100年続く組織(Jリーグクラブ)を作るためには?
私が所属するファジアーノ岡山(J2クラブ)の集客が、2016年をピークに3年連続で減少しております。
「3年連続で集客が減少している中、100年後の岡山にクラブを存続させるためには?」「2006年創業のファジアーノ岡山が2106年に100周年を無事迎えるためにはどうすればよいか?」、ということを、一社員という身ですが最近考えます。
そして、少しずつ自分の中で答え(のようなもの)として見えてきたのが、
「選手(人)起点でファンになった方をどうファジアーノ(組織)のファンになっていただくか?」です。
このような考えに至ったのは、以下の2つを知ったことがきっかけです。
1.AKBが女性アーティストCD記録歴代1位を更新
2018年末、AKB48が女性アーティスト歴代1位のCD売上を更新されたようです。これを聞いて、「あっ、AKBの仕組みすげえな。これからも売上更新し続けるな」って思いました。
それは、「AKB48=特定の人物を指すグループをではない」からです。
これまでの男性・女性グループは、「グループ名=特定の人物らを指す」ものでした。具体的に申し上げると、「B'z=稲葉さん&松本さん」、「Perfume=のっち&かしゆか&あ~ちゃん」のように、特定の人物らを指すものです。
「AKB」はこれまでのグループとは全く逆で、新メンバーの加入、引退も定期的にあるため、特定の人物を指すことではありません。(=その点ではサッカークラブも人の出入りが頻繁にあるため同じような構造です)
「AKB」という組織が無くならない限り、これからもCDの売上を伸ばし続けられると思います。
2.ダブルキャスト制(仕事に人をつける)
つい先日、「中小企業のカリスマ」と呼ばれる武蔵野 小山社長の著書を読んでいた時に、「ダブルキャスト制」というワードが出てきました。
簡単にいうと、「人に仕事をつける」のではなく、「仕事に人をつける」というもの。「人に仕事をつけている」状態では、その方が休んだり急に退職されてしまうと、誰もその仕事ができなくなってしまう。
逆に「仕事に人をつけている」状態だと、誰でもその仕事に取り組むことが出き、人事異動もスムーズに行われるというもの。
最後に:AKBとダブルキャスト制から、Jリーグクラブが活かすこと
Jリーグクラブの最大のバリューは、”選手”です。選手がいなければボールを動かせませんし、他クラブとも対戦ができません。
そして、”選手(人)”起点で、所属チームを応援いただくきっかけが最も多いと思います。
「○○選手がかっこいいから試合に行きたい!」、「前に▲▲選手がサッカー教室に来てくれたから応援に行くんだ!」というように。
一方で、選手には常に移籍リスクが伴います。
どのチームを見ても分かるように、選手は1~2年で移籍をします。ファジアーノで言えば2016シーズンから現在までファジアーノに在籍しているのは、椎名選手、関戸選手、武田(将)選手、三村選手、赤嶺選手の5名で、それほど選手の入れ替わりは激しいのです。
選手きっかけでファンになっていただくのは、とても重要です。けどその選手は1~2年で移籍をしてしまう可能性が高いのです。
なので最初の話に戻りますが、「選手(人)起点でファンになった方をどうファジアーノ(組織・概念)のファンになっていただくか?」
ということがとても大切です。この記事を書いている私もそうですが、いずれ退職するタイミングがくるでしょうし、そもそも寿命があります。未来永劫生きて、クラブ運営に携われる訳ではありません。
これは「選手起点でファンになることを」を否定しているわけではありません。きっかけは、人でも良いのです。むしろ人でしか興味を持ってもらえない。
そしてそこから、「どうやってファジアーノ岡山という組織のファンになっていただけるか。」が重要です。
それは「子どもたちに夢を!」の理念に共感をいただくことかもしれませんし、毎年サッカー教室を実施していることを知っていただくことかもしれませんし、試合運営で「ホスピタリティ日本一を目指していること」を応援いただくことかもしれません。
選手(人)は移籍し、そしていずれ寿命を迎えます。しかし、「ファジアーノという組織(概念)を求める方=ファンの皆さま」がいれば、100年後も、それ以降も続くものになります。
AKBのように「人が入れ替りながらも、半永久的に進化し続ける組織」、ダブルキャスト制のように「人ではなく、組織のファンになってもらう」ことが、100年続くクラブを作るために、重要な考えではないかと思います。
※AKBなど浅薄な知識で書いており、間違った箇所もあるかもございません。その際はご指摘いただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
ファジアーノ岡山 内富基陸
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