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拙宅長男氏、兄弟を連れて生田與克さんの船に乗せてもらい大興奮の巻

 拙宅長男は大の微生物好きで、いろんな場所の水質のお水や珪藻を集めて回っては顕微鏡で観察をするのが趣味です。普段、何かボーッとしていることがあるので「何しとるんや?」と訊くと「あ、いま珪藻のことを考えてた」というレベルです。そういう方面が好きなのは構わないのですが、ひとたび調べものを始めるとまだ小学生なのに0時過ぎまで夜更かしして何かに集中しているので、本当に困ったものです。朝起こすの大変なんだよ。

 で、先日こんな記事がありました。

 ピコーンときた長男は「そんなに東京湾が汚れているなら、汚染に強い珪藻がたくさん泳いでいるはずだ」と言い始め、私めに「東京湾の水質を調べたいから連れていけ」と騒ぎます。さあ、困った。困ったぞ。

 そこで登場するのは、我らが豊洲マスター、魚と共に生きる男・生田與克(よしかつ)さんです。いつか東京湾に拙宅の息子たちを連れていきたいと仰っていただいたので、そのお言葉に激しく甘えて10月某日拙宅山本家三兄弟を連れて生田さんの船に乗せていただくことになったわけであります。

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 普段、船など乗らない(乗れない)子どもたちは大喜び。父親たる私は子どもたちの船酔いを心配していたのですが、まったく気にすることなく生田さんの船でのクルージングを楽しんでいます。何だよ、意外に根性が座っているじゃないか。自宅では、どう考えても船に乗るわけにはいかない赤ちゃんの長女と、三兄弟が海に落ちるんじゃないかと気を揉んでいる家内がお留守番をしているんですが、この三兄弟の雄姿を見せてあげたかったです。

 それどころか「ここに、この海に大量の大腸菌が!」「栄養素豊富な東京湾で珪藻が爆発的に増えているゥ!」などと、波に当たった船が水しぶきを上げるたび、歓声を上げる兄弟。親としては喜ぶポイントが違うのではないかと気になりますが、本人たちはいたって真面目にどのポイントで東京湾の海水を汲むか、Googleマップを見ながら位置確認をしています。

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 心の中で小池百合子都知事を罵る私らを乗せた船は解体された築地市場跡地のわきを順調に通り、羽田空港から飛び立つジェット機が轟音を立てて頭上を通過していきます。飛行機(というより、エンジンが)好きな三男も間近で飛ぶジェット機を見て大変喜んでいました。

 羽田空港のあたりで、長男念願の東京湾の海水を生田さんに掬ってもらって無事ゲット。なぜか手慣れた風にサンプルを取り分けて大事にバッグにしまっていました。そうか。そんなにプランクトンが好きか。将来は大海原に出て、珪藻の森を作って温暖化対策したいと一丁前のことを言っていますが、いま目の前にある海水のサンプルは大量の大腸菌でいっぱいだと思います。はい。

 生田さんの船に魚群探知機が乗っていて、東京湾もまた豊かな生き物の世界であることを再認識します。日によっては、お魚がうようよ泳いでいるらしい!

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 生田さんに海釣りの手ほどきを受けてみたものの、釣果そのものはさっぱりでした。残念。日も暮れてきたので、お台場の方向をぐるっと回って2時間ちょっとのクルージングはそろそろおしまい。船酔いこそしなかったものの、慣れない船で緊張したのか揺れる船上で次男三男はぐっすり。こんな揺れるところで平気で寝られるなんて、親に似ずこの辺は根性あるなと思いました。

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 最後は、東京の夜景がお出迎え。生田さんの船でご一緒するとき、私が一番楽しみな景色です。こんなに空は広いのに、東京の街並みの輝きが海面で跳ね返って、ずっと住んでいる東京なのにこんなに深く豊かな光景があるとは思いもよらないってぐらい、素敵なんです。

 そして、この光の点一つひとつに、東京で暮らす人たちの営みがあり、人生や、家庭や、喜びが入り込んでいる。東京に生まれてよかったな、東京で暮らしていくんだなっていう気持ちが改めて持てるような、そういう夜景です。そういう人々の暮らしを受け止めている東京湾が、単なる大都会とはまた違うこんな素晴らしい顔を見せてくれるのは、東京都民の誇りな気がします。

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 そんなわけで、生田さんから「今度は晴れた日にまたおいでって言われた」と次男が騒ぎ、兄弟が「今週末は? 来週は?」と気の早いことを申しておりました。世代を超えて、東京の良さを引き継いで行ければなあと思う次第です。

 帰りの車で「海すげぇ!」「東京湾楽しい!!」と興奮が続いていたのが印象的でした。生田さん本当にありがとうございます。またよろしくお願いいたします。


神から「お前もそろそろnoteぐらい駄文練習用に使え使え使え使え使え」と言われた気がしたので、のろのろと再始動する感じのアカウント