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最近のデュエプレデッキビルド杯の入賞傾向について


はじめに

初めましての方は初めまして。オウドゥンヌと申す者です。(書きづらいので以下丁寧語省略)

突然だが、まずはこの3つのツイートを見てほしい。

これらは公式が20・21・22弾でビルド杯の投稿例として挙げているデッキだが、なんと全てがLO(山札切れを狙うデッキ)である。公式がおかしくなっちゃった。

そして、これに呼応するようにビルド杯に入賞デッキするデッキの傾向も変化しており、特に1年ほど前には見られなかったループデッキは多くの入賞を果たしている。

ビルド杯の入賞傾向をまとめた記事は過去に存在しているが、どちらも1年半以上前のものであり、傾向が変化したここ最近のビルド杯の入賞傾向をまとめた記事は存在していない。

そこで、この記事ではビルド杯入賞を目指しているデッキビルダー達に向けて、ここ数か月(18~22弾)のビルド杯の入賞傾向をまとめたいと思う。

なお、この記事を執筆するにあたり、以前のデッキビルド杯の入賞傾向をまとめた以下二つの記事を参考にさせていただいた。ビルド杯にデッキを投稿するにあたり、どちらの記事も今読んでも非常に参考になる内容なので、この記事を読んだ後はぜひこの二つの記事も読んでほしい。



最近の入賞デッキの4つの傾向

この章では、特に最近のデッキビルド杯に見られる入賞デッキの4つの傾向について記述する。「コンセプトの斬新さ」「デッキのこだわりポイント」などのビルド杯全体に共通するような傾向は上記のトスカーナ氏の記事に詳しくまとめられているため、今回の記事では省略する。それでは行こう。


①シナジーデッキが少なく、派手なギミックコンボデッキが多い

ここ最近のほとんどの入賞デッキに見られる傾向

ここでの「シナジーデッキ」とは特定のカード同士のシナジーに着目し、そのシナジーを最大限活かせるように組まれたデッキのことである。

「除去されづらい《アントワネット》」×「進化ティラノ・ドレイク」のシナジーに着目した『マッドネスティラノ』(第9弾)、「何度でも盤面に大量に並ぶ《グール・ジェネレイト》」×「ドラゴンをブロッカー化する《ロレンツォ》」のシナジーに着目した『ロレンツォグール』(第10弾)など、昔はこの手のシナジーデッキがかなり多く入賞していた。
最近のものでは「ボトムを固定できるガチンコジャッジ」×「ボトムを当てて覚醒する《ランブル》」のシナジーに着目した『ガチ覚醒』(18弾)がシナジーデッキに分類されるだろう。

18弾入賞デッキ『ガチ覚醒』
小型GJ獣でボトムを固定して《ランブル》の覚醒を狙えるほか、同じミカドホールから出る《ディアス》の覚醒を《3rdG》でサポート出来る。GJと闇サイキックのシナジーが張り巡らされたデッキ。

しかし現在では、特定の工程を踏むことでド派手な出力を出せるコンボデッキの入賞数が圧倒的に多い。

《マグナム》下で《五郎丸》を破壊することで無限に《グローバル》のドロンゴー効果を使い、大量に肥えた墓地で複数体の《5000GT》や《クロスファイア》を出す『無限ドロンゴー』(22弾)や、相手ターン中に《ラストストーム》を出し、《デストラーデ》の連鎖から《クロック》を出して相手のターンの残りを飛ばす『クロックストーム』(20弾)などがコンボデッキの代表例として挙げられるだろう。

20弾入賞デッキ『クロックストーム』
《ラストストーム》を利用して相手ターン中に《クロック》を出し、相手のターンの残りを飛ばす。自ターン開始時《ファイナルストーム》に覚醒!

