Buzz Feed様からの取材について

経緯と反省

先日ある知り合いから、8年前の私の振る舞いが、当時電通に務めていたある女性を、長く傷つけていることについて知らされました。彼女が電通を退社されてから一切連絡したことも、接点もありませんでしたが、その事実を知り、今更ではありますが、謝罪をするべきだと思い、10月26日にFacebookのメッセンジャーにて、以下のお詫びのメッセージを送りました。

当時自分がとても理不尽なことをし、嫌な思いをさせた、とても苦しめたことを、お詫びしたくて連絡しました。本当にごめんなさい。当時の自分には自分なりの理由があったのだけど、それ自体が稚拙で傲慢で愚かな考え方だと改めて思い、深く反省しています。長く苦しい思いをさせ続けたこと、心からお詫びします。謝れるなら、直接会って謝らせてほしいけど、今更それも許されないと思うし、そもそも今更謝っても、許されないと思うけど、本当にごめんなさい

残念ながら彼女から返事は頂けませんでしたが、12月13日に、「Buzz Feed」様より、このお詫びメッセージを含むかたちで「電通在籍時に岸様によるセクハラやパワハラあったとの複数の証言があり、取材を進めております。質問へのご返答を頂ければと思っております。」との取材依頼を頂きました。

>>>Buzz Feed様からの取材依頼(原文)


ショックを受けましたが、まず彼女への謝罪の気持ちがありますし、当時自分がしたことが理不尽であったという認識が今はありますので、きちんとご回答すべきだと思いました。ただ、頂いた質問には事実と、事実ではないものが混在しておりましたので、この場で回答させて頂くことにしました。


●1について

1、2、3、5、7については、同じ方の話だと認識しておりますので、重複することを前提に回答させて頂きます。

彼女を傷つけたことを現時点では強く認識しております。現時点ではと書かせて頂いた理由は、当時は(8年前だと思いますが)、私の認識や理解が未熟で、後輩への指導とハラスメントの境界が、正しく認識できていなかった為です。
ここ数年、自分がハラスメントや差別問題に興味を持ち、学んでいく過程で、自分が過去に人を傷つけていたことに気づきました。今頃にしか気づけなかったことは、大変恥ずべきであり、情けなく、ただただ申し訳なく思っております。今更ではありますが、自分の言葉でお詫びをすべきだと考え、Facebookのメッセンジャーで謝罪をした次第です。


●2について

8年前のことで、全ての詳細を記憶できていませんが、少なくとも「深夜の呼び出し」は事実です。ただ、それに至る前後の文脈については、補足をさせて下さい。
また「性的な関係を要求したこと」に関しては、否定をさせて頂きます。

当時私は管理職ではなく、彼女とは所属部署も違っていたので、基本その方との関係は、直接的な部下や、直接仕事をする間柄ではありませんでした。仕事のノウハウや企画書の書き方をアドバイスする、先輩後輩の関係でした。彼女の配属が決まった日に、私の席まで来て(それが初対面)、アドバイスをしてほしいと依頼を受けたのが知り合うきっかけだったと記憶しております。
そもそもここは大きな反省点ですが、当時私は自宅を仕事場としても使っておりました。スタッフを招いて、夜な夜な仕事を完成させるということ自体は頻繁に行っておりました。彼女へのアドバイスも、部署も異なり、一緒に行っている仕事ではなかったこともあり、私の都合で自分の仕事が終わる深夜に、私の家で行うことが何度かあったと記憶しています。また仕事の完成度を妥協させないため、明け方まで企画作業を続けたことはあったと思います。当時は自分にも他人にも心血を注ぎ、仕事の質を高めることが何よりも重要で、本人のためになると私が一方的に考えており、それを押し付けていた行為であったと深く反省しております。
また知り合って時間が経つにつれ、私が彼女のことを、後輩というよりは友人のように認識していたことは否定できず、仕事以外にも友人として家に招いたことも、少なからずあったように思います。彼女にとって私は先輩であったことを考えると、家に招くこと自体も、彼女にとっては大きな心理負荷であったと、ただただ深く反省しております。
いずれにせよ働き方の観点からも、何より交際関係にない異性を深夜に家に呼びつけることも、極めて非常識であり、不適切だったと猛省しております。


