見出し画像

目にだけ映る肝心なこと〜 推しの王子様 🤴最終話感想

「最終回の感想書くのがいちばん苦手」
連ドラの感想書くたんびにずーっとおんなじこと言い続けてますけど、今回に関しては。2週前から「なに言っていいかわかんない」ままで迎えた大団円(と呼んでいいんですよね、あれ?)について、なにが話せるのか。“苦手”の領域も飛び越えてすでに1週間、このままそぉっとスルーしちゃおうかと思わないでもなかったんですが、先日の『お宝映像アワード』での初回のシーンを目にして思い直しました。
最後だからね。みっちーの話、しましょう。

…と、その前に、これだけは。
全ての“辛さ”をひとりで背負ってってくれた、いちばんの〈男前〉杏奈ちゃんに大いなる幸あれ。
みっちーの“痛み”を黙って一緒に引き受けてくれたアリスくんにも大いなる幸あれ。
「誰も傷つかずにできる恋なんてない」という身も蓋もない真実。
結局、わたしがラブストーリーが苦手な理由はこれに尽きるんだと思い知りました。
杏奈ちゃんのあの涙を、前週のみっちーのあの悲しい目を「切ないね」とうるうるできるような余裕はわたしにはありません。わたしにとっては、あの描写はダイレクトに「ただ辛い」だけなんです。誰かが傷つかないとハッピーエンドが迎えられない“真正”のラブストーリーが、だからわたしは嫌いなんです。
なんだって、自分から好き好んで辛い目に遭わなきゃならないんだ。
ディーンさんがホラーが苦手だと仰ってる、多分それと全く同じ意味において、わたしはラブストーリーが苦手です。

さ、個人的恨みごとはおいといて。
みっちーです、みっちー。
光井倫久 、
「光」=ピカ、「倫」=リン、「久」=ク。
そのまんま、ピカリング大佐の名前と立場を与えられたお役。ヒロイン・泉美ちゃんに賭けを持ちかけることで物語を動かすきっかけを作り、その後も事あるごとに泉美ちゃんや航くん、ペガサスインクのみんなを諭し励ました、頼れるメンターとしての役割は見ている側に
ドラマの芯を通すある種の安定感、安心感を与えてくれました。
立ち位置としてはそれだけでも充分な存在なのに、さらに加えられた「ヒロインとの“三角形”の一つの点」の設定。…これ、難しかったのじゃないかなと勝手に思ってます。ヒロインへの“片想い”と“ライバルの出現”はドラマの上で安定感とは真逆のベクトル。揺れる気持ちと安定したメンターの立ち位置を両立させるお芝居は、相当に難しいと思えてなりませんでした。

でもそれを可能にしたのが、ディーンさんの、あの目、だったんだなと思います。
言葉にならない、したくてもすることができない、ただ胸の内にさざめく想いをそのまま映す目の色。その視線にもし触れることができたなら、柔らかくて少し湿り気を帯びた、意外なほど熱い手触りを感じることになったでしょう。
ディーンさんの〈言葉以前〉を伝えるお芝居、今回も素晴らしかったです。

最終回、みっちーもまた、痛い目にもあったし傷つきもしました。でも自分の〈好き〉をちゃんと見つめ直して、みんなの気持ちもちゃんと引き受けました。最後、泉美ちゃんが帰ってくる場所まで用意して、再出発を演出した〈ザ・ディレクター〉、それが光井倫久です。
『自主映画一本も当てられなかった』学生映画監督は生まれ変ったんですね。
賞を獲った映画ではプロデュースに徹して、自分でホン書いたりはしなかったんだろうな。
このひとはそっちのほうが向いてるんだきっと。
…なんて、これまた勝手に思ったりしています。
いつか、その作品が観られるといいなぁ。

…このドラマについてtweetされた言葉の中に「ディーン・フジオカの無駄遣い」という表現を見たことがあります。正直に言えば、わたしもそう感じていた時期がありました。でも、最後まで観ていて、やっぱりそれは違うと思えました。
あの、みっちーは、ディーンさんでなければ生まれなかった。光井倫久というとても魅力的なキャラクターをディーンさんはしっかり作り上げたのだと思っています。

長いようで短かった3ヶ月。他の作品では感染症が撮影に悪影響を及ぼす事態もあった時期に、最後まで無事に完成させられたのは、関わる全ての方々が本当に本当に「頑張った」からですよね。
おかげさまで、わたしも毎週なんだかんだの長話を続けることができました。
みっちーと、ペガサスインクの皆さんの今後のご活躍を心から祈念いたしまして、今回の長話を終わらせていただきます。毎週毎週のご静聴、まことにありがとうございました!
うん、楽しかったです!

#推しの王子様 #推しプリ
#Runaway 
#ディーン・フジオカ #DEANFUJIOKA
#ピカリンのピカはピカチュウのピカ
#でもロマンチック・コメディじゃなかったよね
#どっちかってシンデレラストーリーだった気がします

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?