見出し画像

オタク向けバーの居心地の良さ

紀咲です。成人済みの皆さん、お酒は好きですか?
私は大変好きです。苦手な酒がビールと焼酎などの苦いお酒という酒好きとしては致命的な問題を抱えていますが、それでも飲めるお酒はいっぱいあるので大変好きです。
家で飲むお酒も、居酒屋などでご飯を楽しみながら飲むお酒も好きですが、お酒だけをじっくり味わうバーも好きです。
よく行くバーがいくつかあり、また家族が大変詳しいので週一で行けると良いなあぐらいでやっています。

バーというのは美味しいお酒を提供するのは勿論のこと、お酒を味わうための空間や料理などを提供することもあります。
前にNetflexで「ドリンク・マスター」という、世界一のバーテンダーを決める大会のリアリティ番組を観まして。

カクテルを作るのは勿論ですが、それに合う料理なども作ったりして、バーテンダーってもっと色々と求められるんだとあまり知らなかった世界を垣間見ました。
この時におーと思ったのは、香り付けのためにスプレーをシュッと吹き掛けた時でした。恐らく食用もできる香りを吹き付けているのですが、味だけではなく嗅覚や視覚など、本当に五感全てにインパクトを与えるドリンクを作ることが求められるのかと、知らない世界を更に知れた気がしました。

なので私は、この番組を観てから「ドリンクだけではなく、空間だったり居心地の良さを作ることもバーには必要になってくる」と思っています。
レストランで味が美味しくても店の雰囲気が悪かったり、店員の態度が悪かったりしたらまた行きたいとは思わないですよね?それと同じかなと。
数年前に、コーヒーショップを模したバーがあって、口コミで広がった当初に予約して一人で行ったのですが、他のセカンドオーダーは受けるのに私のファーストオーダーを聞くまでに十分も放置され、一人居心地の悪い思いをしたのでオーダーせず帰ったことがあります。これは私も忙しそうだと遠慮してしまい進んで注文をと声を上げなかったのが悪いんですけど。

家族の友人は家族同様にお酒が好きな人が多く、一緒にお酒のイベントに行ったりもするのですが、都内にあるアニメバーに定期的に通っていると話を聞きました。家族も何回かは行ったことがあるそうで、最初はふーんぐらいで済ませていました。
オタク文化が当たり前のようにテレビで特集されるようになってから、何かに特化して営業しているお店は増えた印象にあります。
例えばジョジョだったりワンピースだったり、キャラのイメージカクテルを作る女性向けのバーがあったり。
存在は知っていましたし、何度か行ったこともあります。ただそういった場所は友人と行って楽しむ、というイメージが強く、一人で行くには敷居が高いなと感じていました。
勿論そういった空間にはオタクしかいないと思うとどんな話もできるなと感じますが、誰もがお酒が得意という訳ではないことを考えると、やはり誘いづらかったり行きづらかったり、足が自然と店には向かないようになっていました。

そのアニメバーの話が出た後で、偶然ですがアニメバーの店長と会うことがありました。その時は大して話をしなかったのですが、今度おいで、みたいな話が出たこと、聞いた印象がよくあるアニメバーとはちょっと違うな、と思う部分がありまして。
そのお店はラム酒をかなり多く扱っていて、ラム酒を推していること。カラオケはなくお酒とオタク的なトークを楽しむこと。店内がお客さんの持ち込んだグッズやフィギュアなどで溢れていること。トータルすると、バーテンダーさんやお客さん同士で好きなアニメなどの話をするお店とのこと。
ここら辺が、他とちょっと違うなあと思った点でした。

