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ハーフモデルという言葉について思う事

ここ最近、子供の夏服を買いたくなっていろんなサイトを見ていたけれど、日本のサイトって特に、ハーフモデルの起用多くないですか…?

この現象に違和感を持つのは私だけでしょうか。
‘ハーフモデル’と聞けば白人と日本人のミックスの様子を想像する人が多いかと思います。


私は大学院でミックスのアイデンティティやミックスの方々の国籍にまつわる複雑な心境についての研究論文を幾つか読んできました。

また、自身でも日本のミックスアイデンティティについてのレポートを書きましたが、日本社会では

・ハーフはカウカジアン(白人)と日本人のミックスを指す単語として使われているということ

・そのようなバックグラウンドを持つ人たちは、英語が話せるというステレオタイプに苛まれていること(例えば彼らの継承語や母国語が英語でなくても勝手に英語話者と連想される)

・ハーフは可愛いというレッテルを貼られること

・日本社会の【ハーフ】に当てはまらないミックスの子達がまるで社会から削除(Erasure)されているような感覚を持ってしまうこと

などが浮き彫りとなりました。






ハーフモデルのコモディフィケーション(商品化)

そんなことあるのかしらと思うかもしれませんが、インスタでハッシュタグ、ハーフモデルと入力するとどうでしょう。
タグ付けは基本、カウカジアンと日本人のハーフモデルを指す為に使われています。


そして、アフリカにバックグラウンドを持つ方と日本人とのハーフには、黒人ハーフというハッシュタグが用いられているのです。


白人ハーフというタグがあまり白人と日本人とを指すものとして用いられず、ハーフと当たり前ように使われるのに対して、アフリカにバックグラウンドを持つ日本人は、黒人ハーフとラベリングしているのです。ここに人種間の差が生まれてしまっている現実があります。

https://note.com/kinoko0514/n/n82b4b50252d8


また日本の雑誌などにもよく起用されるのがカウカジアンの方々なのは、周知の事実でしょう。





時代を逆行しているモデル業界

日本社会では白人に対する憧れがあるのが、もう徹底的に描写されてしまっていますよね。
私がまだ高校生くらいの時は、宮崎あおいちゃんとか、蒼井ゆうちゃん(森ガールとか流行ってたし?)などのモデルが多く色んな雑誌に起用されていたけど、昨今の雑誌やいろんな洋服サイトのモデルは多くが白人になっているのです。


私はここで白人のモデルを無くせばいいじゃんと言いたいわけではなく、人種を商品化するのってどうなんだろうという疑問があるのです。

特に、インスタでもハッシュタグ、ハーフモデルとかあるわけで、ハーフの子供たちって商品化(アカデミックの分野では、物質できな物以外でも消費の為に用いられるものをコモディフィケーションと言いますが)されてるんじゃないの。と思っちゃうわけですよね。もちろん、自身の写真にハーフとか、ハーフモデルとハッシュタグしてる人もいますが、自分の民族性や人種をフォロワー獲得の為に用いる人が一定数いるのは、割と不思議な現象だなと思うのです。


もちろんこのような社会現象が生まれるのには、そこに需要があるからです。


別に皆が皆日本人のモデルを起用する必要とかないけど、モデル起用に人種が絡んでるって、日本独特ですよね。
今後どうなるのか個人的に気になる分野でございます。





チューッス