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コロナ禍の転職活動で地獄をみたワセジョの話

書類応募数165社、書類通過17社、最終面接6社、内定2社。コロナ禍にて離職をして転職活動を開始してから内定が出るまでの期間は実に8か月。

せっかくなので、転職活動での気づきをつらつらと書き残すことにしました。

謎な自信からスタートした転職活動

所属していた会社の事業が収束となり、コロナの影響真っただ中に離職を決意。求人数が減っていると理解はしていたが、なんといってもまだギリギリ20代だし、転職活動に専念すればすぐ決まるのではないか。

今後キャリアを築くにあたって市場価値があがりそう、という漠然とした思いでオフラインの業界からweb業界へとキャリアチェンジの転職活動をスタートさせた。

「なにがやりたいか」には「なにができるか」が必要

「コロナ禍における書類通過率は1割程度」。エージェントの言葉通り100社程度書類を提出しても見事に通らない。

それもそのはず。”自分にはなにができるか”ではなく、”自分はなにをやりたいか”だけで会社を選び書類を提出していたのだ。特にこのコロナ禍において、ポテンシャル採用は著しく減り、経歴やスキルは従来以上にシビアにみられてしまう。リモートワークだと人材を育成することが難しいためだ。

一部のエージェントに勧められたが、業界・職種チェンジをする場合、書類と一緒に、「志望動機書」を作成し提出するという手もある。「なんでこの候補者はこの業界・職種から弊社に応募しているのだろう」という採用担当者の疑念を払拭し、書類選考を通過しやすくするためだ。

結局転職活動初期に通った会社は新進気鋭なベンチャーが多かった。そのような会社は「未経験可」を掲げているが、結局「なにがなんでも御社に行きたいです!」という熱意を求めるので、少しでも迷いがあると最終面接までいっても本心を見破られお見送りされてしまうことがあった。

心が折れ始めた転職活動開始4か月目

コロナ禍ではない通常期だと転職活動は3か月で目処がつくと言われているらしい。

毎日転職サイトとにらめっこをし、応募をし、新たなエージェントを投入しては面談を繰り返し、ハローワークに失業手当を申請し…。月日だけが経っていった。

メールを開けばお見送りメール。このころになると、出口の見えない転職活動に精神が参ってくる。面接が苦痛すぎて、面接後は体調を崩すようにもなった。

そんな最中に、この企業ならば納得感をもって転職活動を終えられるという企業の最終面接でお見送りをされてしまった。一次面接、二次面接と即日回答、そして高評価をいただいていた企業なだけにそのショックは計り知れなかった。エージェントいわく、コロナ禍においては、最終面接まで企業側が慎重にスキルをチェックするので、最終面接でのお見送り事例が増えているとのことだった。

転職活動のしきりなおし

志望度の高い企業にお見送りされてからは、自分の興味のある業界や会社に絞りすぎていたことを反省し、自分の経験やスキルとの親和性があればどんどん応募した。業界を広げると比較的書類が通るようになったがそこで新たな壁に当たるようになった。

それは「一貫性」。

当たり前だが、転職活動では以下のような一貫性がないと面接を突破できないことを学んだ。

「現職ではこのような課題感をもっている」→「転職することで叶えたいこと」→「その叶えたいことは御社でできる」→「御社でやりたいことは、自分のこんなスキルを活かして貢献できる」

私はこのストーリーを創り上げることにとても苦労した。そもそも望んで行っている転職活動ではなかったので、毎回それらしいエピソードをひねり出してはエージェントにチェック依頼をしていた。

転職活動を始めて8か月。毎日応募、面接対策、自己分析を休まず繰り返し、なんとか当初希望していたweb系の業界・職種の会社2社から内定をもらうことができた。最終的に未経験のwebマーケ職の会社のオファーを受諾した。

未経験であるにも関わらず前職の待遇をそこまで下回らないオファー条件が提示されたので、コロナ禍に求人を出している=採用余力のあるキャッシュリッチな企業とも捉えられるかもしれない。

11社使って本当に良かったエージェント

エージェントは最初こそ親身に話を聞き求人を紹介してくれるが、この候補者はあまり書類が通らないと判断されると次第に連絡をくれなくなる。

そのため8か月の間に数々のエージェントを投入した。時には自分の経歴に対して客観的な意見が欲しい時に新たなエージェントを追加した。エージェントはリクルートなどの大手のほかに、ビズリーチやリクナビ、マイナビなどの求人サイトに登録すると数々のエージェントからスカウトがくるので大手以外のエージェントはそこから接点をもった。

