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自由な仕上げって何だ?〜制限と慣れを超えて〜

就職活動をしていた頃、自由な設計や素材とか仕上げ材とか使えるような仕事をしたいと考えていた。とにかく自由さを求めていた。だから勝手なイメージで申し訳ないが、住宅メーカーとかプランとか仕上げとか選択的自由の範疇でしか設計できないと思っていた。逆に大きな施設になればなるほどプランや仕上げとか自由度が高いと思っていた。だから不特定多数の建物の維持管理という職業に魅力を感じていた。


実際はどうか、、、、、、



全然自由なんだけど自由ではなかった。予算や不特定多数が使うということからおのずと仕上げが決まってくる。自由なんだけど自由ではない。そしてその状況に慣れてしまっている自分がいる。あとメンテのしやすさとか耐用年数とか考えるとおのずと決まってくる。

床はビニル床シート、ビニル床タイル、タイルカーペット、そしてビニル巾木

壁は壁紙か塗装

天井は化粧石膏ボードか、岩綿吸音板

これらの床壁天井の組み合わせとあとはそれぞれの色で楽しむしかない。それぞれのグレードも基本標準である。フロアリュームにリリカラにジプトーンが定番中の定番となっている。これらでカッコいい空間を作ることも可能だけどそればっかりだと面白くない。もっと素材で勝負というか良い空間を作りたい。でも良い素材はやっぱりそれなりの値段がする。建築業界で働いている方もそうだと思うが予算との戦いなんだと思う。

しかし、これらの制限を乗り越えた素晴らしい建築は世の中にたくさんある。本当はもっと自由なはずなんだと。慣れから解き放たれて考えて。考えて、考えたら答えはあるはずだと。少しでも良い建築を作れるように。


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