コシツ完完成_題名あり

コシツのコシツー6号室の場合

こんにちは、「北大路ハウス」での日々の暮らしやイベント企画のようすをお届けする「住人エッセイ」です。
毎回テーマを決めて、6人の住人+管理人の計7人が交代で執筆していきます。
今回のテーマも前回に引き続き個室についてです!

【コシツのコシツ】北大路ハウスの個室は3畳程度の狭さで、形もそれぞれ異なっている。建築学生たちはこのクセの強い個室にどんなこだわり(=固執)を閉じ込めるのか?(個室についてもっと知りたい方はこちら)

【登場人物】
6号室 かわしま(B3):川島史也(かわしま・ふみや) 京都府立大学B2。シェアハウス内最年少。住人の中で唯一、一人暮らしから引越してきた。最近の悩みはコンビニで買った傘が三本連続で盗まれていること。         7号室 よしおか(管理人):善岡亮太(よしおか・りょうた)シェアハウスの管理人。   シェアハウス内のお母さん的存在。エナジードリンクが好きすぎて利き酒ならぬ、利きエナジードリンクが出来るのが特技

【目次】
1 一人暮らしからシェアハウスへ
2 3階に浮かぶ個室
3 多様なアクティビティを受け入れる”きっかけ”づくり

今回登場するのは最年少&最年長コンビのかわしまよしおか。住人と管理人という異なる立ち位置から、これまでとは異質な3階の個室を紹介します。

■一人暮らしからシェアハウスへ

よしおか かわしまくんはもともと普通に一人暮らしをしていたんだよね?

かわしま そうです!ここに引っ越してくる前までは普通の学生マンションに住んでました。

よしおか なんで北大路ハウスに引っ越そうと思ったの?

かわしま もともと一人暮らしをしたら、部屋を自分好みに改造したいと思っていたんですけど、前の家では何か作ろうと思っても部屋に傷をつけてはいけないのでけっこう制限が多くて…
そんなことを思っていたら偶然北大路ハウスの入居者募集を見つけました!部屋の改造OK、建築学生が集まる場、そして家賃も安い!(笑)
ちょっとでも興味あったらやってみるのがモットーなので入居を決めました。

よしおか 家賃大事(笑)
それにしても普通に一人暮らしから引越してきて、個室の広さが3畳ってどう思った?

かわしま 狭いなあと。(笑)
もともと8畳の部屋に住んでいたので広さは半分以下になりましたね。
でも小さいころから、押し入れとかクローゼットの中みたいな狭い空間が好きだったので秘密基地みたいで面白そうだなあと思いました。
実際に住んでみるとやっぱりこの狭さが結構居心地いいです。(笑)

かわしまの住む個室6の現状。
一人暮らしで使っていた家具をできるだけ3畳の個室に入れている。
個室内のほとんどがベッドで埋まり、自分だけの落ち着く空間になっている。ちなみに住人の中で唯一個室内にベッドを入れて生活している。

かわしま でもやっぱり持っているもの全部は個室に入りませんでした。(笑)

一人暮らし時代から使っている二人掛けのソファ。
部屋に入らなかった家具は共有部に置かれ、みんなのものになっている。

■3階に浮かぶ個室

よしおか そういえば入居前は2階の3号室を希望していたよね。

かわしま そうでしたね。3号室は形も特徴的で、テラスにも直接つながっているので魅力的に感じていました。今となっては3階の6号室でよかったと思っています。(笑)

新建築2017年12月号に掲載された入居前の3号室の改修案。
服を間仕切りにし、手前と奥でグラデーショナルに空間を繋げている。

よしおか どうして6号室に決めたの?

かわしま 直感的にここで生活したら楽しそうだなあ、と。(笑)
ひとつながりの空間の中に屋根からぶら下がっているようで、周りから独立している。けれど個室の中にいると共有部の音や人の気配も感じられる、他の個室とは違った色を持っているところに惹かれました。
個室が梁の上に乗っていて、浮いているような感覚になるので落ち着かなさそうだと思いましたが。(笑)
住んでみて思ったのは、天井に勾配があるので広く感じるのもいいところですね。

よしおか 確かに3階には、アスレチック的なワクワク感はあるね。(笑)
1階から3階に上がっていくと徐々に自分の空間になっていくような感覚がして心地いい。1、2階の人たちは上がってこないもんね。(笑)

3階6号室の入り口手前から下を見下ろす。
梁越しに2階の通路や1階の共有リビングが見える。

勾配によって開放的に感じる天井。

かわしま ただ、部屋の前に共有部分から連続する棚がないので個室外の使い方は難しいですね。今は個室に入らなかった大きなバックパックとか、アウトドアグッズがはみ出てます。(笑)

 よしおか 管理人の立場からすると、これからさらにどうやって物が個室外に出てくるかが楽しみかな。(笑)

入り口手前の柵にかけられたアウトドアグッズ

■三畳空間を”きっかけ”で満たす

よしおか これからの改修はどう進めていくの?

かわしま まずはベッドを壊します!

よしおか え!?ベッド壊しちゃうの!?

かわしま はい、壊します。(笑)
今は個室内での生活のほとんどがベッドの上なので、もっと3畳の使い方の可能性を広げて、いろんな使い方が出来るようにしたいんです。そのために床を開放したい…

よしおか なるほどね。せっかくの個室が寝るだけの場所になってしまうのはもったいないもんね。

かわしま 実はもう…さっそく壊してしまいました!

よしおか えーーー!!いつの間に壊してたの!(笑)

かわしま こんな感じです。
やっぱり布団にすると広くなりますね。新鮮な感じです。(笑)

ベッドから布団に変えた個室。ベッドがあるときよりも広く感じる。

よしおか ベッド壊したのはいいけど、これからはどうするつもり?

かわしま 3畳という限られた空間を、いろんなアクティビティを受け入れる場所にしていきたいです。そのためのきっかけで部屋を満たしていくイメージですね。

よしおか 具体的にどういう感じ?

わしま こんなイメージです!

壁面を有孔ボードで覆い、勾配天井によって広がっている壁面を最大限活用する。
天井にひもを渡してものを吊るせるようにし、利用の難しい勾配を活かす。

よしおか 収納や机そのものを作るんじゃなくて、そういった家具を受け入れるための土台を作っていく感じか!

かわしま そうですね。有孔ボードの部分には、棚に他に、針金をつかって収納を作っていこうと思っています。

よしおか 針金?どうやってつかうの?

かわしま こんな感じです!

針金を使って植物を吊るしたり、小物を固定し壁面にディスプレイする。

かわしま 好きな時に好きな場所に、好きな形でものをおけるような、その時々によって変化していく収納空間にしていくつもりです!

よしおか 変化していく収納空間かー。どうやって変わっていくかこまめに見に行かないとなー。(笑)

かわしま 見に来るのはほどほどにしてくださいね!(笑)

よしおか わかったわかった。(笑)
では、次回は僕の個室を紹介しますー!お楽しみに!

⇒【次回】個室7は7月20日(金)配信予定!!

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