お雛さん、るんるん♪
「あ!出すん忘れてる!!!」
今年17になる娘ももう昔みたいに、出して!出して!と言ってこないので(それどころか飾ってることにすら気づいてなかったりする)、ここ数年いつもこんな感じで桃の節句直前に、慌てふためいてわらわらと出している雛人形。
うちの雛人形は、絹のような生地(多分絹ではない)で作られた、手のひらサイズの男女の人形が2体。実家にあった白いツルツルお顔の人形が怖くて(今でもまだトラウマ)、とにかく可愛いものを!ということで選んだ。名前札もついてて、買った当初は娘も大喜びしていた。
あの、ちゃんとしたというか、ツルツルしたお顔の雛人形、「本当にあった怖い話」とかに出てきそうで本当に怖い。(人形屋さんごめん)
今は可愛い陶器製のものもあったりするが、我が家にそんな経済的余裕はない。(お値段がひと桁違う)
私が小さい頃は、ひな祭りシーズンにお友達の家に行くと、1段や2段のもの、もしくは背丈より高いものなど、家庭によって様々な雛壇飾りが飾られてあった。その段数とお家の(もしくはその祖父母のお宅の)経済的ご事情は、ほぼほぼ比例してたように思う。
よくよく見るとやはり人形の顔は怖かったけれど、菱餅などの細々とした華やかな飾りたちは、おままごとのものとは違って、細工が細かくて見ているだけで楽しく、すごく羨ましかった。
ちなみに我が実家のは、これまたとんでもなく怖い顔の男女2体の人形が小さなガラスケースに窮屈そうに納められていて、「この檻から出してくれ!」といわんばかりに常にこちらをガン見していた。
何はともあれ、今年もなんとか思い出し、ギリギリ出せてよかった。可愛いので見るたびに気持ちも上がる。
今では、娘ではなくてすっかり私のために出している雛人形。娘が嫁に行こうが行くまいが、春一番の風物詩として、一生飾り続けるつもりである。(完全に忘れなければ。)
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