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ペーターズギャラリーコンペ2019総評

ペーターズのサイトにも掲載されていますが、こちらにも書いておきます。

普段ネットでデジタルの画像、手描きの絵にしてもデータ化されているという意味でデジタル画像なので、 そういうものに慣れているせいか、これだけ大量に「原画」を見るのは新鮮な体験でした。 日本のイラストレーションの現場は外国に比べて手描きで制作している割合がまだ多いのではないかと思います。 アメリカの年鑑などを見るとわかりますが、ほとんどがデジタル作品です。 それが良いかどうかは別として、原画を見るのと、モニタでデータを見るのとでは選ぶ作品が変わってくるかもしれないと思った次第です。 

突出したものは見つからなかったものの、全体的に良い作品が多かったと思います。 次のような基準で、そういうものが見て取れる作品を選びました。

 ・人の絵に限らずいろいろなものを見てよく勉強しているか、影響を受けたものが目に見える形で現れているかどうか。単に誰かの真似をすればいいという意味ではないですが、元ネタはあって然るべきと思います。美術史やデザイン史(だけではないですが)をふまえた上で制作することは大事です。

 ・画材の使い方などを研究し、どこかに独自のこだわりを持って描いているかどうか。 

・普段青山塾で受講生の絵をたくさん見ていると、これは凄い、自分には描けないと思える絵にたくさん出会います。そういう点があるかどうか。僕自身は仕事で描いているので、コンスタントに一定レベルをクリアする絵を描き続けなければならないため、安定はしても無難にまとまりがちです。コンペに出品される絵は部分的にでもそこを超えて欲しいです。

受賞された三人の方へのコメントはペーターズのサイトをご覧ください。


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