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「栄光と挫折を味わった10年」最強戦・Mリーグと村上淳の「麻雀界10年史」

今から10年前。2014年は、麻雀界にとって転換点となる年だった。
サイバーエージェント・藤田晋社長が麻雀最強戦で優勝、最強位となったことをきっかけとして、同社の資本が麻雀界に投じられる流れが生まれ、2016年にスタートしたABEMA TV(現:ABEMA)での「RTDリーグ」放送、そして今日のMリーグへとつながっている。

村上淳はこの10年間、トッププロとして栄光と挫折を味わった。
村上だから語れる麻雀界10年史、その真実にせまる。


■最強戦ファイナル直前、藤田さんの練習相手として合宿に参加

今から10年前、2014年は僕自身、最高位・最高位戦Classic・MONDO王座と3つのタイトルを獲った年でした。
実績を残して麻雀界では知名度が上がってきていたこともあり、藤田さんの最強戦の合宿にも呼ばれたくらいから、藤田さんとのお付き合いが始まり、麻雀界自体もその辺から大きく動きだしていったと思います。

実は2016年にRTDが始まる前から、藤田さんが当時の実力者を招いて行うリーグ戦をやっていたんですよね。

僕やたろうさん、コバゴー、ヒサト、タッキーなどが最初のメンバーとしてそこにいて、藤田さんから強い人を聞かれたときに多井さんを紹介したりして、RTDや今のMリーグのメンバーには、その場所に呼ばれていた人もたくさんいました。

藤田さんは、2014年に最強位を獲った後、麻雀プロの多くが強くても全然恵まれていないという現状を目の当たりにして、それを底上げしたいという気持ちを持ってくださったことで、ABEMAで麻雀チャンネルを作るなどして、陽の当たる場所を提供してくれました。今の麻雀界があるのは藤田さんのおかげ、と言い切ってもいいと思います。

ただ、当時のABEMAって始まったばかりで、無料ということが知れ渡ってなくて、お金を払わないと見られないと思っていた人が多かったんですよ。だから「無料で見られる」と言って、僕もめちゃめちゃ宣伝していました。藤田さんには少しでも貢献したかったんです。

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