チンパンジー仲直りのキス_karapaia

動物にもモラルはあります!「動物における良心的な行動」という実験ビデオが面白くてお薦めです。

善悪を判断してよい行いをするのは人間だけでしょうか?いえいえ、動物にもモラルはあります。著名な生物学者で動物行動学者でもあるフランス・ドゥ・ヴァール(frans de waal)は猿や象にもモラルがあり、良心的な行動を取ることを証明しました。(タイトル画像「仲直りのキス」:カラパイア

20年ほど前の実験の映像があります。これがまた、見て楽しい実験です。(特にサルが怒ったり、肩をたたいて励ましたりするところ)
Moral behavior in animals(映像の最後の3分あたり)

実験は2匹のオナガザルを別々に並んだ檻の中に入れてそれぞれに小石を渡し、それをヒトに返すと引き換えに食べ物がもらえるという仕組み。まず右の猿には小石と引き換えにブドウ1粒が渡されそれを食べます。左の猿はその様子を見てから小石を渡すと、なぜかキュウリが渡されました。美味しいブドウではなくなぜかキュウリ。ということで、キュウリをヒトに投げ返し、床を叩いて抗議します。次に、右の猿は2個目のブドウをもらいます。左の猿は今度こそ、と小石をしっかり叩いて確認した上で差し出します。次にもらった物はまたしてもキュウリ。そのキュウリを投げつけ、檻をゆすり、腕を檻から出して床を叩き続けます。そして、3回目もまた同様です。この実験は、「コレって、おかしくない?」という猿の不公平感を露わにしています。

象カラパイア

画像:カラパイア

チンパンジーで行った別の実験では、2匹がいっしょにブドウをもらえないと食べないこともあったそうです。NHKの動物番組(ワイルドライフ)では若いオオカミが幼い兄弟に獲物を渡し、自分は食べる物がなく衰弱していく話がありました。

つまり、モラルは人間社会が生み出した高尚な意識ではなくて、動物が生まれ持って備えている感覚だということなんです。宗教や哲学から人が作り上げたものではないという主張です。

この映像の冒頭には別の実験があって、①猿2匹の協力実験と、②象2頭の協力実験があり、こちらもかなり楽しい映像です。①はお腹がいっぱいでやる気のない猿をなんとか協力させて(肩を叩いて励まして)、猿2匹で重い荷物を引き寄せるとバナナが取れるという実験。②は象2頭が一緒に紐を引っ張ると食べ物が取れる実験。(TEDで紹介された映像です )

少女を救助する犬

ちなみに北九州市では「モラル・マナーアップ」、迷惑行為をなくす活動に10年以上、取り組んできた成果が出ているようです。最近の市民の意識調査で「モラルやマナーが守られており、住みやすい」と評価されています。

*やっとnoteが使えるようになりました。「もっとこうしたらいいのに」や「ここはよかったよ」などのコメントもお待ちしております。m(__)m

ワンコさんのお鼻


みんながちょっとづつやさしくなれば、毎日の生活がちょっと楽になりますよね。ありがとうって言うとか、ニコっとしたり、駅の階段で蹴らない、とか。私はベランダの雀さんともっと仲良くなろうと奮闘中。最近はカマキリさんともお友達。みなさんはどんな感じかな?