宮島衣瑛

教育×テクノロジーのR&Dをやっている株式会社 Innovation Powe…

宮島衣瑛

教育×テクノロジーのR&Dをやっている株式会社 Innovation Power のCEOや、子どものためのプログラミング道場 CoderDojo Japan の理事をやりつつ、学習院大学大学院人文科学研究科教育学専攻博士後期課程に通っている Apple 信者

マガジン

  • 宮島衣瑛の教育観

    教育観を作り上げている過程で書いているいろいろ

  • 宮島衣瑛のエッセイ的なnote

  • 宮島衣瑛の Apple 談義

    生活が Apple を中心に構成されている人間として語りたいことを語る。

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プログラミング教育の行き着く先が、仕事とか勉強とか社会貢献みたいな意識高いことだけでしか語られないことの物悲しさについて考えたい。

このツイートがプチバズりしている。これだけ多くの方から反響をいただくことはこれまでなかったし、頂いているリプやご意見もとてもおもしろいものばかりで、これがインターネットかとなっている今日このごろ。せっかくなので Twitter という文字数が限られた場所ではなく、しっかりと自分の考えや思っていることを書き留めておこうと思う。 前提の共有前提として、今回のツイートは子どもを対象としたプログラミング教育についての話題である。僕はよくプログラミング教育とエンジニア教育を分けて考え

    • 生成 AI 時代の創造性についての考察―最後に残るものはなにか

      2023年度に入ってからずっと、「生成AI時代の教育と創造性」というテーマを深めてきた。そのひとつの結果が、先日登壇したGENEEのシンポジウムで発表した内容である。 10年にわたり、創造的なプログラミング教育を中心に実践・研究活動をしてきた身としては、生成AIの登場は完全に追い風だと思っている。作ることにフォーカスする時代がやっときた!という感覚。今日は、よく講演では話しているけど note には書いていなかった、生成AI時代の創造性について自説をまとめようと思う。 こ

      • 2023年11月、直近のイベント登壇情報まとめ

        直近のイベント登壇情報がいくつかあるのでご紹介させてください!ぜひどこかでお会いできると嬉しいです!アウトプットしすぎてそろそろカラッカラになるんじゃないだろうか🤔 11/19(日) 生成AI時代の学びと創造性, プログラミング学習で自己肯定感を高める実践@ラボ新浦安 僕が幼稚園のころから中学3年生まで通い続けていた LEGO 教室の恩師 君塚 広 先生とお話させていただきます!プログラミング教育に携わっていらっしゃる方なら君塚先生のお話から学べることはたくさんあると思う

        • 生成AI時代のプログラミング教育 ―つくること・学ぶことの歓びに向かって―

          シンポジウムの感想10月9日(月)に東京大学情報学館福武ホールで開催された、GENEE 第三回シンポジウムに登壇しました。大先生方の末席に加えていただき、大変ありがたく貴重な経験をさせていただきました。まずは見てくださった皆様、関係者の皆様に御礼申し上げます。 私からは「生成AI時代のプログラミング教育 〜つくること・学ぶことの歓びに向かって〜」というタイトルで発表させていただきました。当日使ったスライドはこちらで公開していますので、よければ御覧ください。 当日は会場・オ

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        記事

          子どもたちと「しりとり」という言葉を使わずに、生成AIに「しりとり」を作ってもらうワークショップをやった

          先日、親子を対象としたChatGPTワークショップを開催した。AI関連の話題はかなり浸透しているのか、募集期間が3週間ちょっとだったにも関わらず、定員を超える12組の親子が参加してくれてとてもありがたかった。 ChatGPTは利用規約によって13歳未満の子どもは使うことができないため、小学生がChatGPTを体験するには保護者の方の協力が必要不可欠なのである。 前提の共有:AI時代のプログラミング このワークショップの目的は、ChatGPT を体験することというよりは、C

          子どもたちと「しりとり」という言葉を使わずに、生成AIに「しりとり」を作ってもらうワークショップをやった

          生成AI時代のプログラミング的思考についての考察

          生成AIと教育の話を考える上で、やはりプログラミング教育は避けては通れない。これまで自分は構築主義的学習観に基づくプログラミング教育を信奉し、研究し実践を積み重ねてきた。昨年末につぶやいたこの内容が、生成AIの登場によってより注目されるんじゃないかと思っている。 このツイートの背景を深ぼったnoteも書いてるのでぜひ読んでほしい。 「プログラミング的思考」という言葉を問い直す プログラミング教育はどこに向かっていくのだろうか。ここで、Computational Thin

          生成AI時代のプログラミング的思考についての考察

          未来像を描くということ

          生成AIがアツい。とにかくここ3週間くらいはずっとこれからの社会とAI技術と教育について夢想しまくっている。こんなにポジティブな未来像が描けたのは久しぶりかもしれない。 こうなってみると Covid-19 のパンデミックは AI 世界が到来するための試練だったのかもしれないとさえ思えてくる。 そういえば、学部生の頃はよく教育を軸にした社会変革についてよく考えていた。僕の iBooks の中には2018年に書いた「教育再興戦略」なる激イタ文書が眠っている。50,000字近く書

          未来像を描くということ

          国内の Apple Store を全制覇した

          Apple 信者になって10年弱。ようやく国内すべての Apple Store に行くことができた。今はなき店舗(札幌と仙台)も訪れているので、本当に全制覇。感無量である。 ということで、これまでの Apple Store 探訪記をまとめていきたいと思う。 Apple 銀座 Apple Ginza は、言わずとしれた日本国内で初めてオープンした Store で、アメリカ以外の国だと初めて作られた店舗でもある。初めて行ったのは小学生のとき、Apple Store で開催され