もちろん担当エージェントとの相性があるが、11社使ったなかでおすすめしたいのが以下のエージェントだ。

1位:リクルートエージェント

サポート、求人掲載数ともに圧倒的なレベルのため、まず登録しておいて損はない。転職活動当初から終盤まで長きに渡って登録していたが、方向性が変わるたびに親身になって相談に乗ってくれた。また、面接前の転職理由から志望理由、将来ビジョンまでのストーリーなども相談をするとたたき台を作ってくれたため、面接対策としても多いに活用できた。最終的に内定が2社出たときも、エージェントの人脈を使い担当企業ではない会社まで情報を集めてくれたため、最後まで使ってよかったと思えるエージェントだった。

2位:DODA

他のエージェントは1回求人を紹介するとしばらく音沙汰がなくなることが多かったが、DODAのエージェントに限っては定期的に求人を探し紹介してくれた。紹介される求人もこちらの要望に対して確度が高いものが多かった。転職活動、それも離職してからの転職活動となると精神面でも不安を感じやすいため、常に求人を探し接点をもってくれることはそれだけでありがたかった。

3位:パソナキャリア

サポートの丁寧さはダントツの1位だった。「この求人はこのようなエピソードを組み込んだ方がいい」と職務経歴書の内容まで細かく見てもらえる。さらに、面接で話す内容も、送付すると割とスピーディーに添削してもらえたので、面接対策としても利用価値のあるエージェントだった。面接後のフォローも、面接後すぐに電話をして連携することができるので、志望度が高い企業はパソナキャリアを使いたい。リクルートやDODAは翌日の電話やアンケートで回収されることが多かった。ただし、他のエージェントに比べて紹介される求人数が少なく、数多く紹介されたい人には少し不便かもしれない。

その他にも大手のマイナビやweb業界に特化したワークポート、若年層に強いといわれるMAPなどを利用した。各々強みや魅力はあったが、どのエージェントを活用するか迷ってしまう方は上記3つを最大限に活用することがおすすめだ。

離職期間が長引き焦りを感じるときは

進んでいる会社すべてにお見送りをされてしまい、もう一度書類選考から仕切りなおさなければいけない瞬間は地獄だ。また求人サイトを眺め、企業研究をし、何度もある面接を乗り越えなければならない。私の場合は、とにかく1秒でも早く職を決めたかったので、転職活動から一旦離れることは息抜きにはならず、常に何かしら結果を待っている状態がないと辛かった。

8か月間の転職活動で死にそうなときは以下の行動が救ってくれた。

①クラウドワークス等なんでもいいので業務委託で職歴の空白を埋める

職歴に空白期間があると、それだけで書類が弾かれることがあるらしい。私の場合は業務委託でライティングを行い、職務経歴書にもしっかり書いた。そこまでの分量を担当していたわけではないが、「離職期間に何かしらアウトプットしたく記事の業務委託を受けている」というような話し方をすると先方は離職期間について深く聞いてくることはなかった。

②転職活動をした友人の経験談を聞く

エージェントは自社経由で内定をとってもらうことが目的なので、本当の意味での味方とはいえない。なんだかんだ実際に転職活動を経験した友人から面接対策や自己分析について聞くのが一番参考になり、自分のエピソードを言語化するのに役立った。

会社に「育ててもらう」から「何を獲得するか」という視点へ

事業の収束まで、まさか自分がハシゴを突然外され転職活動をするとは思ってなかった。仕事にやりがいをもち、このままこの会社で仕事を続けていくのだと思っていた。そのため自分にどのようなスキルがあるのか考えたこともなかった。新規事業だったので、専門性よりも適応力や瞬発力が身に付いたが、そのポテンシャルは即戦力が強いコロナ禍の転職市場では見事に評価されなかった。今回の転職活動で、いかに自分が転職市場で使えるスキルを持っていないかということを痛感する羽目となった。

これからは「社内で通用する人材」ではなく、「会社を利用して社外にも通用する人材」へ。その視点を痛いほどに自分に刻みたい。


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