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学校教育の変化と「情報編集力」の重要性

学校教育の変化

数年前から学校教育が大きく変わりました。小学校ではプログラミングや英語が始まるとか、大学入試がマークシートより記述式を増やすとか表面的なことはご存知かも知れませんが、その根本にある考え方の変化はご存知でしょうか?

「情報処理力」と「情報編集力」

現在の学校教育は、知識の詰め込み型です。学校で習った事柄の正解を当てる、いわばクイズ問題です。これを、答えのない問題について、いかに多数の賛同が得られるような答えが出せるかという発想力が問われる問題です。
前者を「情報処理力」と言い、頭の中にたくさん情報を詰め込んで、その中から正解を早く取り出すという、「情報」を「処理」する力です。例えで使われるのがジグソーパズルのように、決められた枠の問題を正確にパーツを置いて完成させるイメージです。
後者を「情報編集力」と言い、答えのない問題に対して考えたり議論したりして、多くの人の賛同が得られるような答えを導き出す事です。自分の持っている「情報」をいろいろ「編集」する力です。例えとしてレゴブロックのような、それだけは何もないけど、自分の発想力で車にも家にもできるというイメージです。
情報処理力では、みんなが同じ知識を持っていて、みんなが一緒に頑張るとか、人を一様に使って生産性を上げるということには役に立っていました。高度成長期や大量生産大量消費時代にはこの能力が重要であり、この分野が昔から得意だった日本人がここまで発展できた理由です。

情報編集力の重要性

日本人は新しいものを研究するのに貪欲です。海外から鉄砲が入ってきたら、分解して研究して新しく作ったりしました。電化製品でも車でも、まずは分解して研究するというのが好きな民族です。手に入れた物を改善してより素晴らしい製品を作ってきたのが日本のビジネスモデルです。これが最近通用しなくなっているのは何故でしょうか? それは日本が最先端になってしまったからです。後進なら先進のものを研究すればよかったのですが、先進になってしまうと参考になるものがありません。何もないところから新しいものを作り出さなければならず、これまでのモデルが通用しなくなっています。
これから求められる人材は新しい物や価値が生み出せる人です。そのためには大量の知識だけではなく、その知識を生かせる人材です。そのために学校教育を「情報編集力」の向上へ変えようとしています。そのために何が必要になってくるのかは、現在子どもがいらっしゃる保護者の方が考えておかなければなりません。

学校教育の役割

情報を編集するには元になる情報を身に付けておかなければなりません。小中学校の教育は情報の基本となる部分です。そのためしっかり学習しなければなりませんが、身に付けるべき事柄をしっかり見極めなければなりません。歴史の年号ではなく、その時代に何があったのか、数学の公式ではなく、それがどのようにできたのかということを学んでいきましょう。

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