私の話になりますが、家族もオタクではあるものの、やっているゲームも観ているアニメも全然異なり、共通点はあっても全てにおいて話題が合う訳ではありません。ですが在宅勤務の引きこもりオタク、話す相手は必然と家族がメインになり、好きなジャンルの話をしても大して響きません。
だからそういった場所ならもう少し合うのではないかと思いました。
また、お酒の好きな友人が「バーに行ったことがないから行ってみたい」とのことで、キャラカクテルも作ってくれるバーがあるよ、と伝えて、次回行こうという話になりました。ただその前に一度行かないと案内ができないため、家族の友人を経由してお店に話を通しつつ、事前に家族と一緒に行くことにしました。

事前に行った際、普通にお店の説明もありつつ、ドリンクを作ってもらい、その時お店には我々しかお客がいなかったためのんびり過ごしていました。
まず嬉しかったのは、一度会ったマスターと好きなジャンルでわーっと語れたこと。マスターはその時に放送しているアニメを全て観ているとのことで、家族に話しても大して響かなかった好きなアニメについて長く語ることができました。
私はもう何年も好きなジャンルですが、周囲に深く語れる相手がいなかったため、好きなだけ話せて大変嬉しかったです。
またお酒も美味しく、そして友人と来た時に紹介できるようキャラカクテルを作ってもらいたかったので、お願いしました。
その時はウマ娘のゴールドシップをお願いしました。私の推しです、破天荒な彼女をよろしくお願いします。
キャラカクテルはオーダーシートに自分の頭にあるキャラのイメージや好みなどを記入した上で作ってくれるので、(確認を取る必要はあるけど)創作キャラでも作ってくれるのがまた良いですね。

牛乳にラムが入ってて破天荒さを演出してくれました

また友人を連れて行く日も決めていたため、その時に打診。混みそうな日ではありましたが大丈夫とのことで、大体の時間と二人で行くことを伝えてお願いしておきました。友人伝であるため話が通りやすくて助かりました。

そして二回目。そんな混まないと聞いていましたが実際に行けば殆ど満席状態。男性がずらっとカウンターに並んでいて、ちょっと動揺。
でも席は確保してもらっていたため問題なく入れました。
私、よく行くバーだと「炭酸入った甘いの」だったり「さっぱり系で」とか「フルーツ使ったの」など、雑にお願いすることが多いのですが、あまりの暑さと疲労から頼むものを選べず、二回目だけどいけるだろうと「炭酸入ったちょっと甘い系」とオーダーしてしまいました。
ですがさらっと請け負ってくれて、その上美味しいものを出してくれたのでにっこにこでした。
隣の友人にこそこそと話をしていたのですが、他のお客さんが好きなジャンルの話をしているのを何となく聞いてしまい、普段なら滅多にしない「他のお客さんと話す」という行為をしてしまいました。
ただそれが迷惑だった訳ではなく、相手は情報を集めたかったみたいなので助かった、寧ろもっと話を聞きたい、勉強会したいとまで言われました。
これはマスターにも是非と言われたのですが。
またこの日は某ジャンルのイベントがありその帰りだったのですが、その旨を伝えたら他にも好きなお客さんがいたため大変盛り上がり、更にマスターはしっかり友人に好きなアニメだったりを聞いてくれてそこでも話が盛り上がっていたので、とても楽しい時間を過ごせました。
友人は念願のキャラカクテルを作ってもらって大変喜んでくれて、また来たいと言ってくれたので私も満足。他の友人にも勧められるお店だと判断できて大変嬉しいです。

引きこもりはそれはそれで楽しいですが、その場にいた人達が大変紳士で苦手な雰囲気の方々ではなかったこと、楽しくお話できたこと、お酒が美味しかったことで大満足でした。
ネットの友人ばかりが多い人間のため、こうして出会って楽しく話すということが新鮮で、当たり前のことを思い出させてくれて、こういうのも良いなあと実感させられました。
月一ぐらいで行って、また好きなことを好きなように話したいです。
良い店には良い人が集まる。これは真理ですね。

因みに、別にお店を紹介するために書いた訳でもなく、許可ももらってないんですが、気になると思うのでお店のURL置いておきますね。
許可は取っておきます。

お酒が好きな方は是非とも。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?