傷つきやすい人は自分がそこら中にいる
ものすごく傷つきやすい人がいて、それは自分と同じだと思っていることが原因なのかもしれない。
「自分とは直接関係ないとわかっていても、だれかの言葉に傷ついてしまうことがある」
そう言った人がいた。僕はその人に対してかける言葉がなかったのだが、その理由らしきものが今日わかった。
きっと、その人はそこら中に自分がいるんだ。
そう思ったきっかけがある。
運転している時に、車線変更したら後続車が気づいていなくて、危うくぶつかってしまうところだった。自分も不注意を反省している時に、「自分が相手だったら嫌だな」と思ったのだ。
相手の立場に立って考える。別に珍しいことではないのかもしれない。
自分に関係のないはずのことに傷ついている人は、相手の立場に立った上で、さらにその感情まで想像して、味わってしまっているのかもしれない。
だれかが陰口を言っている。その言われている人に自分がなりきって、傷ついてしまう。肉体を持った「わたし」以外の観念の「自分」がそこら中にいる。数が多いのだから、傷つく回数も当然多くなる。
でも、それはある種の驕りが混じっている。
「他人も自分と同じように感じるだろう」と思っているのだ。実際はそんなことはない。感じ方は人それぞれだ。
勝手にわかった気になられる、というのは存外不愉快なものだ。
だから、自分と他人は違うということをしっかりと自覚する必要があると思う。そうでなければ自分自身も生傷は増える一方だ。
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