試みです。
よくある大会データなんかだと分布や勝率と言っても多くて128人、数十試合程度なものですが、今回のPDCでは1600試合以上のデータを基にして詳細なレポートを作成しています。
そもそもデュエリストカップのためのレポートを作る目的で開催していますから、トーナメント形式の大会のおまけとしてのレポートとは質、量ともに大きく違います。

レポートでは各テーマの詳細な対面勝率の他、優秀な成績を収めたデッキのレシピを全て掲載している上、入賞デッキ毎の詳細な試合データも別途まとめています。
また、採用札による勝率の差異なども纏めています。


第一回目のPDCでは主催者である私はPDCのデータを生かして世界26位になることができました。
また、第二回のPDCでは参加者の中から金アイコンが誕生しましたし、その際に使用したデッキも掲載されていました。
また、デュエルリンクスにて行われている同様の取り組みであるPKCでは参加者の中から毎回世界10位以内、100位以内を排出しています。


実際にどのようなものなのかを詳しく知りたい方のために、前回のレポートを公開しておきます。過去二回のPDCでは非常に精度の高い環境予想ができていることがわかると思います。

分布

分布はこのような形になりました。OCGでも猛威をふるい、実装以前から最強と名高いガエルスプライトがトップシェアにつけています。
2番手以降ではこれもOCGでも暴れまわった前科のあるイシズギミックを用いた様々なイシズ〇〇系のデッキが複数分布していて、その合計は35%以上に達しています。
綺麗に分かれた分布と見せかけてイシズ〇〇とスプライトだけで環境全体の7割近くを占めていて実際のところは2強環境と言っても差し支えないように思えます。
とはいえ、実装されて間もないイシズギミックはまだ発展途上で、どのイシズ〇〇が強いのかは今のところなんとも言えないので本番もこんな感じの分布になる、とは断定できません。多くのデッキが試されている段階です。
それでは、このイシズスプライト環境で本当に強いデッキはなんなのか、またイシズと相性のいいテーマはなんなのか、主要テーマの相性表からしっかりと紐解いていきましょう。

これから下で公開するデータの数値についてですが参加者の入力ミス等によりデータに錯誤が生じている場合があります。
±3%程度で目安として見てもらえればと思います。

主要テーマの勝率と相性表

お買い上げいただきありがとうございます!それでは話を続けましょう。
SNS等で有料部分の内容が推測できそうな感想等を話すのは他の購入者の不利益に繋がりますのでご遠慮ください

今回の相性表です。イシズネクロは騒がれていた割には奮いませんでした。
最も目立っていたイシズデッキであったため、かなりヘイトを買ってしまっていた向きもありますがそれにしてもこの勝率ではなかなか厳しいと言わざるを得ませんね。
もちろん発展途上のデッキなので可能性がないわけではありませんが、手っ取り早く勝ちたいのであれば使うべきではない選択肢です。

ガエルスプライトはこれだけの試行回数をこなしながらも勝率50%への着地は立派です。さすがのTier1といったところです。
罠ルーン対面以外には不利対面がなく、非常に丸い選択肢だと言えるのではないでしょうか?
ただし、ミラーが多発し相性上は互角の対面も多いため、勝ち越すためにはそれなりの練度が要求されると思います。

イシズ系の中ではイシズ烙印が一番勝率が高いです。
PKCやPDCのデータで勝率が55%を超えるテーマは経験上めちゃくちゃデッキ自体が強い、と判断できるのでイシズ烙印はかなり熱いデッキです。
実際に大会で烙印が入賞しているのもぼちぼち見かけますね。
イシズ系では現状1番手でしょうか。

イシズGSはシェア2番手ですがあまり勝率は高くありません。スプライト相手には互角にやれていますが他のデッキへの勝率が芳しくありません。
ただし、GSというだけあって構築が多岐にわたるのでひとまとめにしたデータだけを見て判断するのは早計だと思われます。
後ほどもう少し詳しく解析したデータを紹介します。

その他ではエクソシスター、鉄獣スプライト、罠型ルーンの勝率も高いですね。
鉄スプに関しては同じスプライト系のガエルスプライトより試行回数が少ない分数字上では上ブレただけでそこまで環境的な利があるようには思えないのですが(個人の感想です。勝率55%は実際すごいです。構築も載せておきます。)、スプライトへ圧倒的な勝率を出せる罠ルーン、イシズ系に圧倒的な勝率を出せるエクソシスターは非常に魅力的な選択肢であるように見えます。
このような特定のデッキに対して勝率を出せるデッキはマッチング運がハマればとんでもない勝率を叩き出すことができます。
どちらのテーマも要研究ですね。

