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梅雨時、徒然なるままに

こちらは、YouTube「キツネラジオ」の内容を文章で紹介していますので、少し前のお話になりますが、宜しければご笑覧ください。
ちなみに、キツネラジオは毎週月曜日に更新していて、現在は「嘘と意志」のお話です。こちらもご興味がございましたら、ぜひ聴いてくださいね(^^)
【 嘘と意志 】キツネラジオ#78 - YouTube

―中尾
梅雨に入りましたね。早いですね~。
いつもは西からやってくるのに、今回東京が一番早かったですね。
 
―澁澤
急に空気が変わりましたね。東京は5月末はずーっと雨が多かったですね。西の方が逆に雨が少なかったとか。北陸は田植えしてから全然雨がなかったと聞きますね。
 
―中尾
なんか変ですね。
 
―澁澤
毎年どこかしら変なのかもしれませんけどね。温暖化だと思うともっと嫌ですね。
 
―中尾
そうですね。だから、考えなきゃいけないけど、あんまり考えたくないなって感じですね。
澁澤さんは、梅雨と言えば、どんなことを思われますか?
 
―澁澤
梅雨といえばアジサイですね。
 
―中尾
アジサイ、きれいですね~。
 
―澁澤
アジサイとかクチナシとか、この時期に咲く花が私は結構好きなんですよ。
 
―中尾
私、子供の頃はアジサイは全然好きじゃなかったんですけど、大人になってからものすごく好きになりました。雨にすごく映えますよね。
私はね、梅雨というとカタツムリなんですよ。
みなくなったと思いませんか?
 
―澁澤
そう、少なくなりましたね。
 
―中尾
昔はお風呂にもいましたよね。お風呂場にカタツムリが出たら、梅雨だなって思いましたよね。どこへ行ったんでしょう?
 
―澁澤
ちょうど今時分はそれこそお風呂場にはカタツムリもアマガエルも入ってきましたよね。
 
―中尾
ねえ。最近そういえばお風呂場でなんて見なくなりましたね。
 
―澁澤
それだけ生物多様性が少なくなったんでしょうねえ。
東京と言えども、つい5年前くらいは、夏場にカエルが地面に轢かれて潰れているというのは当たり前にありましたけどね。
 
―中尾
世田谷でも最近まで大きなカエルが轢かれていましたよね
 
―澁澤
全然いなくなりましたね。
 
―中尾
誰かが片付けているわけではないですよね?!
 
―澁澤
地球上の生き物って全部がつながっていますから、そうやってカエルたちがいなくなって、そしていつかそれが人間になるんですよね。脅かすようですが。
 
―中尾
あ~、そうかもしれませんね。
 
―澁澤
地球上にたくさん生き物がいたのが、あっという間に人間と家畜だけになったというのが、この10年、20年くらいの大きな変化でしょうね。
 
―中尾
そうですね。ふと思い出すと、あれ、最近見なくなったなとか、そういえばこういうこともなくなったなと思うことが結構増えました。
 
―澁澤
今、地球上に約76億くらいの人が住んでいると言われているのですが、一人平均約40kgくらいの体重だとすると、重さが合計で約3億トンくらいなんですよ。
 
―中尾
40kgで、ですよね?
 
―澁澤
はい。まあ私はその倍くらいありますけどね。
 
―中尾
私は1.5倍くらいありますけど(笑)
 
―澁澤
そんな話じゃなくて(笑)、
その他に人間が食べる牛や馬、豚だとか、要するに家畜と言われる、人間のためにいる動物を合計すると約7億トン位になります。
だから人間と家畜で約10億トンです。それに対して野生哺乳類と言われている、トラだとかゾウだとか、あるいは鼠だとか、小さいものから大きなものまで集めると、どのくらいいると思いますか?
 
―中尾
魚とかクジラとかも入りますか?
 
―澁澤
クジラは入ります、哺乳類ですから。魚は魚類なので別ですね。
 
―中尾
バカですみません(笑) 
どれくらいでしょう…半分くらい?
 
―澁澤
あのね、1億トンくらいしかいないんです。4000万トンという学者もいます。
 
―中尾
ほんとですか…
 
―澁澤
ということはね、地球上はほとんど人類に乗っ取られた状態というのがこの20年くらいです。人類が地球の命運を否が応でも担う時代になってしまったということです。
 
―中尾
人が増えるということは、医学も進歩したし、食べるものも豊富にあります。かといって、一方では貧困で大変な人もたくさんいますよね。それってどういうことですか?
 
