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北海道のおもしろかった場所 ~disられる啄木~

フラフラしていたら「♯北海道のここがえーぞ」というタグを見つけたので、ちょっと前に行って結構おもしろかった場所をご紹介します。
「ここがえーぞ」って、「ここが蝦夷」と掛けてます?

場所は、小樽です。
小樽というと運河とか硝子とかオルゴールとかルタオとか寿司とかが一般的ですが、小樽市が管轄しているミュージアムもあるのですよ。それが、

市立小樽文学館

場所はJR小樽駅から運河方向に斜めにテクテクと歩いて行って10分くらいかな。ゆっくり歩けば15分というところ。地図は上記のホームページでご覧ください。「文学館」って名前ですが、同じ建物内に「市立小樽美術館」もあります。
どうでもいいけど、同じ建物なのに「文学館」にも「美術館」にもお互いの記載が見つからないんですよ~
せめてお互いに相互リンクして「一緒の場所だから、来れば1回で2度おいしいよ!」って書けばいいのに。

さて、ここはもとは小樽市庁舎の建物だったらしく、エントランスとか上っていく階段とか古い役所感が満載。それがかえって綺麗で斬新な現代建築にはない、人がたくさん行き交ってきた歴史を感じさせます。古い校舎のように、記憶のどこかで覚えているけどハッキリ思い出せないような。

あと、ホームページには書いてないけど、中にイートインみたいなお茶の飲めるスペースもありました。コーヒーが買えるんだったっけ?
入ってはいないのでそのへんはわかりません。のぞいた時には結構たくさんの人(地元の皆さんと思われる)でにぎわってました。

文学館は、小樽ゆかりの文学者を紹介する内容と、折々の企画展から成っており、全部見てもそれほど時間はかかりません。

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こちらの常設展示で初めて知ったのが早逝した左川ちかという詩人。
小樽の隣の余市という町で明治の最後に生まれた女性で、なんと24歳で胃がんで亡くなっているんです。どんな生活してたんだ?

他にもたくさんの小樽ゆかりの作家がいる中に彼女の詩も展示してありました。なんちゅうか、ええと、真っ先に連想したのが戸川純です(知ってる? 「玉姫様」とか)。
すっごくアバンギャルド。ジェームズ・ジョイスの翻訳もしたそうです。
人によっては受け付けないかもしれませんが、私は好きですね、こういうの。病んでるというより、もともととても身体が弱くて、いつも死と隣り合わせの感覚を持っていたのかもしれません。著作権が切れているのか、ネットに詩集がアップされておりました。ググるとすぐ出てきます。

それでですね、ここの何がおもしろかったかって、学芸員さん(と思われる)が工夫を凝らして展示されているのが楽しいんですよ。
(写真は撮ってOKとありました。)

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このシリーズ本当におもしろかった。伊藤整など他の人のものもいくつかあります。どれも作家の人となりをうまくクローズアップしていて読ませます。絵もうまい。誰が作ってるんだろう? グッジョブですよ!
で、行って見て大うけして目玉だと勝手に思っているのが

ディスられる啄木

これに尽きますね。(画像はありません)

石川啄木は一時、小樽にもいたので、ゆかりの作家のひとりなのです。
でも、上に載せた小林多喜二とか、伊藤整とか、他の作家みたいな書かれ方はしておりません。ディスられてる。猛烈に(笑)。人としてダメなやつとして。
写真を取り忘れたので、ぜひぜひご自分で行って見てみてください。

だいたいこの文学館、入場料が 300円 なんですよ。
今どき300円!
美術館との共用チケットでも常設だけなら500円で超お得(笑)。
別に小樽の回し者ではありませんが、こういう所をみんなもっと観光したらいいと思います。チェキラ!

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