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安定は誤差が少ないこと

 お金って大事だ。大多数の人にとって生きていくためには必要で、それがないと社会的な生活や信頼を失うことがある。 

 たくさんあった方が安心だ。ただ、そこを第一に据えてしまうと色々おかしなことになっていく。昨日、働くこととお金に関する話をしていた時に、そんな話をしていた。

 労働者・生産者・経営者として、よりお金を得るために人を騙したり、出し抜いたりする。
 消費者としても、得られたものに対する絶対的な満足度よりも、払ったお金に対する釣り合いが取れているか(コストパフォーマンス)が優先されてしまう。料理が美味しいか否か、ではなく「価格に対して、高すぎる(安すぎる)からダメ(良い)」という具合に。

 今まで僕は働く時の「安定」を、企業が潰れないことや順当に昇進・昇給が起こることだと思っていたけれど、もしかしたら違うのかもしれない。

 安定とは、給料と労働の誤差を少ないってことなんじゃないだろうか。たとえば、新人社員なんかは給料に対して、出せる成果は少ないわけで、当然そこに見合うだけの努力と成長を求められる。
 けれど、ある程度経験を積み重ねて能力が身につくと今度は給料以上の働きをするようになる。そうした人に対しては昇給・昇進をさせるとまた、違った能力を獲得していくのだ。
 この「やっていることと収入の誤差が少ない」ことで、安心感を懐ける。企業も社員もどちらかが一方的に利することなく、誤差を少なくする。それが安定しているってことなんだ。
 なぜならば、先を見据えることができる。仕事に役立つ資格を取れば、できることが増えるので、昇給が見込めるように。

 一方で、お金を軸にしないということは振れ幅が大きくなる。
 時折ものすごい能力を持っているのに、それに見合うだけの収入を得ていなかったり、逆に大したことをしているわけじゃないのにめちゃくちゃ儲けている人もいる。

 それは外から見るととても不安定なんだけど、きっとお金以外に大事な軸があるのだろう。だから、ある瞬間に収入が跳ね上がったり、逆に全てを失ったりする。
 別になにがいいという話ではないけれど、自分にとってなにが大事なのかは考えてみた方がいいだろう。

 

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