個人的にはどちらのデッキも好きなのだが、入賞をガチで狙いたい方はコンボデッキを考えてみるといいかもしれない。

余談になるが、シナジーとコンボは切っても切り離せない関係なので、明確にどちらかに分類するのは難しい。個人的には「シナジーを中心に多様な戦い方が出来るデッキ」がシナジーデッキ、「1本のド派手で面白い勝ち筋を狙うデッキ」がコンボデッキだと思っている。



②出力が高い

特にここ最近の入賞デッキに見られる傾向。デッキの主軸となるコンボを決めた際の出力が非常に高く、圧倒的な盤面・盾の大量焼却・ターンスキップなどのほぼ勝ちに繋がるような状態にすることが出来る。

例えば、22弾の入賞デッキはどれも

『無限ドロンゴー』 →圧倒的な盤面
『弾幕サイクリカ』 →盤面除去&全ハンデス
『「永遠のいのち」』→ターンスキップ&盾焼却
『連鎖類超剛撃目』 →圧倒的盤面&トリガー無効

と、決めればほぼ勝ちとなる要素を持っている。

特にコンボデッキを組む場合は何をゴールにするかによってデッキの個性が大きく出るので、じっくり考えた方が良い。

19弾入賞デッキ『鬼セブンアルファディオス』
闇エンコマを駆使して鬼セブンで早期にアルファディオスを踏み倒すデッキ。強烈なロック性能を持つアルファディオスは良く使われるフィニッシュ手段の1つ。



③コンボの要求値は高くても良い

そのコンボに対する要求値(そのコンボを決めるのに要求するカードの枚数)は高くても良い。(もちろん低いに越したことはない)

例えば、21弾入賞デッキ『無法者の無限ガチャ』は、コンボを決めるのに《ケロディSP》《電脳決壊の魔女アリス》《無重力ナイン》《学校男》《ブルース》《ドラゴ大王》と6枚ものカードが必要であり、さらに一度相手にターンが回ったときに《イチバンの覚醒者オーシャン・G・ホーガン》が除去されてはいけないというとても要求値の高いコンボだが、その分決まれば0マナでデッキのドラゴンを全てバトルゾーンに出せるというとんでもないコンボである。

21弾入賞デッキ『無法者の無限ガチャ』
コンボの要求値は高いが、決まればデッキ内の全てのドラゴンを場に出せるというバケモンデッキ。何食ったらこんなの思いつくんだ(困惑)

他にも数多くの要求値が高いコンボが入賞していることから、コンボの要求値は入賞にあまり関係ないことが分かる。

しかし、要求値を高くする場合、比例してコンボの出力も高くする必要があるように思える。

例えば、5枚ものカードを要求するコンボの着地点が《偽りの王ヴィルヘルム》の着地だと少々物足りない。《ヴィルヘルム》の9マナは現実的に貯めれる範囲のコストであり、早期に踏み倒すにしても《幻想妖精カチュア》や《竜のフレア・エッグ》+《ブレイン・ストーム》など、より少ない要求値で《ヴィルヘルム》を踏み倒すことは可能である。
コンボの要求値を高くするならば、コンボが決まった際の出力はそれなりに高くしておくべきだろう。

また、ビルド杯では選考基準に「再現率」が明記されている。これは先人の考察によりそこまで重視されていないという結論は出ているが、いくら要求値が高くても良いからといって、滅茶苦茶に要求値を上げるような行為(例:コンボに必要なカードを全て1枚積みにする等)は避けた方がいいだろう。

最新弾の選考基準。
実際、『無法者の無限ガチャ』はコンボパーツは《ドラゴ大王》以外4投されており、ドロソも《エナジー・ライト》《クロックタワー》《アリス》の12枚投入と少しでも再現率を上げる工夫がされている。

要求値を上げるほど再現率も下がるため、どの程度再現率を確保するのかは難しいが、少なくともシティバトルのNPC(特にあまり殴ってこないエレナなど)ぐらいにはコンボを決められるようなデッキには仕上げておく必要があるだろう。



④ループデッキ

ループデッキは最近は一作は必ず入賞している。

これは、「ループデッキだから入賞する」というよりは
①派手なギミックコンボ
②出力が高い
③要求値はどれほど高くてもいい

の上記三つの条件を最も上手く活用できるのがループデッキだからだと考えられる。

ループは非常に派手なものであり、決まれば確定で勝つので出力も高く、要求値は高いもののビルド杯では不問となっている。これらの特徴は最近のビルド杯の選考基準と非常に噛み合っているのだ。

デュエプレはループしそうなカードは効果をターン1制限にナーフして実装するなどして入念なループ対策をしているため、ループデッキを組むのはかなり難しいが、その分挑戦する価値は大いにあるだろう。

