見出し画像

「『スローニュース』がピボット」に見る、ウェブメディアの難所

※おことわり 本稿は、私のメルマガ『人間迷路』で配信した記事の一部をnoteで有料公開するものです。メルマガのご購入やお問い合わせは以下リンクからお願いいたします。

 このところ、定番となっていたウェブサービスが次々と事業停止、サービス終了、事業転換(ピボット)を発表しており、海外でも成長鈍化から戦略変更を余儀なくされ株価が急落する事業者が出てきています。

 例えば、私も記事を提供していた「BLOGOS」が事業停止し、Twitterの話題をまとめ読みできる「ニュートピ!」、米系テックやベンチャー系話題をメインにしていた「Engadget」「Techcrunch 日本版」、このnoteを運営しているピースオブケイク社の「cakes」、そして今回の調査報道サブスクの「スローニュース」と、意外と知れているサービスの話題が続いたのは印象的です。

 また、Yahoo!JAPAN(現Zホールディングス)がぶん投げたBuzzfeed Japanの株式を、朝日新聞グループとマネタイズの広告代理店とで回転レシーブで引き受けて、またひとつ朝日新聞のデジタル専門メディアの看板が増えるという事件もありました。ヤフーがサービスとしてショッピングとそのバックグラウンドにあるユーザー情報のドライブに事業価値をシフトさせていく中で、本来はヤフーの成長エンジンだったニュース事業がいつの間にか単なるコストセンターのお荷物扱いとなってきているのは分からないでもないけど「ニュースは大事だけど儲からない」というむつかしい経営判断の具になっているであろうことは容易に想像できます。

 他方で、コロナによる巣ごもり需要でウェブメディアや漫画サイトは空前のPV数とそれに伴う広告収入の急増があり、俗にいう「潰れるところはうるさいので目立つが、儲かっているところは静かに利益を積み上げる」という二極分化が進んでいます。クライアントでもある関係先の漫画サイト・メディアは空前の利益を前期は叩き出しており、顧問料を上げてくれ。

ここから先は

2,428字 / 1画像

¥ 200

神から「お前もそろそろnoteぐらい駄文練習用に使え使え使え使え使え」と言われた気がしたので、のろのろと再始動する感じのアカウント