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明日はないかもしれない物語

殻の内から徐徐に視界を取り戻す限定水域に目を凝らすと、そこには未然と已然、そしてそれらを統合できずにいる情報たちが沈殿する海の底。

いつ起こるかわからぬ津波に脅え抛擲することはない。蹂躙を知らない。45億年のときを覆すものはない。


わたしの殻を叩くものはそれらすべて、届かぬ雨音は視界を揺らす。直視できない太陽は影をつくる。波の齎すためには風の荒ぶることがある。

それは流動する岩漿のあることを教える。人類誕生の僅か0.03秒前、わたしの殻は叩かれた。

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