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のぶちゃん

新代田 -RR-
クボタ ノブエ "9月のプール"

大学の友人、のぶちゃんの個展に出かけた。
彼女とは1年生の時に同じクラスだったが、その後は専攻が別れ、大学時代はあまり交流がなく過ぎていたけど、お互いの卒業制作がとても好きで、そこからなんとなく、感性が近いと感じる事があった。

近くに住んでいたので、大学を卒業してしばらく、銭湯好きなのぶちゃんと地元の銭湯で待ち合わせをし、お風呂に入って休憩所でおしゃべりして解散した。もう2年前のことになるけど、印象深い日だった。

そんなのぶちゃんの個展が新代田のRRという、駅出て真正面のカフェ&ギャラリーで開催されている。

のぶちゃんのつくる色は、私には作り出せそうにもない色で、水彩のにじみ、色の重なり、輪郭の淡い。
今回はあまりなかったけれど、のぶちゃんの描く図形が好きだ。


絵を見ていて、脈々とした山を縦位置のポスターで表現しているのにハッとした。
山を描く時、パノラマのように横に広いキャンバスで描くのがイメージ的にはあるが、のぶちゃんの書いた山は縦に長い。
それは長野という山に囲まれたところに生まれ、育ち、見て来た風景なのだなと思った。長野の山はどこまでも続くように、奥行きがある。のぶちゃんの絵を見て、あ、これは長野の山だからこそなんだろうなぁと思った。

東京生まれの私からしたら、長野なんて良いところしかないと思うのだけど、のぶちゃんは長野の悪いところもたくさん知っている。
絵を描くという事に対して、理解されない環境があったのだろうと思う。
でも、それでも絵を描き続けるという信念と、言葉の強さをのぶちゃんは持っている。


絵を見ていて、夏休みのプールに入った後の達成感のある気だるさを久しぶりに思い出した。

"9月は夏休みの思い出の整理をするために残された季節なんだと思う。"
という言葉がとても良い。

8/31をもって有休消化に入ったこともあり、個人的にも9月は色々なことを始めるための準備期間でもある。自分の状況とも重なり、腑に落ちる言葉だった。

子供の頃の記憶が色濃いのぶちゃんを羨ましくも思う。きっと、楽しいことばかりではなかったと思うけれど、その時に何を感じ、何を考えたのか。それを覚えていることが、作品をよりよくしているのだと思う。

久しぶりに、人の創作物に触れて、すごく刺激をうけた1日だった。

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「9月のプール」
場所:新代田のRR - COFFEE TEA BEER BOOKS -
東京都世田谷区代田4-10-20
期日:2018.9/6(木)-9/18(火)
※(水)はお店の定休
※ワンドリンクオーダー


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書いた甲斐がありました。
3

きさらちさと

ものづくり、写真、考えることが好き。
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