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2023_1206_本読み

<1015字>

冒頭の写真:
12月7日のカツラ。9月に出た新芽がやっと黄葉してきました。
下は、12月9日。ぐっと黄色くなってきました。それでもまだ奥に見えてる木はずいぶんと若葉的な色です。



12月6日(水)は以下を読みました。


『巨匠とマルガリータ』 
ブルガーコフ 著

集英社 世界の文学15 ロシア Ⅲ

マタイは豪雨の中、ヨシュア(=キリスト)の死体を十字架からおろし、共に姿を消します。

場面はまたまたヴァラエティ劇場へもどり、時は黒魔術ショーの翌日です。
主要な関係者は姿を消していて、切符売りや案内係や掃除婦といった人々が警察に事情聴取を受けていました。

めいさん曰く、
すべて(ヴァラエティ劇場のシーンもキリスト処刑のシーンも)夢なのではないか。

ソ連時代、発禁になっていたお話ですから、お話自体に摘発のがれの仕組みを入れて複雑化しているかもしれません。

(音読した人:山崎)





『漱石・子規往復書簡集』 和田 茂樹 (編集) 

岩波文庫

漱石の23通目(明治24年)。
今回はめいさんと二人で読んでたので、いろいろとしゃべりました。
明治24年のところは、子規の手紙が失われているので、漱石の手紙から子規の手紙を推し測るしかないのですが、めいさんのネット検索によると、長ーい22通目へ子規の返信は謝罪気分のあるものだったらしいです。

この手紙あたりで問題となってるのは「気節」というものです。

今日のところ、忠臣蔵の話、村上喜剣の名が見えていました。全然知らなかったのですが、検索すると、忠臣蔵の外伝に登場する架空の人物。ひる行燈状態の大石内蔵助を侮辱したあげく仇討ちが果たされたあと、自分の行為を詫びて自刃する薩摩藩士。
ちょうど今週行った立川志の輔さんの『徂徠豆腐』も赤穂事件に関係ある、おおいに「気節」がらみの話と言えます。

漱石と子規の出会いは寄席だったというのも知り、なんかいろいろとつながりを感じた週でした。

(音読した人:めいさん)





『芭蕉七部集』  中村俊定 校注

岩波文庫
『猿蓑』
☆                   
〈 子やなかん其の子の母も蚊のくはン  嵐蘭 〉
というのが、なんか音の調子が良くてちょっと笑ったし、印象に残りました。
山上憶良の
〈 憶良らは今はまからん子なくらむその子の母も吾を待つらむぞ 〉
をふまえたとのことです。こちらも宴会から先に抜ける時の、軽口なテイストらしいです。

(音読した人:山崎)

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