その『データ分析』、意味ありますか?
最近、会社の売上予測やマーケットニーズを考察する機会が多く、よく資料作成に追われています。
無論、そこではデータ分析が必要不可欠となります。
そこで、これまでのやり方。
またそこから見えた改善点を自分なりの意見でまとめたいと思います。
まずデータ分析において、どの期間、どのデータを、どの程度抽出するかの判断は非常に重要です。
仮に誤った抽出の仕方をしてしまうと、その後の判断において致命的なミスを招くことになってしまいます。
私はこれまでひたすらターゲットとなる数値の過去データを抽出し、根拠の乏しいデータ分析をしていました。
例えば、A商品は一昨年、昨年と、これまでより20%売上が伸びており、B商品は逆に昨年のみ15%の落ち込みを見せています。また、全体としては10%売上は伸びております。
過去3年間の売上推移をグラフでまとめましたが、あまり変化としては少ないようです。
【上司】:だから?なぜ伸びた?生産コストは?粗利の変化率は?
それはそうですよね。
忙しい上司からしたら、何のアイデアも工夫もない数字をまとめただけの紙を提出されても、困ります。
それではどうしたら良いか。
まず、そのデータ抽出だけで本当に十分かどうかを考えてみましょう。
この場合だと過去3年間のデータにフォーカスしていますが、10年間のデータまで掘り下げたとすれば、仮に毎年3%未満の変化率、もしくは赤字続きで推移しており、過去3年間だけ10%付近の変化率であれば、変化は大いにあると言えます。
また、同業種での変化率がマイナス傾向で推移しているようであれば、十分持ち堪えることが出来たと評価することも出来るのではないでしょうか。
またグラフの作成においても最小値、最大値の設定によっては視覚的にも見え方は違います。
また、A商品がなぜその時期に売れたのかを判断するためには、その時期の環境や、関連商品、他社情報まで目を配る必要がありますよね。
仮に20%の伸び率があったとしても、同業他社の類似商品が軒並み40%以上の伸び率であったとすればどうでしょうか。
決して伸び率として素晴らしい結果だったとは言えませんよね。
同様にB商品も、類似商品が同等の落ち込み、またはそれ以上に落ち込みを見せているようであれば、確かに落ち込んではいるが、マーケットとしての需要がなくなってきていることを示し、改善を図るよりは、今後完全撤退も視野に入れた方が良いのではという判断まで至ることができます。
それに伴ってその商品にかかる生産コストの把握も重要です。
いくら売上が伸びていたとしても、生産コストも同様にかかってしまっている様であれば粗利としての変化率は良くならないからです。
極端なことを言えば、作ったら作った分マイナスな物が沢山売れても、売上高と純利益を反比例してしまいますよね。
そういったことも考えると、原価を細分化して(人件費、材料費、管理費etc)考える必要性もあるかもしれません。
一概にデータ分析とは、そこにある数字のまとめで完結するのではなく、その数字にどんな意味が含まれているのか、その意味を考え、持たせることが重要だと考えます。
実数値でダメなら比率や割合、平均値との差などあらゆる視点から見てみましょう。
同じ数字でも見え方が大きく変わるはずです。
またそこから仮説を立て、自分なりの意見、意味を持たせなければいけません。
社内レポートであれば基本的には、
「結論→根拠→理由」
が一般的な順番です。
そこで初めて評価へ繋がる提案資料としては成立します。
せっかく苦労して作った資料が全く評価されず、むしろダメ出しばかりでは嫌になってしまいますよね。
そうならないためにも、一歩立ち止まって自分のやり方を見直してみては。
まだまだ私も勉強不足なので一緒に頑張りましょう。
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