さて、イシズGSですが使用者によって極端に勝率差が大きかったです。
これは練度、構築両方で使用者間で大きく差があったからだと思われます。

参加者には非常に申し訳ないのですが、極端にに負けている2番、
34番、50番のデータを省いてみましょう。

実際の(と言うには他のデータに対してフェアではありませんが)イシズGSの勝率です。スプライト系に対して有利が取れるテーマという認識が正しそうです。
トップシェアのスプライトに対して有利であると言うのはそれだけで明確なストロングポイントだと言えますしぱっと見のデータだけで切ってはいけませんね。
DCで使用するデッキを決める際の選択肢に入ると思います。実際に入賞回数も負いです。
ただしデータ上でも同じ系統のデッキでありながら極端に勝率に差が出ることを考えると正しいプレイング、正しい構築が求められるため非常に難しい選択肢であるとも言えると思います。

データ上では有利対面の多さと不利対面の少なさからイシズ烙印が頭一つ抜けていますね。その下に様々なデッキが追随している感じでしょうか。
相性的には非常に良環境のように思えます。

詳細な相性データ

※入力ミス等により相性表と一部錯誤が生じています。基本的に母数の大きい方を優先しています。母数の少ないデータは参考程度に見ていただければ
試行回数が少ないマッチアップは片側の対面をその他で省略している場合があります


相性表に載っていなかったテーマの中ではファーニマルがすごい勝率を叩き出しています。

イシズ烙印の亜種のようなものなので、イシズ烙印が強いのであればこちらも強いに決まっているのですがそれにしてもこの勝率は圧巻です。後ほど構築も掲載しますが要チェックです。

先後別勝率

まずは現環境では先後でどのくらい勝率に影響が出るのかを確認してみましょう。

普通に先攻有利な環境ですね。前回は先攻勝率が60%を下回っていたのでかなり競技的な環境だったのですが今回はコイントスで下振れると普通に死ねます。このあたりポイントの傾斜でなんとかしてほしいんですが現状どうしようもないですね。祈りましょう。
運に自信のない方は比較的後手がマシそうなデッキを使うのも選択肢だと思います。(もしくは収束するまで800戦やる覚悟で走る)

主要テーマの先後の勝率も掲載しておきます。

採用カードによる勝率の違い

各種汎用カードの採用枚数の違いのうち、差が付きそうなポイントをデータとして抽出してみました。
別のテーマでは誘発の役割が大きく変わってしまうため、同一デッキで横の比較ができるデータのみ抽出しています。
今回は具体的にはスプライトの汎用カードやイシズGSで勝率に寄与しそうなカードに絞って解析しました。

まずはスプライトのデータから。召喚権を使う枠である招来神ギミックと素早いギミックではトータルでの勝率に差はほぼありませんでした。
ただし明確に招来ギミックは先攻で強く素早いギミックは後手番で強いです。
コイントスで上ブレたいなら招来神、下ブレを嫌うなら素早いギミックでしょうか。
また3戦の才に関しては0枚の構築と2枚の構築でかなり勝率に差が出ています。
マイルドな誘発の投げ合い環境であれば非常に強い1枚ですが、朱光のようなあり得ない誘発が飛んできたり、先攻での制圧盤面が硬いせいで3戦では同しようもない状況が増えたからでしょうか。
1~2枚入れるのがテンプレのようにはなっていますが環境的には不採用にして別のカードを入れたほうが有力そうですね。
無限泡影に関してはなんとも言えませんね。0枚構築が良さそうに見えますがサンプルが足りません。
3枚構築のトータル勝率が56%と高いので、3枚入れるのが良さそうにも思えますね。

では次にイシズGSのデータを見てみましょう。
とりあえずスプライトギミックは入れ得であるということは間違いないです。
同様にガンマも入れ得ですね。
逆にイーバはそこまで勝率に寄与しない可能性があるので(先攻勝率には明確に差があります)枠に困ったら抜いてしまっても問題ない枠と言えそうです。
スプライトの時とは一転して三戦の才は勝率の改善に寄与していそうに見えます。
あり得ない誘発や妨害を食らっても、ドローやコントロール奪取から手数でゴリ押せるパワーがある分スプライトよりも打っても詰みが発生しないからでしょうか。

入賞レシピ


入賞回数はイシズGSが3回、ガエルスプライトとエクソシスターが2回、イシズ斬機と罠ルーンが1回でした。

まとめと展望

あらためてお買い上げいただきありがとうございます。
イシズ、スプライト共にきちんと強く、それでいて明確に弱点となるデッキは存在するのでしっかりとメタの回るDCとなりそうです。
ここから1週間でイシズ烙印に対する研究がどれだけ進むか、にも要注目です。
大会結果や配信者の構築などにアンテナを貼っておくと本番で優位に立てるかもしれませんね。
実は今回は1部と3部で2回、2位に入賞することができました。
前回と打って変わって一番得な系統のアドリブ系展開デッキが使えそうで本番前からワクワクしています。
結果を踏まえて自分のイシズGSの構築も改良しようと思っています。
それでは残り5日間、お互いしっかりと準備して本番に望みましょう!
ここまでお付き合いいただきありがとうございました!






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?