せっかく海外にいるのに、昨日今日来た取材依頼の8件中5件が津田大介絡みだった

 他に訊くことあるんじゃないか? 私に? と思わないでもないけど、津田大介さんと仲が悪いのは知れ渡っているので「何かネタないですかww」と訊かれるのは仕方がないことでもあります。

 でもまあ、津田大介さんに関しては、今回の件では党派性を超えてもっと突っ張って良かったんじゃないかと思うぐらいには津田大介さん支持なんですよね。

 ただ、他でも書かれていますが津田大介さんが百田尚樹さんや有本香さんら右派系知識人に抗議をしたり、RADWIMPSの「HINOMARU」にケチをつけたという、自らも言論封殺も辞さない言動を繰り返していたことを考えると津田大介さんが「表現の自由を守れ」と主張しても「お前が言うな」という反応が返ってくるのは仕方のないことだと思うのです。

 弁護士ドットコムに京都大学の曽我部真裕教授っていう人が本件を論評していましたが、右派は左派の言論に抗議したり批判したり、左派は左派で右派のやろうとすることを妨害するという、寛容とは程遠い、表現の自由とは何なのか自問自答したくなるようなことを繰り返しているのは気になるわけですよ。ノイジーマイノリティ同士が騒ぎ合って、結果として良識的な普通の人々が「他の人を傷つける恐れがあるから」と表現を自粛するような動きになることこそが、本来の言論の「不自由展」が指し示すべきものだったと個人的には思います。

 で、せっかく鍵垢になっているので引用することは避けますが、騒動の中心に本来いるべき東浩紀さんが精神状態を回復させたらしく、「寛容を強制するのはすでに寛容ではない」という趣旨の発言をしていて、なるほどそうだなあと思うわけです。例の東浩紀さんと津田大介さんとの対談で出ていた「天皇のご真影を燃やす」話はだいぶ拡散されましたが、果たしてこんなのが芸術作品とされるべきものなのか、また、それを意図的に展示物に選出した津田大介さんは本当に美術監督を襲えるだけの審美眼の持ち主と言えたのかは、かなり意見が分かれるところだと思います。

 つまり、ある意味で今回の「不自由展」は不寛容であるがゆえに展示を見送られた政治的主張の際どい作品群を敢えて左派的目線で選抜して陳列させた結果、不自由かどうかは別として不見識であるという批判が殺到することになってしまい、表現の不自由なんだか予測する思考の不備なんだか分からない結論になってしまいました。

 たぶん、津田大介さんも頑張ってああいうのをやろうとしたんでしょうが、あれが津田大介さんの世界観だとするならば、やはり左派活動家として非常に偏った見識の持ち主であると自分から披露してしまったことになりますし、また、あれを見てもなお津田大介さんの展示しようとした作品群の意図を理解して「やっぱり作品展の中止はしないほうがいいよ。見たくなければ見ない、で終えられるようにするべきだよ」という風にも思うんですよね。

 んで、さっき「ガソリン持ってお伺いする」とファックスを送った50代の人が逮捕されたようです。やったね、たえちゃん!

 これで、うまく政治的に話をまとめたり、イキり立つ大村秀章愛知県知事や河村たかし市長をまるめ込めば、ひょっとすると中止された「不自由展」の再開もできるんじゃないかと期待したりもします。

 でも、中止に追い込まれて話題になったから「不自由展」の意味を完遂できた、と考えるならば、作品を提供したクリエイターや作家の意図は差し措きそのまま中止させて、世情で表現の自由について議論を深めよう、という話ができるのかなと思います。津田大介さんがうまく立ち回ろうとするかは分かりませんが、少女像や天皇御真影焼却など、一般人からしてもドン引きし、また日韓関係が悪化する中では中間派も一週間ぐらい津田大介さんにブチ切れて議論はたいして深まらず終了、となりそうです。

 個人的には、この件に関しては津田大介さんに対しても寛容であるべきだし、津田大介さんももう少し気に入らない他人の発言を封じ込めようとくだらない批判や手配をするような真似はやめたほうが精神衛生上いいんじゃないかと思うんですがねえ。



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神から「お前もそろそろnoteぐらい駄文練習用に使え使え使え使え使え」と言われた気がしたので、のろのろと再始動する感じのアカウント

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山本一郎(やまもといちろう)

作家/投資家。当アカウントは概ね個人の意見です。情報法制研究所上席研究員、お座敷置物芸全般。ゲームと読書と野球と調べものと。
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