●3.7について

Facebookメッセンジャーでの謝罪については、前述のとおり、自分が彼女を傷つけていたと認識した以上、謝るべきだと思ったから他ありません。
謝罪の対象についてですが、特定の事象に対してということではなく、彼女がこの件について、8年経った今でも、不快に思い、苦しめていることを認識したことに対してのものとなります。ただ特に、彼女が選択したキャリア・プロセスが、それまで私が彼女に指導してきた方向性と異なるものだったことに対して、私が憤り、以降彼女とのコミュニケーションを断絶したことについては、私がただただ未熟で稚拙だったゆえの行為であり、彼女を追いこみ、深く傷つけたことだと、謝罪したいと考えております。
当時の私が、彼女のスキルアップを真剣に考えていたのは本当ですが、必要以上に憤り、威圧的な言葉をぶつけたことは事実であり、思い返し反省しております。
8年もかかってしまいましたが、お詫びのメッセージを送った次第です。


●4について

議論や指導において白熱して、威圧的な発言や追い込む言動をしてしまうことは少なからずあったと認めます。傷つけた方にお詫びできるのであれば、直接謝罪させて頂きたいと考えております。

●5について

「登壇をやめさせるよう相談した」ことは事実です。ただしこれは明確に理由があります。
当時、彼女が電通退職後に勤めていた会社は、この時ちょうど、ステルスマーケティング(お金を払って人を並ばせた)の類で、何度か炎上騒ぎを起こしておりました。当時私はWOM協議会というクチコミマーケティングのガイドラインの策定に携わっており、やらせや、ステマを防ぐための、全社共通の決まりを制作しておりました。そのような状況でしたので、遵守を呼びかける立場の会社が、ステマで炎上している企業の人間を、リクルーティング活動で登壇させることは不適切ではないかと考え、その点を人事局に申し出たという経緯になります。当時この議論、プロセスについては、私だけではなく上長を含め、周囲の人間と相談しながら行っております。
後日人事局の担当者から、「ステマで炎上しているのは事実だが、彼女が勤めている会社もWOM協議会に参加しており、ガイドラインの遵守を認識しているので、問題はない」との見解があり、私もこの要請を取り下げ、実際に彼女が登壇される結果になりました。


●6について

カンヌ現地で、セミナーやイベントに一緒に参加した大学生はいます。
ただし、「カンヌ国際広告祭まで連れていき、」とありますが、明確に私は連れていっておりません。彼女は学生コンペに熱心に参加しており、自身の勉強のため自費で、自分でカンヌまで来られていました。


以上、BuzzFeed様より頂いた質問への回答となります。

繰り返しですが、彼女を傷つけ辛い思いをさせたこと、今日まできちんと謝罪できなかったことを、ただただ申し訳なく悔やんでおります。
傷つけた方に心から謝罪致します。本当に申し訳ありませんでした。


岸 勇希

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岸 勇希

コメント22件

現在はそのようなことはされていますか?
誰にも未熟な時期はあるものです。しかし当時のあなたの年齢では擁護しようがないですね。上の立場で下の人間をいじめ倒すほど卑劣なことはない。骨の髄まで腐っているのでしょう。まあ一生このスタイルで頑張ってください。どうせ治らない病です。大丈夫。セクハラの同胞たちが仲良くしてくれますよ。ところでお子さんはいます?
なぜnoteで謝罪するのか。わかりません…
岸勇希さま
newspicksで知りました。
コミュニケーションデザインの本を読みました。顧客の抱える課題解決のために、あらゆる可能性と手法を考えるということに大変共感しました。
私は科学者ですが、同じ考え方をしている人がいて、大変嬉しく思いました。
再起を期待しています。
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