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「韓国」というカントリーリスク

 韓国で日本製ビールの不買運動が勃発し、韓国向け輸出の99%が干上がるというニュースがありました。

 また、松本健太郎さんが韓国からの観光客減少のニュースを受けて記事を書いておられましたが、内容に首肯しつつ実に悩ましい内容でもあります。

  貿易統計速報の報道向けサマリーはこの辺ですが、実際には貿易収支が全体的に落ち込んでいることのほうが問題なんですよね。

 貿易収支においては、対中国輸出で大幅な減少が起きていることが非常に重要です。

 で、例の韓国との政治紛争の果てに日本による「ホワイトリスト国除外」が騒ぎになりましたが、その後も順調に日韓間の経済面での交流は冷え込んできて、実にややこしい展開になってきてはいます。

 私の身の回りでも、いままで特に問題の無かった取引が韓国企業の「スポンサー」から日本との取引に難色を示す発言が出て事業自体が突然クローズ宣告をされたり、経営難だというので払われなければ納品しない方針に変えたところ「スポットとはいえ信頼ベースの取引のはずだ、いきなり納品しないとは酷いから訴える」という素敵なレターを頂戴したりしました。好きにしろよ。

 まあ、これらのビジネスは大した金額でもないのでどうでもいいんですが、一番困るのは半導体製造装置や自動車部品、大容量電池などの貿易を担う各社じゃないかと思います。やはり、横並びで話を聴いていると、経済失調だけでなく対日感情の悪化で不要不急のトラブル対処が発生し、取引の一部キャンセルが相次ぐ事態になっているところもありそうです。

 完全に「韓国そのもののカントリーリスクが発動している」状態になってきたので、変にガス抜きの対象とされるぐらいなら韓国系の仕事は無理に取らず、減らしていこうかという気分になります。韓国人にもいい人が多いんですけど、払われなさそうだとなれば話は全然別です。それも、なんか合理的な理由で支払いが遅れるとかであれば何とかしよう、我慢しようという気持ちにもなるのですが、途中から「経営者が日本外交の態度に憤っている」とか理由にならないネタを持ち出してくるのでどうにもなりません。

 私も韓国企業や韓国人で理屈の分からない人たちは他国の人同様に原則として大嫌いですが、約束を守って取引してくれる人たちはなるだけ言っていることを理解しようとするし、お客さまとしてご一緒することにはなんら障害はないのです。ただ、お互いの国のうえのほうでワイワイやっていることを現場で取引している私たちのところまで降ろしてくるのはお門違いだと思うんですよ。国に雇われてこの仕事をしているのならともかく。

 「河野太郎が私たちを騙し討ちにした」と強く言われると、私もつい「河野太郎は河野談話を撤回しろ」という気持ちで「河野太郎だって立場あって頑張ってたんだよ」と抗弁してしまいます。いつの間にか防衛大臣になって雨男になってましたが、雨男は犯罪なので災害救助で活躍した自衛隊員の皆さんには謝罪では済まないぐらいの包括的対応を河野太郎さんにはお願いしたいと思うんですよね。焼きそば焼くぐらいはやってくれないと。

 そのぐらい、対韓国のビジネスってのは世情が影響しすぎるので、もはやカントリーリスク発動中だという認識で皆さん居て欲しいと思います。ちょっと冷静に「それはそれ、これはこれ」と政治とビジネス分離してやれることお互いにやって儲かるように楽しく事業しようとはなりづらくなっちゃったなあ、と。


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神から「お前もそろそろnoteぐらい駄文練習用に使え使え使え使え使え」と言われた気がしたので、のろのろと再始動する感じのアカウント