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車椅子乗りにAppleWatchをオススメする5つの理由

全国のWheelchairライダーの皆さん、今日もタイヤ回してますか~?
暑いので熱中症には気をつけてくださいね!

今日はそんな車椅子ユーザーにオススメのアイテムの紹介です。
それはAppleWatch。

私は車椅子乗りになる前からこれを使っていたのですが、
車椅子に乗るようになって「もしかしてこれは車椅子乗りにこそオススメすべきものなのでは?」と最近改めて思うようになってきました。
そこで、何故車椅子ユーザーがAppleWatchを使うべきなのか挙げていきたいと思います!

1.  いつでも通知が即時確認できる

これ、当たり前の事のように思えますが、車椅子ユーザーにとって何気に一番大事なことなんです。

(健常者の)皆さんは普段出歩く時スマホをどこにしまっていますか?多くの方はズボンのポケットやバッグの中といった所でしょう。そして「通知音やバイブで携帯がなったことに"気づき"、"サッと取り出して"確認する」という行動を我々はほぼ無意識のうちに1日に何十回としています。
「バイブで"気づき" → "サッ"と確認する」という事を書きましたが、この当たり前の事が我々車椅子乗りには難しい。
なぜならそれは車椅子という乗り物に1日のほぼずっと座っているから。
その際、我々携帯をよくしまう場所はズボンのポッケや、車椅子に引っ掛けたカバンの中なのですが、これが問題になってくるのです。

まず、ポッケに入れている場合ですが、脊髄損傷などの原因で車椅子に乗ってる人の多くは下半身の感覚が無い事が多いです。それが何を意味するかと言うと、バイブのような軽い振動では通知に気が付かない場合があるということ。もちろん車椅子に引っ掛けたバッグの中に入れている場合などはなおさら気が付きにくいです。

次に、携帯がなった事に運良く気づけた場合ですが、ここからがまた大変。我々は車椅子を漕ぐという動作を絶え間なく続けているため、移動中両手は常に塞がっています。皆さん歩いたり何か動作をしながらスマホを取り出す事が多いと思いますが、これが私達には困難なのです。では、そんな我々は携帯がなった時にどうするのか。

①安全な往来の妨げにならない場所を探す
②そこまで移動し止まる(ブレーキを掛ける)
③カバンの中から携帯を探す / 座ったままズボンの狭いポッケの口から携帯を引きずり出す

こうしてやっと通知が確認できるのです。
ここまで苦労して確認したのが重要な通知ならまだしも、どうでもいいアプリの通知だったらガッカリもいいところ。

これがAppleWatchだと通知が来た時に手首が振動するので見落とすことなく、かつ手首をチラ見するだけでいいので上に挙げたような手間も一切かからないのです。これが最初にして最大の車椅子ユーザーがAppleWatchを持つ利点でしょう。


2.  車椅子完全対応のスマートウォッチ

上で挙げた理由ですがこれはAppleWatchでない他のスマートウォッチでも可能です。しかしここからはAppleWatchでしか出来ないことになります。

それは車椅子に"完全対応”しているということ。
世に出回っているスマートウォッチの役割は大きく分けて《 時間の確認・腕への通知や通話機能・健康管理やスポーツなどのヘルス機能 》の3つがあるのですが、なんとAppleWatchにはこのヘルス機能に車椅子専用メニューが用意されているんです!

例えば歩数測定機能。スマートウォッチの多くは、その日に何歩(何m)歩き走ったかを記録してくれたり、しばらく座ったままで動いてないと立ったり歩いたりするように促してくれたりします。しかし、これは車椅子ユーザーにとっては使えない機能。だって1歩も歩けないし、そもそも一日中座りっぱなしだから。「この一時間座りっぱなしのようです。身体の為に立って歩きましょう!」なんて毎時間言われても余計なお世話すぎるのです(笑)

ですが、このAppleWatchには先にも述べたように車椅子専用モードがあります。設定で車椅子利用者の項目にチェックを入れると車椅子用のトレーニングメニューが出現し、《何歩→何プッシュ(何漕ぎ)》に変わるのです。

それだけではありません。車椅子って同じ一漕ぎであっても「フローリング < 芝生や絨毯」、「平坦な道 < 凸凹な道 < 坂道」という風にその必要な力や負担も大きく変わってくるのです。しかし心配ご無用!なんとAppleWatchは心拍数や個のユーザーの漕ぎ方の解析を元に、どのくらいの力で漕いだのか、どれほどカロリーを消費したのかまで計算してくれるのです!

なお充電ですが、従来のコードを差し込む方式とは違い、マグネット型充電器を時計にピタッとくっつけて充電する方式。これなら腕や指の力が多少弱い人でも扱いやすいですね。(腕や指の力に自信がない方は、時計の装着などの問題もありますので、購入前に使用に問題がないかお店などで確認されることをお勧めします。)

これは車椅子ユーザーにとって地味に嬉しい機能ですよね!


