儀式の必要性
なんらかの儀式をするということは、区切りをつけることであり、流れを変えるものである。
先日、祖母が亡くなった。
もう覚悟はできていて、生前にしっかりと会って話もできたので、親族はとても穏やかな雰囲気だった。
一通り、葬儀を済ませた後で、「ああ、葬儀って必要だな」と思った。
僕はとても落ち着いていたけれど、一握りの寂しさがあった。
そして、葬儀とを通してその寂しさを自覚しただけでなく、送り出したことで、キリがついた感覚があった。
僕達は人生の中で、様々な儀式をする。
七五三や結婚式などの格式ばったものから、誕生日会のようなライトなものまで様々だ。僕はそれらをなぜ行うのか、いまいちピンと来ていなかった。通例だからやるでは納得できない。
けれど、今回はわかったのは、儀式を行うことで、気持ちが整理され、区切りがつく。
今日と明日の境界線もわからないように、世界は地続きで、グラデーションのように変化していく。
それをあえて前後を明確に区切る儀式をすることで、ここから先は気持ちを新たにするのだと心身を通して、体感する。
全てを白黒つければいいというものではない。
けれど、白黒つけた方がいいことだってあるんだな。
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