2022_0307_本読み

3月7日(月)は以下を読みました。

山崎
振仮名ふりがな歴史れきし』今野真二 著
集英社、2006年刊
第一章 振仮名とは何か
第二節 現代の小説に見られる振仮名

引き続き、小説中のさまざまな振仮名の例がしめされました。

市区町村名(さいたま市、とか)、会社や店舗名(ツムラ、いなげや、INAXなどなど)で、現代は仮名やアルファベットで表現したいという傾向が相当にある、と




はやしさん
『リトルレッド あたらしい あかずきんの おはなし』
べサン・ウルヴィン 著、関根 麻里 訳
文化出版局

シンプルなひねりのおちの、あかずきんちゃんのお話でした。同じ作者で、ラプンツェルもあり、それ、読んでみたくなりました。




きよもとさん
『俳句と地球物理 』寺田寅彦 著
変わった話 
三 御馳走を喰うと風邪を引く話
四 半分風邪を引いていると風邪を引かぬ話

マスク、流感、黴菌、そして戦争の足音を聞いている、ということばが印象的な、1934(昭和9)年の文章。単純に、今と共通することの多さを感じました。

このころからマスクの扱いが今と同様な雰囲気だ、と思ったり、黴菌は使わないことばになったな、と思ったり。

流感はインフルエンザのことですが、ウイルスやビールスということばがここでは出ないので、この時はまだそれははっきりしていなかったのだろうか、と思いました。
また、スペイン風邪は1918年〜20年あたり。これはきっと「流感」とは呼ばなかったのだろうな、と思いました。



めいさん
『学問のすゝめ』
福沢諭吉 著、岩波文庫、
二編 一身独立して一国独立すること

日本の戦国時代とフランス近代のナポレオンを対比して、フランスに倣え、と主張していました。

戦国時代の桶狭間の戦いでは、今川義元の首を取ったら、
〈軍勢は蜘蛛の子を散らすがごとく(中略)逃げ走り(中略)一朝に亡びてその痕なし〉

対して、フランスのナポレオンのプロイセンとの戦争のことをナポレオンは捕らえられたけれども、
〈仏人は(中略)これによりて望みを失わざるのみならず、ますます燌発して防ぎ戦い、骨をさらして血を流し(中略)人の勧めをまたずしてみずから本国のために戦う者あるゆえ、かかる相違もできしことなり。〉

山崎のなんとなくの知識。ナポレオンの例は、国民国家との成立(国民皆兵制度、と言っていいのでしょうか)を示すものです。

そして、明治の日本は、欧米列強に対していくためには、それが必要だった、ということだと思います。


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