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採用担当者のエンジニア採用はじめの一歩。

こんにちは。CASTER BIZ recruitingで雑用係をしているフリーランスのkoyoです。蒸し暑くなってきてそろそろ家から一歩も出たくありません。リモートワーク中心でよかったです、ほんと。

さて、私がお手伝いしているCASTER BIZ recruitingでは、100社を超えるクライアントさんの採用活動を支援させていただいております。私はその中で事業全体のマーケティングや内部で使うツールなどを作ったりしているのですが、CASTER BIZ recruitingのクライアントさんのエンジニア採用の支援もさせていただいていたりします。

他にもキャスタープロダクトチームの採用をごりっとやっていたり、過去には自分の会社で2週間で10人のつよつよマンを採用したことがあったりと、エンジニア採用についての知見が自分の中にわりと溜まっていたりします。

そこで今日は、エンジニア採用を始めるにあたっての「はじめの一歩」についてお伝えできればなと思います。

ところでエンジニアって何?

エンジニア採用について色々と相談に乗ることも多く、「エンジニアを採用したい」という方とは無数に会ってきたのですが、エンジニアが何をする人なのかきちんと理解している人と出会ったことはほぼありません。

その状態でどうやってエンジニアを採用するのでしょうか。正直なところこれがかなりの疑問です。採用したい相手のことを知らずに採用しようとしているなんて、正気の沙汰ではございません。完全に狂気です。

そのため、私がお伝えしたい「はじめの一歩」は、まずはエンジニアを知ろうというお話です。

エンジニアを知るための一番の近道は、自分自身がエンジニアになることに他なりません。とはいえ本業がある中でエンジニアになることはなかなか大変なことです。

また、多くの採用担当者にとっての優先順位はエンジニアを採用することであって、エンジニアになることではありません

そのため、今回はエンジニアを採用するにあたって「エンジニアを知るためにできること」をいくつか取り上げてみました。ぜひトライしてみて感想を聞かせていただければなと思います。

エンジニアと雑談しよう!

まず最初は、エンジニアとの雑談がオススメです。ふざけているわけではなく、すごく大切なことです。

もし周りにエンジニアの方がいれば、気軽にエンジニアと雑談してみましょう!たわいもない話で構いません!

多くのエンジニアは、自分が関わっているサービス(システム)について話すことが好きです。話のネタがなければその人が関わっているものについて聞いてみましょう。

下記のような質問は、あまり考えずにできるわりにその人のこと(ひいてはエンジニアのこと)を知ることができるのでオススメです。

・(既存サービスの場合)最近どの辺の改善してるんですー?
・(新規サービスの場合)どんな機能作ってるんですー?
・(エンジニアっぽい感じの)記事読んだんですけど、これってどうなんですー?
・(エンジニアっぽい感じの)XXXXって言葉を聞いたんですがよくわからなくて。教えて欲しいです!

そうはいっても質問しても答えてくれないのでは、、、というのが本音のところかもしれませんし、事実として質問しても答えてくれなかった経験がある方もいるかと思います。

それは、あなたがエンジニアというものを理解してないが故に、エンジニアにとって答えたくも無い質問を投げかけているからです。

少なくとも、エンジニア同士で何かの質問をした際に、その質問が無視されるなんてことはまずありません。要は、聞き方と聞く内容の問題です。

じゃあどうやってその聞き方を学ぶのかでいえば、本を読むのが一番早いと考えています。

そのためここからは、私がオススメするエンジニアを知るための本をいくつか紹介できればと思います。

エンジニアを知るためのオススメの本5選

幸いなことに、エンジニアを知ることに適した本はたくさんあります。そして、それらの本の多くは「エンジニアリングに関する知識」がなくても読み進められる本ばかりです。

その中でも特に、採用担当者の人でも読みやすい本をチョイスしてみました。気軽に読んでみて、エンジニアってこんな人たちだったんだなあということを感じていただければと思います。

1. 小さなチーム、大きな仕事

みなさん一度は聞いたことがあるであろう、Ruby on Railsの生みの親であるDHHとジェイソン フリードによって書かれた仕事に関する本です。エンジニア的な思考を持った人が、仕事についてどのように考えているかが端的に書かれています。リモートワークに関する考え方なども多く記されているので、その点でも参考になる本です。

読み物としても面白いですし、基本的には仕事論の話ですので、エンジニアリングの知識は関係なく読み進められる本です。個人的には、一緒に仕事をする人には読んでいてほしいなと思う本の一つです。それくらいにオススメです。

