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良い物を良い物として扱う

先日、私の不注意で一緒に居た人の洋服を汚してしまったことがあった。
その人の持ち物はいつだって擦れや汚れ一つない。だからこそ、私は自己嫌悪に陥って、大層落ち込んだ。

「良いものを良いものとして扱うことは凄く大切なんだよ」

落ち込んでいる私に掛けられたのは、そんな言葉だった。
それを聞いて私は、高級なものを乱雑に扱う人よりも、高級なものを良いものとして扱う人でありたいと心から思うと同時に、常々クリーンで意識が行き渡っているような人の根本はそういったところからきているのだろうかと、秘訣を垣間見たような気がした。

それ以来少しずつではあるものの、がさつな私なりに意識を行き渡らせる努力を続けている。
すると気付いたのは、私が「相応しい扱い」をすべきなのは、決して物だけとは限らないということ。
美しい人や尊敬する人はもちろんのこと、ついついカジュアルに接してしまいがちな「面白い人」など、人に対してもきちんとそれ相応の扱いをすることは、凄く大切で、これもまた気をぬくと簡単になおざりになってしまったりもする。

人は人のことを見たいように見がちだから、わざと見誤ることもあるかもしれない。本質を見て、都度適切な対応をとることは、案外とても難しい。

けれど私は、良い物を良い物として扱うのと同じように、それぞれの人に対して相応しい対応が出来る人間でありたいし、そういう意味で意識が行き届いている人になりたい。

きっとそれこそが、私の思う丁寧な人なのだと思う。

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