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U-23が最も機能しているのはどこのクラブか?

J1・J2もシーズン前半を終えた今日この頃。
らいかーるとさんに、

と唆され、ホイホイと筆を取るのでした。

「U-23が機能している」とはどういうことか

そもそも、「U-23が機能している」とはどういう状態を指すのかを定義してみます。

一番分かりやすいのは「トップチームにどれだけの選手を供給することができているか」でしょう。
トップチームの強化のためのU-23であるということがすべての大前提となります。ここを抜きには語ることはできません。

また、「世代別代表にどれだけ選手を送り込めているか」という視点も一つの判断基準となるでしょうか。海外の選手と試合ができる環境に選手を送り込むことができれば、選手育成に寄与していると言えそうです。

そして、「レンタル移籍している選手が何人いるか」も大切な判断基準だと考えています。J2以上のクラブへ武者修行に行かせてあげることも、選手育成の大切な要素となるでしょう。

①トップチームへの選手供給(自チームからの評価)
②世代別代表への選出(代表スタッフからの評価)
③他クラブへのレンタル移籍(他クラブからの評価)
この3つの視点から2019年シーズンにおける、FC東京、ガンバ大阪、そしてセレッソ大阪のU-23を観察してみます。

なお、FC東京とガンバ大阪については、試合映像や個々のチーム事情や選手事情は把握しきれていないため、おかしなことを書いている場合はご指摘いただけると幸いです。
データは各クラブのサイトやsoccer D.B.等を参考にしています。拾え切れていない数字もあると思いますので、事実と異なる内容があればご指摘をお願いします。

FC東京

①については、久保 建英選手を筆頭に小川 諒也選手や渡辺 剛選手などU-23経験のある選手が15名以上トップチームの試合に出場していることを考えると、久保選手をU-23の成果に入れるのか!という議論はさておき、一定の成果を出していると言えそうです。
②については、やはり久保選手を筆頭に中村 拓海選手、原 大智選手、平川 怜選手も世代別代表に選ばれています。U-20W杯には田川 亨介選手と原 大智選手が選出。田川選手はサガン鳥栖で主力だったことを考えるとなんとも言えないところ。
※追記※トゥーロンに波多野 豪選手と岡崎 慎選手が選出されていました。FC東京U-18所属のバングーナガンデ 佳史扶選手と木村 誠二選手、野澤 大志ブランドン選手、中村 拓海選手が世代別代表に呼ばれています。
③についてはU-23経験者4人がレンタル移籍中ですが、出場機会は伸びていない模様。

ガンバ大阪

①については、宮本 恒靖監督がU-23の指揮を執っていたこともあってか、にわかに注目を浴び始めた食野 亮太郎選手や高 宇洋選手などU-23経験者10人以上が起用されています。こちらも、一定の選手供給はできていると言えるでしょう。
②については、中村 敬斗選手がU-20W杯に選出されています。また、筑波大学に進学した岩本 翔選手がU-19に選出されましたが、U-23で出場している世代の選手はあまり召集されていません。U-16世代は代表選出されており、これからというところか。
※追記※トゥーロンに高 宇洋選手が選出されていました


③については、U-23経験者6人がレンタル移籍中。「はいはい呉屋呉屋」でお馴染みの呉屋 大翔選手や一美 和成選手が所属先で結果を残しています。

セレッソ大阪

①については、U-23経験者は7人にとどまります。そのうちの西川 潤選手はトップデビューの方が早いのでU-23から供給したとは言えないでしょうし、木本 恭生選手と澤上 竜二選手は大卒であることを考えると、U-18からU-23を通してトップに合流したのは瀬古 歩夢選手と舩木 翔選手の2人だけです。
②については、U-20W杯に茂木 秀選手、瀬古 歩夢選手、西川 潤選手、さらにレンタル移籍中の喜田 陽選手、湘南へ加入した鈴木 冬一選手が選出。さらに、U-18所属でU-23に出場している、西尾 隆矢選手、林田 魁斗選手、松本 凪生選手、下川 太陽選手、藤尾 翔太選手、吉馴 空矢選手が選出されており、日本のクラブの中でも最多の選出数となるのではないでしょうか。
③については、U-23経験のある9人もの選手がレンタル移籍中。シーズン前に重症を負った永石 拓海選手以外はある程度の試合出場機会を得ています。同一シーズン中にレンタル移籍をしている選手が9人いるのはJリーグ史上最多ではないでしょうか。求むJリーグニッチな記録マン。

U-23が機能しているのはどこのクラブか

①の視点なら、FC東京=ガンバ大阪>セレッソ大阪
②の視点なら、セレッソ大阪>FC東京>ガンバ大阪
③の視点なら、セレッソ大阪>ガンバ大阪>FC東京
という順位になるでしょうか。

U-23経験者がトップに定着しつつあるFC東京、
U-23でブレイクしている選手が勢いそのままにトップに食い込んでくるガンバ大阪、
代表選出やレンタル移籍で経験をどんどん積ませているセレッソ大阪、
U-23創設から4年目を迎え、それぞれのクラブの色が出始めたと言えるかもしれません。

セレッソ大阪U-23サポーター視点から執筆してみたU-23考察記事、是非他クラブサポーターの視点から見たU-23についてのお話も聞いてみたいなーと思う今日この頃でした。

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