―澁澤
どういうことかは学者さんが分析されるでしょうけれど、一つはこの豊かさというのは医学の進歩、もう一つは化石エネルギーを使うようになったという、この二つがとても大きいと思います。そこに経済がのってきた。経済というのは効率性を重視します。それでパソコンというコンピューターができました。コンピューターの中で、今まで人間が計算してきたことがあっという間にできるようになりましたから、効率性を求めますというスイッチを押すと、あっという間に一番効率的な方法をコンピューターが回答してくれます。
 
―中尾
効率性というのは人間にとってですよね。
 
―澁澤
経済にとってです。もっとわかりやすく言うと、お金儲けにとってです。ですから、それを利用した人達はものすごくうまく持てるようになるし、それに対して非効率な動きをしている人たちはどんどんどんどん貧しくなっていく。つまり、発展途上国はどんなに先進国の人が、あの人たちも公平なんだよねと言っても、経済という道具を使っている以上は、発展途上国と先進国の差はどんどん出てくるということですね。
 
―中尾
人間の社会も動物の社会も、経済によって地球が変わったんですね。それは「悪」という簡単なことではないのですか?
 
―澁澤
悪とか善とかではないですね。ただ地球から見た場合には良い道具ではなかったですね。昔ミヒャエル・エンデが、「モモ」の中かなんかで、「お金を腐らせる」というのがありましたよね。お金を腐らせると、人間は必要なお金しかもたなくなるから、お金をため込むという行為をしなくなる。それによって公平な社会ができるんじゃないかと彼は提案しましたけど、そういうような経済の中でも、今の経済がひっくり返るくらいの大きな転換をこれから人類が見つけていけるかどうか、ということがとても難しい問題なんですよ。
 
―中尾
だけど、もう転換期ですよね。
 
―澁澤
転換期です。ですから私の仕事も、日本の過疎と呼ばれている地域で、それこそ仮想通貨でも構わないのですけど、その地域独自の仮想通貨をつくって、今の経済と違うような社会をつくりたいなという思いが、今の私の仕事になってきているんですけどね。
 
―中尾
それは30年くらい前からおっしゃっていましたけど、いまようやく皆さんがそういうことに賛同され始めましたよね。
 
―澁澤
変な話ですけど、パソコンが普及してできるようになったのですよ。パソコンが普及して世界経済はおかしくなったけど、パソコンが普及することによって、地域ごとで、自分たちの価値で、自分たちの生活をある程度つくることもできるようになってきました。だから、人類は選択の時代なのだと思いますね。
 
―中尾
なるほど。
選択と聞いて思い出したことがあるのですが、若い人の意見なんですけど、結婚とかどうでもよいと、しようがしまいがいいじゃん、子供つくろうがつくるまいが、なまえもどうでもいいじゃん、っていうんですよ。えっ?!と思いましたけど、視点を変えれば、そういうこともありかなと思ったんです。
ただね、一つ困ったなあと思ったのは、彼らはめんどくさいのが一番の理由なの。何がめんどくさいかというと、いろんな人がいるから、一人の人だけに合わせる、一人の人だけと向き合って生きていくという結婚というものがうっとおしいらしいのです。この部分はこっちの人の方が良いし、この部分はこっちの人と合うし、いろんな人がいるのに、なんで一人に決めなければいけないのかと。それも良いのかもしれないけれど…どう思われますか?!
 
―澁澤
人類の脳が急激に大きくなったのは、共同で子供を育てるようになったからという説もあります。だから、自分の子供という概念は少なくともあまり大切ではなくて、みんなの子供をみんなで育てる、つまり次の世代をみんなで育てるということを人類が思い出した時に、ある意味では人類は人類になったということかもしれません。
 
―中尾
そう考えると、もっと、広く自由になれる感じがしますね。
 
―澁澤
本当はね。本当は「種」というものが自然界では一番メインになってきますから、個人よりも「種」。昔でいうと、個人よりも共同体の意識というような、それが今の自由さ、若い人達がもたれている価値観の自由さとは、若干それは相容れないのかもしれないけど、どこかで個人が自由になるということは共同体というものを意識していかないと。共同体がコミュニティなのか仲間なのか家族なのかは別として、それを意識していかないとバランスはとれないでしょうね。
あとは、人間の独占欲でしょうね。
所有欲というかな、先ほどの話に戻るところもあるのですが、所有欲をなくしてしまうと、ひょっとしたら少なくとも縄文時代くらいまで感覚は戻るかもしれませんね。お金も所有しない、モノも所有しないというのは、まさに採集と狩猟のあの時代ですね。
中尾さんも私ももう60を超えてきましたから、所有欲は年齢を過ぎるとどんどん少なくなっていきます。だけど若い頃はね、ストーカーになっちゃうっていう子たちがいるわけですよ。
 
―中尾
あれはね、あまりにも自分本位ですよね。
 
―澁澤
だけど、恋って自分本位なんじゃないですか?
 
―中尾
えっと~、違うと思います。相手に合わせる楽しみ、喜びがあると思います。
 
―澁澤
大人になるってそういうことかもしれませんね。
自分本位だった恋が、相手に合わせるということも覚えていきながら、他人というものを知っていく、多様性を認めていく過程が大人になることなのかもしれませんね。
 
―中尾
そうかもしれませんねえー。…ってこれ、何のお話でしたっけ(笑)
梅雨に思う今日この頃…ですね。

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