          国内の Apple Store を全制覇した

          100m走のペースでフルマラソンを走っている、そんな1年だった。

          2022年が終わってしまう。つい1年前は修士論文の締切間近で散々な年越しだったのに、それから1年がたってしまった。年々1年のスピードが早くなっているが、歯止めをかけることはできないのだろう。 さて、2022年はというと、あいも変わらず小忙しくはしているものの、その質が変わったように思う。 3月に修士課程を修了し、博士課程に進学。同時にNPO法人みんなのコードにジョインして新しい仕事を始めた。研究と仕事に明け暮れる1年。とても楽しかったけどかなりしんどくもあった。 多くの場

          100m走のペースでフルマラソンを走っている、そんな1年だった。

          日本教育学会に参加して考えた、大学院のコミュニティを作ることの意義

          8月24日〜27日に広島大学で開催された日本教育学会に参加してきた。これまでオンラインで学会に参加したことはあったりするけど、対面での参加はほぼ初めてに近い。それが日本の教育学系の中心的な学会なのは巡り合わせの問題だけどおもしろい。 会場開催に先立ってオンラインで開催された自由研究発表やラウンドテーブルでは、自分に関係する分野の話を中心に聞くことができた。なるほど、第一線の研究者は今こんなことを考えているのか、と学びになった。 会場開催のシンポジウムや課題研究では、主として自

          日本教育学会に参加して考えた、大学院のコミュニティを作ることの意義

          特急あずさに閉じ込められた話

          怒涛の3週間を終えて、束の間の夏休み休暇として日帰りで安曇野に行った。大王わさび農場でおいしいわさびを食べたり、安曇野のワイナリーでワインを買ったりとかなり満喫した。 当日は雨が降る予報だったけど、本当に運良くどこに行っても降られることはなかった。なんてついているんだと思いながら最終の特急あずさで東京に戻る…はずだった。 21時頃、甲府駅の手前で電車が停車。「韮崎から竜王の間に設置されている雨量計が基準値を超えているため安全確認をする」と車内アナウンスが入り、そこからなん

          特急あずさに閉じ込められた話

          怒涛の3週間:夏の現場仕事まつり

          子どもたちが休みになると、我々の仕事が始まる。今年も夏休みにたくさんの場所でワークショップをする機会を頂き、もろもろ合わせてなんと3週間みっちりとやることになった。これは今までで一番の過密さな気がする。ヘトヘトではあるが、ちゃんとまとめておきたいと思う。 07/26-27 小学校でプログラミングワークショップ こちらは昨年度から関わっている小学校。夏休みワークショップということで、2日連続午前午後の4コマとかなりの長丁場。低学年の子たちとじっくりプログラミングやる機会はあ

          怒涛の3週間:夏の現場仕事まつり

          CHILLOUT にハマっている

          最近CHILLOUTにハマっている。リラクゼーション・ドリンクと銘打たれたこのドリンクは、エナジードリンクでも甘い炭酸ジュースともちょっと違う、不思議な味と感覚をもたらしてくれる。 ストレス社会にチルでクリエイティブなライフスタイルを このキャッチコピーも自分にぴったりだ。自分はかばりストレス耐性があるほうだと思うけど、それでもたまには潰れそうになる。そんな時は上手く頭を切り替えるか徹底的に何もしない時間を作ることによって解消してる。自分は休んだら負け、という昭和的根性論

          CHILLOUT にハマっている

          YOASOBI サウンドが好きだ

          ある日、たまたま YouTube Shorts で流れてきた YOASOBI の群青という曲を聞いた。 結論から言うとめちゃくちゃ刺さった。特に合唱部分の伸びやかな音と透き通るような清涼感にやられた。なんだこの曲はと思っていろいろとDigっていくうちに、どんどん YOASOBI の楽曲が好きになっていった。 最近だと Creepy Nuts とコラボしたこの曲がすごくいいなと思っていたのを思い出した。R-指定のラップはもちろんいいんだけど、幾田りらのいい意味で癖のない歌声

          YOASOBI サウンドが好きだ

          25歳、新しいLoopのはじまり。

          25歳になった。いわゆる三十路に足を踏み入れてしまったわけだが、誕生日当日は特段なにか特別なことがあったわけでもなく、朝から小学校に行って授業やって、オフィスに戻ってから打ち合わせをいくつかこなし、夜にはライブ配信に登壇して…というごくありふれた1日だった。 子どもの頃から、25歳は被選挙権を貰える年齢だというイメージが強かった。法律上はたしかに選挙に出馬できる年齢だ。当分(というかほぼ)その予定はないけれど。 人生6年を1ターンと考えると、5期目が始まってしまった。半年

          25歳、新しいLoopのはじまり。

          新年度早々、胃腸炎的症状で使い物にならない話

          かれこれ1週間、胃腸炎的症状がまったく収まらない。今日までに9kg弱体重が落ちた。 ことの始まりは3月30日。朝6時半頃に気持ち悪さと吐き気で目が覚め、そのまま嘔吐。体温が急速に下がっていることに気づいてすぐに暖かくしてもう一度寝る。午後からオンラインワークショップの講師をしなければならず、体を引きずりながらオフィスに向かう。このときもう完全に体調が悪かったけど、そこはプロ意識からか、とりあえず頑張って始める。途中これは一旦吐かないとダメかもしれないと思って一時中断して再び

          新年度早々、胃腸炎的症状で使い物にならない話