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やらかしたLINEヤフー社の一件とメディア界隈公取問題やロビー活動のゆくえ

※ 本稿は、私の有料メルマガ『人間迷路』で掲載している記事の一部です。配信全記事は、以下夜間飛行のメルマガスタンドにて購入できます。


 LINEヤフー社にて、利用者の個人情報が44万件以上流出してしまうという事件が発生し、大騒ぎになっております。また、この件を報じた記事がヤフートップから早々に削除されるという漢気プレイも発生し、二階建で盛大に馬鹿にされる事件まで発生しています。


 私としても「そういうところだぞ」と言いたいところですが、本件においては韓国NAVERに旧ヤフー社が位置情報を盛大に流した事件が勃発しており、行政指導においては電気通信事業法の目的規定を逸脱しているかどで要請を行った経緯がありました。あくまで違反の認定ではなく、措置や顧客などへの周知徹底が不十分であったという指導に留めたのは、ある種の総務省的なバランスのとり方であったとは思います。


 その根底には、2021年の問題発覚の際に、総務省が旧ヤフー社に対し行政指導の中で韓国NAVERとのサービスインフラの切り離しも含めて要請を行ってきた経緯も出ています。

 ところが、今年23年10月1日付で旧ヤフー社は旧LINE社と経営統合を行い合併しLINEヤフー社となったことで、LINEヤフー社の筆頭株主が約64.5%を持つAホールディングス(AHD)社であり、韓国NAVERになって実質的に韓国NAVER社の経営下に置かれていることで話がややこしくなっています。つまり、従前の旧ヤフー社での個人情報の漏洩などの問題はプラットフォーム事業者としての責任をきちんと果たすよう求めてきたのに対し、現況では、いまやLINEヤフー社の筆頭株主であり経営がNAVER社と一体になっているのだから、これを総務省が新たに本件で指導するにあたり筆頭株主の行うサービスやネットワーク基盤にLINEヤフー社が事業を乗っけることを停めることはできない、というロジックになります。

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神から「お前もそろそろnoteぐらい駄文練習用に使え使え使え使え使え」と言われた気がしたので、のろのろと再始動する感じのアカウント