ワードローブに直感と客観

季節の始まりは決まってわくわくする。それは大人になっても変わらないこと。
それゆえワードローブに何かしら愉しい変化を加えたくなるのは至極自然なことだと思う。私の場合、往々にして春は決まって明るい色のトップスだとか、さらりと羽織れるアウターだとか、そんな気持ちまで一気に軽やかになるものが欲しくなる。

そして、今か今かと春が出番を待ち構えているまさに今、私が気になっているものは、メタルフレームの眼鏡に明るいブラウンのペンシルアイライナー、そして、カジュアルになり過ぎないミニスカートとワイドなシルエットのブラックかグレーのデニム。

これらが欲しい理由に特に根拠は無い。あくまでも薄っすら自分が欲しているような気がしているだけで、何とかして買わないとどうにかなってしまうという訳ではない。
だけど、私はこの直感を大事にするようにしていて、気になるお店やお気に入りのショップを通りかかったなら、満足のいくアイテムが無いか取り敢えず探してみる。

なんとなく。要は閃きや直感で欲しいと感じているアイテムの何が良いかというと、欲しいものを手に入れた時の満足感というのはなかなかのもの。それだけでも、これから始まる季節が素敵なものになるような気がする。

直感を優先することで、新しい季節に良いスタートを切れるとしたら、そのお買い物は安いものだと思うのだ。たとえ、季節の終わりに「思ったよりも活躍しなかったかも」という結果になったとしても。

「思ったよりも活躍しない」

そう、それは直感の少しばかりの弱点でもある。だけど、実際にその季節をスマートに過ごすには、他に何を意識すれば良いのだろう?ファッション誌?ネットの情報?お気に入りのECサイト?色々と考えた結果、私が直感と同じように優先するようになったものがある。それは、客観。

センスに信頼がおける友人や、自分のことをよく分かってくれている存在。そういう人たちに、遠慮せず聞くのだ。

「ねぇ、私は何を着れば良いと思う?」と。

直近、私の場合だと、「アニエス・ベーの黒×白長袖のボーダーシャツ、それもオーバーサイズ気味の。」という意見が返ってきた。それは案の定、自分では選べないもの。もしもアニエスのボーダーシャツを買うとしても、半袖でジャストサイズ、そして色はくすんだグレーやピンクの淡い色のものだっただろう。
だけど、素直に聞き入れて購めたそのアイテムは、早くも私のワードローブの核となりつつある。

自分が信用出来る人物による、客観的な視点。それはきっとどんなプロのアドバイザーよりも、ためになる意見としてキラリと輝く。自分では選ばないかもしれないけれど、今の時点の感じや雰囲気に自分によく合っているもの。他人から見て、なかなか良いと思われるもの。

もちろん、「どんな髪型?」だとか「どんなメイク?」という質問でも良い。兎に角客観を手に入れる。アイテムにしろ、スタイルにしろ、最初は少ししっくり来なかったとしても、シーズンの終わりにはきっと不思議なくらい自分に馴染んでいたりする筈。

直感が素敵な季節を始まらせてくれるとしたら、
客観は素敵な季節を後押ししてくれるもの。

ワードローブに直感と客観を。


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前田紀至子

乙女的服飾手引

乙女視点の服飾百科
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