D: BOSSことDEANFUJIOKAさん
Y:三原勇希さん
O:大森美香さん

Y:やっぱりラジオに出られるようなことって、なかなかないですよね
O:そうですね、すごくまれ、まれですので、あのー緊張しておりますはい
Y:貴重な機会をありがとうございます
D:ねー
O:呼んでいただけて、こんな、ねー、おめでたい日に呼んでいただいてありがとうございます
Y:BOSSとはBOSSが五代友厚さん役を演じた2つのドラマ、「あさが来た」と「晴天を衝け」で共にご一緒されたという関係性ですけれども
O:そうです、そんな関係性です
D:んふふ、お世話になっております
Y:実際、現場でもお会いされたりお話しされたりしてるんですか
O:えーと、でも「晴天を衝け」はやっぱりあれですよね、コロナ禍だったから
D:そうですね
O:私も撮影に1度も行かなかったので
Y:あっ、そうなんですね！
O:そう、なのでこう、画面で見て、ああ五代さん、ていうかディーンさん大人になられたなとか
D:あははは
O:元々立派な大人なんですけど、またあの、また前にお会いした時と雰囲気が少し、あの、纏ってるものがね、また少し違っているところが魅力的だなと思いながら拝見させていただいてました。
Y:そうなんですよね！また違った五代さんが見られましたよね
O:そうですねぇ…あ、あ、見ていただけたんですか？すいません。
Y:そのシーン、見ました
O:ありがとうございますうれしいです。
Y:ちょっとワイルドな五代さんで。
D:そう
O:そうですね
Y:今日はそんなお話をたっぷり聞かせていただきたいと思います。そして先週2021年の12月26日の放送をもって「晴天を衝け」が最終回、迎えられました。
O:終わってしまいました。
Y:今のお気持ちはいかがですか？
O:そうですね、2年以上携わっていたので、なんかやっぱりこう、ちょっと虚無感というか終わってしまったなぁっていう感じのところとその余韻を楽しんでいるようなところがありますね、はい。
D:2年ってすごい…すごいですよね、もう生活の一部になってるわけですもんね
O:そうなんですそうなんです。だから本当、なんかもうその、その生活に合わせてずっと暮らしていたので、今、なんか朝書かなくていいんだとか思うと、何をしましょうみたいな感じになってしまったりしますね、うん。
Y:本当にお疲れ様でした、ひとまず。
O:ありがとうございます。
D:（囁き声で）お疲れ様でした
Y:今夜は脚本家としての大森美香さんのこれまでの道のりから情熱を採取させていただきたいと思います
O:はい
Y:まず、あの、脚本家というお仕事に着く道ってきっといろんなパターンがあると思うんですけど。
O:そうですね、はい
Y:大森さんの場合はテレビ局で最初ADをされていたそうですね
O:そうなんです。私は最初は、もともと最初、会社員をしておりまして、脱サラをして、えーとテレビ局のADになってというところですかね
Y:へぇ！え、その時から脚本家になりたいという思いはあったんですか？
O:いえいえ、なんかねあの、もともとが事務職をしていて、やっぱりこうみんなで何かを、1つのものを作るというお仕事に憧れて、それで何かないかなと思った時に、ADは、ADというお仕事、助監督さんは割ときついのでどんどん人が辞めていってしまうのでここのお仕事ならいつでも入れますよっていうふうに言われて、それでADさんになってなので、だからその時は監督を目指してたんです、脚本家ではなくて。いつかなれたらいいなっていうなぐらいで、でも脚本家なんて全く考えてなかったですね、最初は。
D:んー
Y:そうなんですねー
O:そうなんです
D:大森さんがADをやってたっていう、その、想像つかないですね
（3人笑い）
Y:そうですよね！数々のヒット作を出されて。
