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やった・やりたい特殊装丁・加工①

紀咲です。今回はこれまでやってきたものと、やりたいなと思う特殊装丁と加工をまとめていこうと思います。
こんなのもあるよ、という発見もあると良いですし、情報があったら提供もしていただけると嬉しいです。


①PP加工

まずここから?って感じではあるんですけど、まあ加工の一つなので。
PP加工は表紙用紙の強度を上げるためにも使えるので、ちょっとお得ですよね。特殊用紙の兼ね合いで合わずにPP加工しないこともありますが。
これまでやったPP加工は
・クリアPP
・マットPP
・ベルベットPP
の三種。この中なら特にベルベットPPが好きです。手触りがすごく良くて、「受けの肌みたい」と言われてますね。本当にその通りなので、ベルベットPP加工をしてくれる所ではやりがちです。
で、やったことのないPP加工が
・ホログラムPP
・トワイライトPP
の二種。
ホログラムPPは印刷所によって様々な種類があるので、表紙に合わせて選ぶのが楽しいですね。
トワイライトPPはホログラムにちょっと似てますね。角度を変えると虹に輝いて綺麗ですね。トワイライトPPは扱ってる印刷所が殆どないんですけど。
普段から手触りなどに拘りがち&ホログラムに合う表紙を作れてないので未経験なのですが、チャレンジしたい気持ちだけはあります。
トワイライトPPは印刷所が限られるものの、ホログラムPPよりはやりやすいかな、と思うので、どこかでやりたいと思います。
問題はホログラムPPで、やはり模様が入っているので、できれば表紙とホログラムが喧嘩しないようにしたいですね。ホログラム前提の表紙にするのが一番の理想かなあと思ってます。

PP加工の難点としては、表紙の反りが強くなることなんですよね。
五月に出した新刊と、同イベントで購入した本の表紙の反りが強くて、かなり凹んでいます。
性質としては反ることがあるし、湿度なども関係するので仕方ないですが、なるべくなら避けたいですね。
カバーへのPPは巻くとそこまで気にならないのが個人的にメリットと感じています。やはりカバー、色々万能。

②特殊紙

特殊紙は使いやすいのが多いし扱ってる印刷所も多いので、選びやすいですよね。印刷所によってはオンリーワンな所もあるし、普及されてて様々な印刷所で扱われているのもあるし。
よく使うのは「ペルーラ」だったり「ミランダ」だったりの、キラキラした紙。表紙を更に豪華にしてくれるので人気ですね。
それから「キュリアスIR」辺りもキラキラしてて良いですね。パールが入ってる印象もあるし。生産終了してしまった、なんて話も出ましたが、別の所が引き継いでくれたとか何とか。
カバーを巻く文庫本をよく出す人間なので色が付いたものも使うのですが、その中だと「OKミューズラフィーネ」辺りが好きです。キラキラしてるの可愛くて…キラキラ系ってつい選びがちになりますね。
後は個人的に使って良かったと思ったのは「新星物語」です。見本とか見た時は紙に漉き込みがあるのでどうかなあと思ったんですが、案外邪魔をしないし寧ろ可愛いなと思ったので、使ってみるものですね。
使ったことのないものだと「ヴァンヌーボ」とか「エスプリV」とか「ミニッツGA」辺りですね。エンボス入っていたりすると選びにくいなぁって。
どこかで使いたいなと思っているのは「羊皮紙」ですね。取り寄せの見本で触ったら、思っていたより触り心地がよくて…!!どこかで使いたいです。
後は「ファンタス」ですね。印刷面の裏側が色付きの紙。キャンペーンの見本誌を刷った時に使ったきりで使えていないので、どこかでやってみたい限りです。

③箔押し

これもみんな大好きだしやりやすいですね。私も色々なのをやらせてもらいました。
良かったなあと思うのは、廃盤になった「ポーラライト」と「パール箔」ですね。ポーラライトは本当に綺麗で良かったですね。推しCP本に使いたかったので使えて良かったです。
透明箔はやってみて良い感じだったので、またやってみたいですね。
箔ではないですが、型を使うという意味で空押しの話もしますが、したことがあります!「OKムーンカラー」でやると可愛くて良いですね。
逆にやったことのないのがホログラム系とか。扱ってる所がそう多くないのもあるんですけど。どこかでやりたいですね。
それから、箔押しと言えば全面箔押しですよね。一度やったことがありますが、全面キラキラがすごく心に刺さってテンションが上がるので、またやりたいです。
もっとこう、複雑なデザインでやりたい気持ちもあるんですけど、どこまで対応してもらえるのか少し悩みますね。

