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TSURAIの話

いろいろあって、傷心状態で部屋の片付けをしていたら、以前行きつけの病院に置かせてもらっていた小冊子「患者の患者による患者のための待ち時間ひまつぶ誌 TSURAI」なるものが出てきました。

内容は自分の取るに足らないコラムだったり、4コマだったり……
これを病院の先生は、病院に置かせてくれたんですよね。おそらく、自己表現を通した治療の一環として。

失意のどん底、絶不調の中にそういうものが眼前に出てきて、少し感情の動く音がしました。
なつかしいなあ、恥ずかしいなあ、と思うとともに、「このコンセプトは悪くないのでは?」という思いがしました。

患者の、患者による、患者のための冊子。

精神科のお医者さんというのは今たいそう不足しているそうで、おいしゃ先生個人はじっくり診てあげたいと思っていても、5分診療を強いられているとか何とか。
うちのお医者先生は10分15分しっかり診てくれるのですが、やはりそうなると新患さんはなかなか入れられないみたいで、何ヶ月も待ちが出ているそうです。

私はいち患者であって、エキスパートではないので、医学的にものすごく正しい情報をお伝えできるかと言われると、努力はするが……と言ったところ。

でも、例えばこのような冊子を通してなら、「こういう支援制度があるよ」「こういうことで困ったときにはここに相談に行くといいよ」「診察のときはこういうことを伝えるといいよ」などという情報載せることができるし、いわゆる「患者あるある」みたいな軽いコーナーとか、投稿コーナーを設けて、読む人にも参加してもらって自己表現を通して自己肯定感を得てもらったり、そういうことならできるんじゃないのかなって思ったんです。

そういう、患者同士で情報や作品を共有しあえるようなフリーペーパーがあったらいいんじゃないのかな、そういうのが病院や薬局、支援施設、市の施設、飲食店等に置いてあったら、助かる人が居るんじゃないのかな。

そういうふうに頭が考えちゃったら、もうきのこは誰にも止められません。

本のデータをこしらえて、信頼できる相談窓口とかをいっぱい調べて載せて、さっそく50部刷ってきました。

A5フルカラーで16ページ50部刷って、たったの4090円!
しかもなぜか予備が12冊もついてきた。

これなら無理なく続けられるかもしれない。

そんなこんなで、TSURAI、はじまります。
ウェブでも無料で読めるようにして、掲示板なんかも設置してみました。

ちょっとでも誰かの助けになったらいいなと思う。

私は、たぶん誰かの役に立ちたいんだと思う。そのわりに利用されるのは大嫌いなのだけど。

置いてくれるところ募集中です。
よろしくお願いします。

また。

くれるものはなんでももらうわたくしでございます。