O:それで、脚本を、えーとADをやってる時にやっぱり脚本を読んで、あの、ものを準備するんですね。で、その脚本を読み込むというお仕事をADでやってる時に「えー、脚本って面白いなぁ」と思って。またその小説とかとは全然違う、こうセリフとト書きとで、こう想像しながら、みんなでどうやってやろうどうやってやろうっていって、こう作り上げていくっていうの、これは楽しいなぁとその時に気がつきました。
Y:そうなんですね
O:はい
Y:そこからどうやってその、脚本家への道に行かれたんですか？
O:それが、やっぱりADが結構ハードだったんです。今よりずっと労働環境が悪くて、ほんとに1時間とかしか寝れないような事とかも結構あったりして、やっぱね、体を壊したんですね。で、休みがなかったので、ずっと。そしたら、その、上司の方が、あの、1ヶ月お休みをあげるからその間に何かこれをやったぞっていうものを持って、持って休み明けに来なさいっていうふうに言われて、その時にああ、なら私は1回こう、皆さんの脚本をたくさん読んでいて興味があったので「脚本を書いてみたいです」って言って、それでその時に初めて、あの、書いてみたんですね。で、休み明けに、でもその休みはね、旅行行ったりとかいろいろ、すごい、こう、もう2年以上会えてなかった友達に会ったり、旅行行ったり色々して最後の2週間？1週間ぐらいで脚本書いて持って行ったんですね。
Y:へぇええ
O:そうそう、それがきっかけになりました。それが深夜ドラマで採用していただいて
D:すごい…
Y:えええ！
O:そうなんですよ。そん時はでもね、監督もやったんです。
D:えぇ！
O:脚本、演出と両方させていただいて、まあ演出家を目指してたんで、ADだったから。
D:ああそうですよね、はい
O:なので両方やらせていただいて。それがデビューとなりました。26歳の時ですかね、はい。
D:すごい
Y:でもやっぱり大森さんの私のイメージというと、ほんとにリアルタイムで見ていたもので言うと「君はペット」とか「マイ⭐︎ボス マイ⭐︎ヒーロー」とか「ブザー・ビート」とか。
O:ええ、ええ。
Y:もうそれはそれはみんな、周りのみんなも見てて、「昨日見た？」みたいなドラマばかり
O:ホント？ですか？
Y:手がけられてる印象なんですけど。しかも初めての連ドラ作品が、2001年の常盤貴子さん主演のドラマ「カバチタレ」
O:そうですね。「カバチタレ」。常盤さんと深津（注:絵里）さんのおしゃべりをたくさん楽しんで書かせていただきました。うん、そうなんです。
Y:すごい、ほんとにあの、ヒット作をどんどん生み出されているなという感じなんですが、今振り返ってみられていかがですか。
O:なんかね、その年齢に合った、その年齢、今のこの年齢の自分にしかできないことを絶対やってやろうというような気持ちがあって、特に1番最初の頃は、脚本家さんてたくさんいらっしゃるから、こう、人と違うことを書かないと多分淘汰されてしまうと思ったので、人が書かないことを書きたいなぁと思って、すごい、毎回チャレンジと思って書いていた気がしますね、うん。
Y:そこはデビューの時と同じ思いなんですね。今の自分にしか…
O:そうですね、今もそうですね。今もそう思ってます。
Y:BOSSも脚本を書くことに挑戦されたりしてますけど
O:そうですよね。
D:まぁ、あの、自分で1つを作り上げるみたいなことはやったことないですけど、何かこう、部分的に、ま、最初の部分だけやったりとか途中一緒にやったりとか、そういう事は経験としてやってきました。
Y:そういう時の発案の1番最初の、こう、種というか、どういうところから始まるんですか？
D:まず自分が、その、作る意味があるって思えるものを
O:ねえ、そうですよね
D:例えばその、「Pure Japanese」って映画を今回企画プロデュースしたんですけど。
O:ええ、ええ。（囁き声で）楽しみ。
D:あのー、ありがとうございます。「PJ」の時は、えっと、まあ現代の社会において、その1つの社会的なグループをまとめ上げるその輪郭って何なんだろうっていう。日本人（にほんびと）、日本人っていう枠でいうと、何をもって現代社会だと日本人の定義になるのかっていう。というのも、自分の生活ベースで、両親が日本人だけど子供は日本の外で育って日本語しゃべれない人とか普通にいるし、逆に両親とも全く日本と縁がないけど日本で生まれ育って母国語日本語っていう人もいるし、
