NHKのインタビューを受けた!2
「赤いプリクラがそうらしい」
調べてくれた彼氏がいった。
確実に近づいている。
あまりのワクワクで、これ以上近づくのがもったいないような気さえしてくる。しかしここまで来て、もったいぶってはならない。
私たちは奥に進んだ。
「あれじゃね?」
あった。赤いプリクラがあったのだ。故障中と張り紙がしてある。
見つけた!という気持ちと、ほんとにこれか?という疑いの気持ちが入り混じる。あまりにも普通のプリクラなのだ。何の変哲もないプリクラだ。忘れてはならない。私たちはバーに行くのだ。ほんとにこの中に?私たちは想像もつかなかった。
しかし、落ち着いて見ると、ほかのプリクラ機と違うところがあった。
故障中のはずなのに、ブース内の照明がついていた。
私もJKの頃、プリクラを取っていたので分かるが故障中のプリクラは照明なんてついていない。故障中であれば、機械の電源がそもそも入っていないのだ。しかし、赤いプリクラの照明はついていた。故障中と張り紙がされたのれんの向こうは明るかったのだ。
「これだ!」
もう興奮は抑えられない。最新スポットに行くなんて恥ずかしい~なんて言っていた自分はどっかいった。関係者たちの思う壺?ミーハー?
うるさいだまれ。
一応JKの前だ。分かりやすく興奮していては示しがつかない。
できるだけ済まし顔で近づく。鼻の下の伸びを少しでも短くする。
じりじりと近づき、のれんをくぐり、さっと中に入る。
そこには取っ手のない真っ白な扉と小さなタッチパネルがあった。
続く
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