2. それがぼくには楽しかったから

こちらもみなさんどこかで聞いたことであるであろう、Linuxの生みの親であるリーナスが書いた自伝です。いかにもなギークっぽい話が出てきたり、単純に読み物としても楽しめます。時代的に少し古い(2000年くらいのお話)こともあり、エンジニアの置かれる環境は今と少し違いますが、いわゆるギーク的な人々の本質は変わらないなと思います。

少し長いですが、Linuxの歴史を知る上でも良い本だなと思いますのでトライしてみてください。こちらもエンジニアリングに関する知識は一切不要の楽しい本です。

3. 人月の神話

ここでひとつ古典的な本を紹介してみたいと思います。「人と月は交換できない」といったエンジニアなら当たり前に感じる違和感の話を噛み砕いて伝えている本です。すでに40年以上前に書かれた本でありながらも、いまだに学ぶ事の多い名著です。

少し小難しい内容ですが、「見積もりはブレる」といったことや、「プロジェクトにエンジニアをいくら追加しても実はあまり意味がない」といったことを痛感させてくれます。

エンジニアリングの経験がないと少し難しい部分はありますが、トライしてみる価値のある一冊です。少なくとも、「人月の神話を読んだ!」と言った時に、変な反応をするエンジニアはいないはずです。

4. アジャイルサムライ

どこかで聞いたことがあるであろう「アジャイル」について書かれた名著です。アジャイルについて書かれた本の中ではかなり古い本でありながらも、基礎の部分だけを捉えるとこの本を超えるものはなかなかお目にかかれません。

アジャイルというと難しく聞こえますが、『人月の神話』で出てきたような「エンジニアリングの難しさ」という問題に対する現代のエンジニアとしてのひとつの答えが「アジャイル」という思想です。

アジャイルな組織づくりを考えていく上でも参考になる本ですので、開発者以外の方も自分の職種に当てはめて読んでいけば楽しめるかと思います。

5. 正しいものを正しくつくる

 こちらは最近発売されたかなり新しい本です。プロダクトを作るとはどのようなことなのかといったことを、著者の経験に基づくかなり実践的な話として書かれています。とはいえ難しい日本語はあまり登場せず、注釈も充実しているので、比較的平易に読み進められるかと思います。

上記で出てきた人月の話や、アジャイルの話を総括するような話に仕上がっていて、エンジニアを知るためのまとめとしては良い本です。

共通言語を得るために自分でコードを書く

さて、エンジニアを知るための助けになるいくつかの本を紹介してきましたが、エンジニアを知るための手段としては、なんだかんだコードを書くのが一番です。

コードを採用担当者が書く一番のメリットは、社内のエンジニアと共通言語が持てるようになることです。正直なところ、エンジニアリングについて知るべき人が「コードすら書いたことがない」という事実を嘆いているエンジニアは多いです。

これは、コードを書けない人がダメだと思っているのではなく、「エンジニアについて知るべき人間がコードすら書いたことがない」という事実が耐えられないといった感情からです。

とはいえ、エンジニアリングに関するすごくテクニカルなことを要求しているわけではなく、1行でもいいからコードを書いてくれたらいいな、、、と思っているくらいの感覚です。言い換えるなら、「自分の好きなことをあなたにもやってほしい」くらいの感覚です。

なので、本を読んでテンションが上がっているタイミングで、何か簡単なコードでも書いてみましょう。そして、書いたコードをエンジニアの方に自慢してみましょう。ボコボコに叩かれつつも、多分それでやっと共通言語を持つことができ、仲間になることができます。

エンジニア採用に踏み出す

さて、ここまでやって、初めてエンジニア採用の一歩目が踏み出せるかな、、という感覚を私は持っています。というのも、最近ではエンジニアが主体となったエンジニア採用を行う会社も増えており、エンジニアに対する理解やエンジニアリングに関する知識が多少あったところで大したアドバンテージを持たなくなってきているからです。

更にいえば、今後のエンジニア採用においては「エンジニアリングに関する知識は必要条件」になってくると考えています。もう少し強い言い方をすれば、エンジニアリングの知識のない人がエンジニア採用ができる時代はもうすぐ終わるのではとさえ感じています。

そのため、まずは一歩踏み出し、エンジニアのことを知ることから始めてみてはいかがでしょうか?

エンジニアを知るにあたって、このnoteが何かの手助けになれば幸いです。また、エンジニア採用について思うところがございましたら、お気軽にご相談いただければと思います。(採用に関連する情報はこちらのマガジンでぐんぐん発信していますので、是非フォローしてみてください)

最後までお読みいただきありがとうございました!


P.S. 偉そうなことをいいながら、たいしてコードも書けないアカウントがこちらです。よろしくご査収ください。


まいにちのご飯代として、よろしくお願いします。