パッとすぐに効く特効薬なんてないのだ
小さい頃から抱えている劣等感・コンプレックスがある。
自分の頭で考えた意見を、堂々と言えないこと。「どこか間違っているんじゃないか」「的外れなんじゃないか」「頭がわるいと思われる」と勘違いして、いつまで経っても言語化ができない。
親や先生が「こう言ったら喜んでくれるだろう」と思ったことを言ってしまう。そんな優等生気質が未だに、わたしの中にはある。
あなたは、どうですか?
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最近になって、「自分の好きなこと・やりたいことを追求するのが大切」「気持ちを言語化することが大切」とにわかに言われ始めてきている。
もともと自分の意見や考えというものを押し殺してきた人間なので、また、ばかみたいに、「そうか考えることが大切なのか」と思って、なんとか考えよう考えようと努力する。
わたしにしか言えないことが、きっとある。
わたしにしか考えられないことが、きっとある。
「そんなこと、思いつきもしなかった!」「さすが北村さんだね!」と言ってもらえるような、なんかこう、根本的にすっごいことを、わたしも考えられるようになるはず。人前で堂々と、言えるようになるはず。
でも同時に、無理かもしれないって、思ってもいる。
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自分の頭で考えること。
自分の意見を持つこと。
インプットしたらアウトプットすることが大事。
わたしの尊敬する人や、憧れる人がみんなみんなそう言うから、そうなんだ、それが大切なことなんだ、わかった! と思って頑張って考えようとするのに、はて、「これってちゃんと自分の頭で、考えていることになるのか?」と我に返ってしまうのだ。
自分の頭で考えるってなんだろう?
ゼロから生まれる完全なオリジナリティ溢れる考えなんて、この世に存在するんだろうか?
本当はぜんぶぜんぶ、焼き直しなんじゃないですか?
そんな天の邪鬼なことを考えながら、わたしは今日もなんとか「考えよう」とする。
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この葛藤に自分なりの答えを、納得できる落とし所を見つけるのが今のわたしの課題。
途中で面倒になってしまって、「誰か特効薬をくれ!」と今すぐに解決してほしくなってしまうが、それは無理な話。
パッとすぐに効く特効薬なんてない。
日々コツコツと淡々と地道に、擦り切れるほどに努力を重ねていくことで、ようやく針で開けたミリ単位の穴から光が差し込む。それを待つしかないのかもしれない。
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