④エンボス加工

エンボスやったことないな~とか思ってたんですが、ありました。本ではないですが、しおり代わりに情報掲載した名刺を作ってノベルティ代わりにしてたことがあるんですが、その時に一部分だけエンボス加工にしてました。ぷくっと浮き上がるの可愛くて良いですね。一度ぐらいは本にもやってみたいです。でも多分デザインセンスが必要になるかな…。紙によっては色が変わったりするので楽しいですよね。

⑤ニス加工

PP加工と似てますが、ニス加工は「印刷物の表面にニスを塗布する」ので全体に塗るよりは一部分にだけ、なんて人も多いですね。
私はまだ未経験で、友人が一度やったことあるんですが、良い感じでしたね。ニスに塗った部分だけで細かい柄なんかも表現できるの、かっこいいので一度はやってみたいです。

⑥エナメル加工

個人誌ではないですが、先日エナメルラメ加工しました。印刷した色にキラキラと光ってすごく可愛かったです。一度エナメル加工してみたかったからやれて本当に嬉しいです。なんて可愛いんだ…!キラキラはいつでも心を擽られますね。

⑦カッティング加工

表紙の一部分をカッティングして中表紙を見せたり、ブックケースの一部分をカッティングして表紙を見せたり、表紙の一部分をレースにしたり…。
色々とできるカッティング加工、やり方によっては様々な遊び方ができそうで良いですよね。
すごく昔に、一度レースのカッティング加工をしたことがあります。すごく可愛くできたので個人的には満足しています。代わりに、読みづらいとか保存が難しいなんて話も聞くんですけど…。

⑧香り印刷

場所を指定してその部分をこすると香ってくる。楽しいですよね。香りも複数種あるので何を選ぶかでも悩めるのが大変良い。
これは一度やったことがあるんですが、すごく頭が悪いので、表紙のえっちな部分をこすると香ってくる、ということをしました。表紙イラストを描いてくれた友人に許可を取ったうえでやりましたが、あの時ほど下品だなと思ったことはないです。ほんと私って馬鹿。でもイチゴの香りをさせたかったので満足しています。

⑨小口染め

疑似小口染めはしたことがありますが、小口染め単体はまだ未経験です。塗り足しに絵柄がない小説には大変向いていると思うので、一度しっかりとした小口染めがしてみたいです。
厚い本に向いているので、更に小説向きだなぁと思いを馳せてます。
ただインクが指に付く&表紙が汚れるなんて話も聞くので、これもまぁ悩ましいですね。

⑩スピン製本

紐しおり、良いですよね。最近対応してくれる印刷所が増えたような気がします。これも小説向きなので、一度はやりたいなぁと思いつつ、断念しがちな加工。推しカラーとかにしてやってみたい気持ちがすごくすごくあります。ただしおり作るのも好きなので、どっちを取るかで悩んだりも。

⑪フランス製本

表紙に大きく折り返しが付いた加工ですね。どうやったら使いこなせるかなと思うんですが、表紙2・3部分に絵柄があったりすると良いですね。がばっと大きく開いた時に映える絵があるとちょっと感動です。
ただ私の本にはちょっと向いていないので、漫画やイラスト本などで見てみたい加工ですね。
去年出た羽海野チカ先生のご本でフランス製本を手にしました。すごく映えて良かったです。

…ということで、思い浮かぶ限りの加工を記載しました。他にもあるかもしれないので、タイトルにはナンバリングを付けておきました。
私は加工できるならしたいな、とたまに思うのでちょちょいと入れたりしますが、買い手側の意見を聞くと案外不人気な加工も多いんですよね。
例えばベルベットPP。例えば小口染め。同人誌なので勿論出す側が好きなようにして良いと思っているタイプですが、同人誌だから読んでくれる人がいるのは事実。なるべくなら、お互い良いと思う加工がしたいですね。
こう並べただけでもやった加工は半分ぐらいなので、好きなようにできるうちにやりたいですね。
また思いついたら書きたいと思っています。
皆さんも、好きな加工などあったら是非とも教えてくださいね。


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