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プラスチックを減らせ!

【東京23区の都市景観をフィールドワークで撮影したひとつの解】


僕らは、絶えずお上から云われたことを実直に行動する事が「正しい態度」だと、江戸時代あたりから刷り込まれているのは、言うまでもない事なのだけれど、ここに「プラスチック」(ビニールやペットボトルなど)を例示すれば、話は分かりやすい。

【ビニール袋の有料化に意味があるか?】
僅かながらの効果があるかもしれないが、そもそも「有害と認識されたプラスチック」を、平然と生産し続けてスーパーマーケットや、自動販売機などのあらゆる場面で、「食」の包装として「インクルード」され続けている限り、律儀な市民の懸命の努力は、全体の何パーセントの「プラスチック」を減らせるだろうか???

【原材料の転換が必要では?】
我々市民が、そのような懸命な努力を行って、リサイクルやリユースに「原材料」を提供するように、現在の「学校教育」(学習指導要領)は成り立っているようだ。
しかし、実のところ気付いているのかそれとも、気付いていて知らない振りをしているのか、もしくは、盲目的にお上に従っている事を美徳と認識しているのか?

その態度を続ける限り、我々は「雇用主たち」の奴隷というべき現在の新たな階級制度の最下層に位置し続けることになるだろう。とっくに中産階級というものは実在していないのだし。

【構造的に逆流している社会の弊害】
民主主義が、すでに崩壊の音を立てて崩れ落ちている現在、すでに何を言っても無駄な事とは思われるが、私なりの結論を云えば、「プラスチックを減らせ!」といい、有料の買い物袋を買わせてもほぼ効果はない。主客逆転というが、実際のところは「産業界」が大量生産して、我々市民に押し付けている「プラスチック」の絶対数・量を減らすのが、先行すべき本来の取り組みであって、現在の主要経済団体こそが、率先して「プラスチックの生成」を減らし・停止するという順序が本来の姿であるべきではないか?

【短期サイクルの資本主義経済(日本特有の経済概念)について】
東京23区をくまなく歩いていて、明確に見えてくることは「都市景観」に様々な短期サイクルで生成された「建築素材」が混在して、それが東京という都市の景観の機軸になっているという事だった。

それは1945以来、いやもしくは「明治維新」以来、「目指す地点を持たない」、「近視眼的かつ短期のサイクル」でコストパフォーマンスと、タイムマネジメントを優先し過ぎたために、長期・中期の明確な国土開発や都市開発の「理念」が全く欠落しているというべき現状を私なりの「フィールドワーク」の結果として、都市の景観から見出した、写真行為の副次効果として確認した事だった。財閥というものは今も厳然と存在している。

【一事が万事】
また、この極東の島では上記までの要素が一般的で従うべき「感情的ルール」なのだから、主権在民といいつつ、それは実在しない「概念」に過ぎないという事が云えるし、冒頭に戻り「プラスチックを減らせ!」と為政者が云っても、それは、「概念」として虚ろな「定型フォーマット」の掛け声である。
つまり「やっている感」を演出し、我々市民も、同様にやってる感で、わざわざ「既存の権威」の隷属者になりたがっているように見える。

したがって、実際の「フィールドワーク」から見える日本社会の反映たる「東京の都市景観」を注視した結果、「プラスチックは減らない」というのが現在の結論となる。そして一事が万事、この島はそういう精神性で動いている事を「写真行為」(フィールドワーク)でも、確認できたのだ。

【そして厄介な事】
専門性のある専門家に、あらゆる事をゆだねるというのは、これも当たり前になっているのだが、専門家というのは見ている限り「その分野を深堀り」している属性の人間であり、他の分野との相互関係をある種「無視」しているように見える。そこに「信」を置くのは自由ではあるけれど、世界は専門分野同士の複雑な関係性で動いているはずだ。しかしながらそれ以外の専門性からのエフェクトから自らを除外して、成立させようとする態度の「専門家」が「大半」のように見える。我々は、その情報について「如何に消化」するか?こそが、民主主義の最初の一歩であるはずなのだけれど・・・・その気配はほぼ見る事は実際にない。

そして、プラスチックは減らないし、「雇用主」達によって、いつの間にか「なかった事」とされるのだ。
残ったのは、買い物袋の有料化であって、それは「雇用主」たちを潤すだけの事となる。そして、新たな階級制度が構築され、市民は一部の「雇用主」に搾取されていくのだ。

つまり、我々は江戸時代以前の鎌倉時代より変わらない「地主」と「小作人」の関係性を、うわべを変えて「継続」しているという事だ。そこには、「民」(小作人)の権利など考慮されていない。

【最後に・・・】
それでも、この島の民は何も変わらない。

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