O:そうですね、うん
D:なんか、いろんなその、多様性がある中で、日本人てなんだろうなって思ったところから書き始めて。じゃあどうやったらエンタメとして成り立つか？っていうステージに変わってって。
O:（世に）出すにはっていうことですよね。
D:まぁ簡単に、その、言うともう「アクション映画にしよう」っていうことでそれは。暴力っていう部分にフォーカスを当てて。まあ、その次は今度どうやったらそこにお金がつくのかっていう話になってきますよね。
O:ああ、その通りです
D:それでまぁ、いろいろこう、いろんな引き出しをいろいろ出してくるっていう。
O:そうか、もうほんとにでも、全てに関わってらっしゃるんですね
D:そうですね、今回はもう、あの、誰に頼まれたわけでもなくて、自分がやりたいからプレゼンを重ねて、で実はその、この企画の前にも他にもいろいろ作ったんですよ。でもなかなかやっぱり成立しなくて。
O:そうですねぇ
D:やっとこの「Pure Japanese」が初めてこう、
O:そうなんだぁ
D:まあ、三方良しというか、今言った3つの要素全部そろって、動き出して、でまぁ、どんどんこう座組みが、チームメートが増えてって
O:そうでしたかー
D:っていう形になりましたね
O:でもそれこそディーンさんにしか、今の時期のディーンさんにしかできないことですよね、これはね。
D:そうですね。あの、テーマ性とその時代性って絶対ありますよね。
O:そうそう、時代性。ありますあります
D:だからちょっと逆算しなきゃいけないけど、逆算しすぎてもダメだし
O:そうなんですよね、うん
D:ちょっと半歩前位のタイミングから走るみたいな
O:うんうん、うんうん
D:すごいスレスレですよねこれって
O:そうですね。ほんとちょっと時期がずれると、あーもう少し前に言ってたらぴったりきたのにっていうのもあるし、早すぎたっていうのも、ね、あるから。
D:そうそう、そこなんですよね
O:そこの難しさありますよねぇ。へぇー、そうですかぁ、でも楽しみですね。
D:あのー、僕、それこそ五代さんに初めて、まあおかげさまで引き会わせていただいて、やっぱり、実際日本に住むようになったんですね。
O:ええ、ええ、ええ
D:多分、初めてお会いした時とか、それこそ佐野（注:元彦氏/「あさが来た」のプロデューサー）さんと一緒に
O:はい
D:あのー、ご自宅の下で打ち合わせさせていただいたりとか
O:あーそうですね、いらしていただいて。そうです。
Y:ええー、そうなんですかあ
D:あの頃ってまだ日本に行って仕事があるから仕事して、で、終わったら帰るみたいな生活だったんで。ずっとこう、あのー、ウィークリーマンションとかホテルとか
O:ええ、ええ。そうだったのか。そうそう、どういう生活してるか全く見えない方だったんですよ（笑）
D:あの頃はまだちょっとこう、まだ帰国できてなかった、何か、自分の脳みそもちょっと、全部日本語でじゃなかったんで。多分、それもあったのかもしれないですね、言葉がちょっとおかしかったのは。
O:あーなるほど。おかしいというか、なんかやっぱりすごく新鮮な言葉がいろいろ出てきて、ああなるほどと思いながらその日も聞いてた覚えがあります。あの、その時はまさにその五代さんについてとかをね、お話させていただいてたので。そうそうそう。で、五代さんもこう、薩摩弁と大阪弁と、海外にも行ってらしてっていう、いろんなところのルーツがある面白い方ですよねっていうような話をしてたんですよね。
D:はい。いやぁ、懐かしいですね
O:ねー♡ 懐かしいですね。そうでしたそうでした。でも、変わらない面もたくさんあって。
Y:今もですか？
O:素敵ですね
Y:そうですよね、きっと
D:ありがとうございます
Y:ぜひ、そのお話も1曲お届けしたあと、たっぷり伺わせてください。