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富山で演劇ユニットを結成すること④

ワークショップに参加する側、教えられる側ではなく、教える側の立場になれるユニット、ということが2020年の西村まさ彦さんの私塾、西村まさ彦表現研究所、W.V.A.(ウエスト・ビレッジ・アカデミー)に演技講師として関わったことで、富山県内の演劇関係者には広く伝わることとなりました。
ただ、演技講師として関わっていると、えみてんとして演劇、公演ができないという本末転倒な状況になり、2021年は自分たちのお芝居をつくるということにしました。

今年は公演をやろう、といった矢先、金沢市民芸術村で企画されている、「かなざわリージョナルシアター2021げきみる」(以下げきみる)に参加しないか、という連絡をいただきました。


富山県内でもまだ知名度が低く、えみてんとして1回しか公演もしていない、1年ブランクがある、富山のお客様を飛び越して金沢で演劇するのはどうか、など、私はあまり乗り気ではありませんでした。
ただ、主宰はすぐに参加を決めたようで、この話が来てすぐに参加するということを知らされました。

公演本番まで9ヵ月ほどだったので、
・大人数の作品ではなく、えみてんのふたりでできる作品にしてほしい
・コロナ禍で私は県外に行ける状況ではないので、げきみるの活動にあまり参加できない
・金沢の前に富山で公演をしてからにしてほしい
など、いくつか条件を主宰にのんでもらい、げきみるに参加することになりました。

げきみる参加作品『異邦人の庭』。げきみるでの公演の前には、富山でも公演を行った。

同じ年のげきみるに参加した団体さんとの相性もあると思いますが、げきみるが終わってからも、ご一緒した団体の方とはSNSなどを通じて、ご縁が続いています。県内での演劇や役者に満足していないという人は参加すると世界が広がるかなと思いました。

また、えみてんの作品はお客様にも受け入れて頂くことができ、アンケートをはじめ、多くの感想をいただきました。多くが好評だったと感じる内容で、他県でもえみてんのお芝居は通用するのだなと実感できました。

また、げきみるの全作品を観劇し、個人的な賞を決めておられる方もいらっしゃいます。2021年のげきみるでは、えみてんの『異邦人の庭』を大賞に選んでいただきました。

さらに、げきみるでは「劇評講座」という、劇評を書き、講師の方に添削してもらいながら公開するという企画も行われております。そちらの方でも、『異邦人の庭』に対して好感触を持つ劇評を書いていただきました。

自分たちのお芝居が他県でも受け入れて貰えるのか、認めて貰えるのか、通用するのか、といったことが参加前は心配でしたが、結果が付いてきた印象で、参加した意味はあったのではないかなと感じています。

お客様からの感想で、「また石川に来てほしい」「また石川で演劇が観たい」というものがとても多かったです。この感想を、「えみてんのお芝居、公演なら、富山に観に行きます」というものに変えていくのが、これからの私たちの課題かなと思いました。

「かなざわリージョナルシアター2021げきみる」については、このあと「参加レポート」として、記事を公開予定です。約15000字+えみてんの公演データもついています。途中まで無料記事という形式ですが、興味のある方、参加を検討している方はご覧いただければ幸いです。


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