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ビジネスクラスで見る夢

初めてビジネスクラスに乗ったのは、いつのことだっただろう。いくらでも伸ばせる手足と、ごろんと横になれる自由は、飛行機という閉ざされた空間の中ではとんでもなく尊いことに感じられたし、座席に置いてあるポーチには歯ブラシや歯磨き粉、アイマスクに耳栓…と、痒いところに手が届くアイテムたちに心ときめいた。

その気持ちは今だに健在だし、ビジネスクラスに乗るというだけで旅をするのがぐっと愉しくなる。

そして、今回スイス旅で利用したスイス インターナショナル エアラインズのビジネスクラスはその感動を改めて思い出させてくれるもので、私の気持ちはひどく高まった。新シートにリニューアルされたエアバスA340-300型機の初号機は、シックでありながら温かみがあって、もうそれだけで心地良い時間が過ごせる。さらに、スイスという国らしく、リンツのチョコレートや上等のチーズが絶えず運ばれてくる。

そうして私は思うのだ。12時間なんて言わずに、あと6時間は軽く乗っていられるわ、と。

惰眠をむさぼるのも最高に幸せで心地が良いけれど、ホスピタリティ溢れるサービスを逃すのも勿体無い気がする。起きていても、眠っていても、ビジネスクラスで見る夢は極上のもの。

「ああ、このために旅をしていると言っても過言ではないのよね」

そう思いながら私はホットチョコレートを啜った。

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多謝
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前田紀至子

新潮社ニコラモデルや光文社JJライターを経て、旅や美容を中心として暮らしに関する文章を寄稿しています。

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