また、あまりにループ手順が複雑で説明がX(旧Twitter)の文字数制限に引っかかってしまう場合は、リプ欄に実際にゲーム内でループを回している動画を投稿しておくのがオススメ。

過去に入賞したループデッキの中にもリプ欄の動画にてループ手段の解説を行っているものがある。また、チェインレックスのようなコンボルートが複雑になりがちなデッキも動画を追記した方がいいかもしれない。

ちなみに、20弾で入賞したループデッキの『偉大なる交響曲』はフィニッシュである盾全焼却に15分以上かかる(※参考動画)ことから、ループを回す時間はどれほど長くても良さそう。




最近判明した事実

以降は先人達の記事では触れられていない、最近判明したビルド杯に関するアレコレを記述する。

「デッキへの思い」は無くて良い

20弾入賞デッキ『バザガベルグ武闘将軍』は「デッキへの思い」を書いていないが入賞している。

選考基準に「デッキのこだわりポイントや思い」は明記されているので基本的には書くのをオススメするが、あまりに文字数が足りないなら書かなくてもいいかも。


新弾のカードは少なくていい

面白いデッキであり最新弾のカードが活かせているなら、最新弾のカードは少なくていい。

22弾入賞デッキ『「永遠のいのち」』は最新弾のカードが《不死身のフッシッシ》3枚しか入っていないが入賞を果たしている。

新弾のカードが何らかの手段でサーチ出来たり、確定で踏み倒すことが出来るので枚数をあまり入れなくても良い場合に起こる事態だが、無理して新弾のカードを増やそうとせずにデッキのクオリティを追求しよう。

自分が22弾で投稿したデッキのプロトタイプ。
新弾要素は《プテラトックス》3枚のみ。《ヒラメキ・プログラム》の出し先を新弾カードにする時などは新弾要素が少なくなりやすい。


再投稿しても良い

デッキを投稿した後、改善案を見つけたら再投稿してもOK。

21弾入賞デッキ『サバイバー達の槍集め』(拙作)は当初《ファル・ピエロ》がデッキに入った状態で投稿したが、投稿後に《メガギョロン》の方がシナジーすることに気づき、《ファル・ピエロ》を《メガギョロン》に差し替えて再投稿したが入賞している。

もし不安なら、改善前のポスト(旧ツイート)(←無限に擦りたい)を消しておくといいだろう。


デッキ名は12文字まで?

これまで入賞してきたデッキは、どれもデッキ名がゲーム内で設定できる12文字以内に収まっている。公式が明記していないため何とも言えないが、なるべく12文字以内に収めておいた方が無難かもしれない。

自分はあまり気にしていない。


ナーフされそうなカードを使ってもいい?

分からない。ここ最近で、ビルド杯開催期間中にナーフが予想されていたカードとしては《眠りの森のメイ様》《母なる大地》が挙げられる。これらのカードを使用したデッキはビルド杯に入賞していない。

しかし、入賞していないデッキが「ナーフするカードを使用していたから入賞しなかった」のか「公式のお眼鏡にかなうデッキではなかった」のかがユーザー視点では不明のため、分からないというのが正直な所。

どちらも《フェアリー・ライフ》や《ドンドン吸い込むナウ》のようなデッキのインフラを担うタイプのカードであるため、入賞デッキに搭載されていてもおかしくはないはずなのだが…

これも自分はあまり気にせず投稿することにしている。


おわりに

今回の記事は「入賞」に焦点を絞っているため、出力高めのコンボやループをオススメする記事になってしまった。しかし、本来ビルド杯は自分の自慢のデッキを皆に見せるお祭りのようなものなので、モチベーション維持のためにも、「入賞」を意識するよりは気楽に自分の投稿したいものを投稿して楽しむのが一番だと思う。

ガチデッキ・ネタデッキ・クソデッキなどあらゆるデッキをビルド杯は受け入れてくれているのだ。ビルド杯は複数投稿がOKなので、自分の好きなデッキを好きなだけ投稿しよう。

もし、今回の記事には入っていない最近のビルド杯の傾向がありましたら、追記しますのでX(旧Twitter)アカウントへのリプやDMにてお知らせください。

拙い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

オウドゥンヌ


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