見出し画像

SNSによるクラブとサポーターの可能性 ~スポーツビジネスサミット@東京 12.17~

12月17日(月)に六本木森タワー メルカリ本社イベントスペースにて行われた
スポーツビジネスサミット「選手のSNS活用がもたらす好循環」 に参加してきました。

登壇者は見てもらえばわかるように、かなり豪華です!
登壇者は以下の通りです。

・小泉文明さん(株式会社メルカリ取締役社長兼COO)
・岡部恭英さん(Jリーグアドバイザー・TEAMマーケティング)
・岡野雅行さん(ガイナーレ鳥取代表取締役GM)
・江藤美帆さん(栃木SCマーケティング戦略部長、えとみほ さん)
・高島祐亮さん(ガイナーレ鳥取経営企画本部長)
・都倉賢 選手(当時コンサドーレ札幌・現セレッソ大阪) 

当日参加予定だった西大伍 選手(鹿島アントラーズ)はACLがあったため参加できず。それもあってか岡部さんが西選手のユニフォームを着ています。

見切れていますが、高島さんの隣に岡部さんがいらっしゃいます(申し訳ありません)。


内容は3部構成になっており、

1.選手とSNS
2.選手とSNSの幸福な関係
3.みんなで考える選手とSNSの幸福な関係

がありました。

3については質疑応答やガイナーレが行なっている企画についてのアイデア出しなどがメインだったので、登壇者同士のセッションは1と2だけでした。

今回はセッションで出てきた内容の中でも SNSによるクラブとサポーターの新たな関わり方について紹介したいと思います。


**SNSとJリーグ

**

現在Jリーグクラブの主な収入源として、

・分配金
・チケット
・スポンサー

の3本柱があり、これらプラスでグッズ収入などもあります。

いずれの柱も今後増加は見込まれるものの、劇的な増加は見込めず、限界があるのが現状です。 

そこに新たな柱として期待されるのがSNSです。

正確に言うとSNSは既存の柱の補助になるものです。

分配金に関してはJリーグが決めることなので、どうしようもないですが、チケットとスポンサー、そしてグッズはどうでしょうか。

例えば代表的なSNSにTwitterがあります。

ほとんどのJクラブが利用しており、さらには選手個人も利用しているコンテンツです。

しかし現状多くのクラブがTwitterでの情報発信が公式サイトの内容をそのまま流しているだけで、十分に活用できていません。

SNSの魅力の1つにサポーターと身近に繋がれるということがあると思います。

都倉選手が「選手目線から言えばSNSを通じて多くの人と気持ちを共有したい」と話していましたが、サポーター目線から言っても選手やクラブと繋がれるということはとても嬉しいことだと思います。

この気持ちの共有を利用して何かネタになるもの(優勝争い、残留争い、選手の特技、選手のエピソードetc…)を投下すると、サポーターやJリーグファンの間ではその話題でいっぱいになります。

そのタイミングで例えば関連グッズ(限定シャツなど)を販売したり、スタジアム外でイベントを開催したりすることでチケット収入にも繋がることができます。

いわゆるマネタイズです。

他にもLIVE配信を利用した選手の意外な一面や舞台裏を公開も有効で、これも前述の身近に感じるに通じるものがあり、マネタイズにはもってこいです。

JクラブにおいてSNSはまさにマネタイズを最大限に発揮できる媒体であると考えられます


**SNSの問題

**

ここまでSNS活用の役割と可能性について紹介しましたが、やはり1番の特徴はクラブとサポーターの壁が小さくなり、今まで以上に身近に感じることが、できるところだと思います。

しかし、身近になるがゆえに問題になることもあります。

 1番恐いのは炎上です。

特に気を付けたいのは選手個人です。

えとみほさんが話していましたが、選手の中にはLINEの感覚で不特定多数に見られるタイプのSNS(Twitterなど)上で会話をする人がいます。

実際に私自身も何人か見かけたことがあります。多くの場合はプロになりたてで、学生時代から利用していたであろうルーキーの選手です。

ただの会話ならまだ良いですが、もしそこに重大な情報(スタメンや遠征メンバー、移籍情報etc...)が書かれていたら大変です。また、本人が意図していなくてもその情報を匂わせることが書かれている可能性もあります。

栃木SCでは講師を呼んで選手に向けてSNSの利用に関する講座を行ったとのこことですが、他のクラブはまだまだこれからだと思います。

選手個人を守るだけでなく、選手と会話していた相手も守ることに繋がるので、各クラブ徹底して貰いたいと思います。


イベントに参加して

ここまでセッションで出てきた内容を整理して紹介しましたが、私が今回印象に残ったのが、メルカリ社長の小泉さんです。

今回のセッションで1番話していたと思うぐらい意見を出していました。

これについては小泉社長が「ビジネスパートナーとして私たちは様々な提案するのが仕事だ。」という旨を話していました。

私はこの言葉にもJリーグの進化の糸口があると思います。

自分自身、人材をメインで扱っているのでJリーグをスタッフや経営層目線で見ることがありますが、ひしひしと感じるのが人手不足で人材不足だということです。

正確に言えば不足しているものの雇える余裕がない。

そこで1つの希望となるのが小泉さんが言っていたビジネスパートナーという表現。

スポンサーではなくパートナー。

つまりクラブは自信でスタッフを雇わなくとも、人手と人材を確保することができます。

そのかわりクラブは支援を受ける与えられる側から与えられつつも与えていく立場になります。

話が膨らみそうなので、この問題についてはまたの機会に書きたいと思います。



スポーツビジネスサミット、とても楽しく有意義な時間でした。

1万円払ってよかったなと思ったと同時に、この金額でありながらも私と同じ学生もいて、負けてられないなと思いましたし、この業界の未来はまだまだ明るいなとも思いました。

また同じような機会があれば参加したいと思います。


ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?