地方からも「競技・趣味としての麻雀文化」を(長崎県大村市)【文・酒井俊幸】
「麻雀でまちおこしを、麻雀でまちに賑わいを~」そんな想いで、このほど趣味のサークル「おおむら麻雀プロジェクト」を立ち上げました、長崎県大村市在住の酒井俊幸と申します。
現在は実家の薬局で薬剤師をしています。
私の住む大村市は長崎県のほぼ中心部に位置する人口10万人弱のまち。県都長崎市と、U-nextパイレーツ瑞原明奈プロのふるさと佐世保市に挟まれたベッドタウンです。
世界初の海上空港・長崎空港のほか、去年秋に開通した西九州新幹線の駅もかかえる交通の要衝として現在も人口は増加中ですが、大村市には大企業や大学がないことから若者文化は育っておらず中心街もシャッター通りと化し、パチンコ店や雀荘などの娯楽施設は相次いで閉店。日本一の売り上げを誇る公営競技「ボートレース大村」の収入が市の財政を支えているのが現状です。
わたしはそんな田舎の薬局を継ぐのがイヤで、熊本大学の薬学部を卒業したものの、その後小さいころからの夢だったアナウンサーになりました。
佐賀や福岡の民放で報道番組や高校野球の実況などを担当、東日本大震災も現地取材に行きました。多くの人々との出会いや人脈は今でも財産です。
その一方で学生時代のころから一貫して趣味は麻雀。仕事が休みの日は雀荘によく足を運んだものです。
しかし両親が年老いたことから15年続けた放送業界を卒業、家業を継ぐべく40歳から薬剤師国家試験の勉強をはじめ46歳でなんとか合格しました。受験期間中は少し麻雀から距離を置いていたのですが、そのさなかにMリーグが開幕。
麻雀をとりまく環境、麻雀に対する周囲の目が少しずつ変わっていったのは私にもすぐに感じられました。
団体で争う知のスポーツという競技性とドラマ、そして熱い実況とサポーター・・麻雀好きの元アナウンサーが心を奪われるまでに時間はかかりませんでした。
合格後麻雀を再開しましたがなかなかメンツが集まらず、かつて遊んでいた福岡や長崎市のサークルに足を運んで打つしかありません。ゲストプロが来るのも大都市のみ。
今せっかく熱くなってきている麻雀のムーブメントをなんとか大村市でも盛り上げたい。そう思って今年立ち上げたのが「おおむら麻雀プロジェクト」です。
まだ定例会も開催できていないのですが、こけらおとしのイベントでゲストを呼んで盛り上げようと、Mリーグ公式リポーターも務める松本圭世アナに打診させていただいたところ、コンセプトに共感いただき快くお引き受け下さいました。
4月2日のイベントが成功裏に終わったら、次はぜひ競技麻雀の大村市リーグ、略して「おむリーグ」の開催、また健康麻雀の普及にも努めていきたいと思っています。
高齢者のみならず若い世代も市内外から呼び込んで異世代交流の橋渡しを目指します。薬剤師として、そして元アナウンサーとしての経験を麻雀を通じて地元に恩返しできればと思っています。
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