3.  緊急通報システム

最後のオススメ機能は緊急通報システム。

残念なことに車椅子ユーザーには、車椅子から下りて(落ちて)しまえば私のように身動きがほとんど取れない人も少なくありません。また瓦礫が落ちているなど綺麗に整備がされていない道では進むことが出来ません。

何が言いたいかと言うと、それは地震などの災害や事故など不測の事態に巻き込まれた時に、ほぼ間違いなく人の助けが必要になるということです。この様な事態に陥った時に周りに誰か人が居ればいいのですが、必ずしも常にそうとは限りません。人が居ない際は携帯で助けを呼ぶ事になると思うのですが、ここで携帯が手の届く位置にないと”詰む”訳です。もちろんそのような事態に備え携帯を離さず持つように多くの方は心掛けているわけですが、それでも携帯がすぐ使えない事態に陥ってしまう事も考えられます。

例えば、「すぐ近くの机の上などに携帯を置いているものの瓦礫のせいで届かない」、「落車した際に手や指を骨折してしまいポッケやカバンから携帯を取り出せないなど」、様々です。

そんな時に役立つのがAppleWatchの緊急通報システム。時計の横についてるサイドボタンを長押しすることで、位置情報付きのSOSを警察や消防に送ることが出来ます。また予め設定しておけば、緊急通報と同時に、指定した連絡先に指定しておいたメッセージが送信されます。

使用できる機会や場面は限定されますが、これを覚えておくともしもの時に心強いですね!


4.  腕を置くだけ!Suicaで簡単に改札通過・買物ができる

皆さんは電車などに乗ったり、買い物をする時どのようにしていますか?
今は現金支払いよりも、クレジットカードやSuicaなどのIC(キャッシュレス)決済をしている方も多いのではないのでしょうか。

そういう僕も今では現金に触ることは滅多にないです。
クレジットカードと iPhoneのApple Pay(Suica)で全て完結しています。

しかし、上の1の理由で述べたように車椅子に乗っていると
買い物や改札の度に財布やスマホを取り出すのがまぁ面倒臭い。
取り出しやすい所は落下リスクが高く、
バッグやポッケだとスマートに取り出せない。

そんな貴方にApple Watch!
改札通過時、ゲートの読み取り部にさっと腕を置くだけで電車に乗れるのです!
これなら改札の度に狭いゲートでもたついたりスマホを落とす心配とオサラバ。


ちなみに時計の画面部をセンサーにかざさなくても、リストバンドの方をかざすだけで十分に反応してくれるので、
普段肘掛に腕を置く感覚で、一瞬改札に腕を置くだけで通れちゃいます。

コンビニ等の買い物も同様、腕をかざすだけで楽チン!
以前使っていたseries1はこのFeliCaという機能に対応してなかったのですが、
今回対応してるseries4に買い替えて使ってみると、その便利さにビックリ!これでまたApple Watchを使う理由が一つ増えました。

※ ちなみに障害者割引が自動で適応される様な特殊ICカードなどは使えません。
登録できるのはSuicaと、IDやQUICPayに対応のクレジットカードのみです。
なおこの機能はseries2以降のApple Watchで利用可能です。

※また窓口で手帳を提示し割引運賃の適応をしてもらう場合、窓口のセンサーは腕の届かないカウンター内にあることが多いので、一度時計を腕から外して駅員に渡す必要があります。
その為、割引運賃を頻繁に使う方にはお勧め度合いが減ります。。


5. 転倒検知機能

こちらも同じくseries4に買い換えてから使えるようになった機能。
自走式の車椅子に乗っている場合、後方転倒などのリスクは程度の差は人によって違うものの、必ずと言って良いほど付きまといます。

まぁ大抵の場合、転倒してもすぐ自力で起き上がったり、有難いことに周囲の方々が助けてくれます。
しかし、もし人が居ない夜の裏路地などで転倒し、打ちどころが悪く意識を失ってしまった場合は少々厄介なことになりかねません。

そんな時にはApple Watchが転倒したことを検知し、警告音とともに「激しく転んだようですが大丈夫ですか」と聞いてきます。
問題なければ「転倒してません」「転びましたが大丈夫です」という
表示される選択肢で回答してください。

もし、貴方が気を失ったりの理由でこの問いかけに応答せず、1分間身動きをほとんどしないようであれば、警告音とともに自動的にApple Watchが緊急通報してくれます。

これは使わないことに越したことはありませんが、万一の時には心強い機能ですね。

※これはseries4から使える機能です。
65歳以下のユーザーはデフォルトでこの機能がオフになっていますので、
Watchアプリの緊急SOS設定からオンにして下さい。


このように、車椅子ユーザーにとってAppleWatchの様なスマートウォッチはマストバイなアイテムの一つであると言えるのではないでしょうか。
正直健常者時代の私にとってAppleWatchは「あると便利(でも無くてもまぁ問題ない)」程度な商品でしたが、いざ車椅子に乗るようになってみると「これなしでは心もとない相棒」的なアイテムになりました。車椅子使用者の皆さんも良かったら自分のスタイルに合わせて試してみてくださいね~!


まる。



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